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2024 / 04 / 22  15:26

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第4講『コツどころ』

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第4講『コツどころ』

第4講『コツどころ』

 

前回は、地上走行(TAXING)、そして「水平直線飛行」のお話しから入りました。

 

直線水平飛行という基本ができてから、しっかり座学で航空工学の理論を学び、それから

今度は旋回という方向転換の訓練などに入ることもお話しました。

旋回については次回、お話します。

 

実は本来、仕事・作業も飛行機の訓練と同じなのです!

基本を学ぶ・・・実は「コツどころ」を学ぶことは非常に重要で、かつその後の教育訓練、

実務に欠かせないことであることを強調したいのです。

 

その「コツどころ」というのは、「教え方」によって天と地ほどの違いがあることを知る

必要があります!

 

冒頭に書いた、日本でのあのクソッタレ教官(あれっ・・・また私としたことが・・・)に

教わっていたのでは、未だに私は飛行機の操縦ができていないでしょう!

もちろん創意工夫によって実技が上手になり、考えることによって、より的確な実技能力

がつくことを否定するのではありません!

 

教育・訓練の基本は「コツどころ」なのです!

 

教育・訓練は、教育する側の「情熱」と「心づかい」なんですね!?

教育・訓練される立場にいる者より、教育する者によって、その成否が左右されることは

自明なんです!

 

教育・訓練を担当する者は、

 1)教育・訓練をやりつづける環境づくりをしなければならない。

  お膳立てのための計画、根回しができることなのです。そして、何よりも大切なこと

  は企業のトップが、我が社の教育・訓練の重要性を認識していることなんです!

  本来、人事の総責任者はナンバー2が司るべきなんです。会社にある仕事は、すべて

  人がやるんですから・・・。仕事と人を結び付けることのできるのは多くの経験を積

  んでいる人にほかならないでしょう!?

 

 2)教育・訓練をやらねばならない環境をつくっていくことも重要です!

  まさに動機づけなんです!

  そのための方法として、

   ・報酬による奨励

   ・懲罰による恐怖

   がありますが、これらはどちらも一時的なもので外部から与えられるものですよね!?

 

  そこで、教わる人の「心構え」を変えることが最も大切な環境づくりとなります。

  良い思考と良い習慣づくり、言うことは簡単なのですが非常に難しい・・・。

 

  『教育・訓練には時間がかかる』ことを肝に命じておかなければなりません。

  忍耐のいる事業なんですよ!

    生半可なビジネスライクな気分で教える側に立つことが絶対にやっちゃぁダメですよ!

 

  教育・訓練は、「教える者」と「教わる者」との『戦い』なのです!

  教わる者が『なるほどぉ~わかった!』と言って、身をもって例外なく実践し続けた

  とき、教えた者は教えたことになるのです!

 

  教えたにもかかわらず、それができなかったり、それを実行しなかったら教えたこと

  にはなりません!

  『教えた』という自己満足のみなんです!

 

 4)教育・訓練から習慣へ

  『しつけ』という字は躾』と書きますよね!?

  書いて字のごとく「からだが美しい」となっています。

  『しつけ』とは、「しつづける」ことでもあります。当たり前のことを当たり前に

  しつづけることは並大抵のことではありません!だからこそ、それが自然とできるよ

  うになったら、その姿は美しいですよね!?

 

  スポーツなどのプロ選手のフォームが美しいのも自然だからなんです!

  簡単なことと、楽なこととは違うもです。簡単なことほどやりつづけることは辛い

  ことはご存じですよね!?

  人が簡単だと思うことをきちんとやりつづけることができるようになったとき楽になるんです。

 

  辛いことに一本筋を通すと『幸』という字に変わることは以前にもお話しました。

 

  また働くというのは「ハタを楽にさせること」ですよね!?

  面倒なこと、他人がやりたくないことがやれることでもあるんです。

 

  企業においても、当たり前のことを、簡単なことが、やり続けられることのできる時、

  企業文化が明確になっていると言います。

  CI(コーポレート・アイデンティティ)戦略などと一時、もてはやされた時期があ

  りましたよね!?

  最も大切なポイントは『企業のしつけ』を確立することなんです!

  ロゴを作ったり、色を決めたりするのがCIではないのです。

 

  例えば、販売接客トークをきちんとロール・プレイング(役割演技法;互いに役割を

  演じながら話しかたの訓練をする手法)によって繰り返し、飽きもせずやりつづける

  企業はさすがに競争に強いです!

 

  私のお手伝いしてる企業は、毎朝の朝礼時、男子も女子も一緒になって行進訓練と

  大声を出す訓練をやりつづけています。

  ですから営業所に入っていきますと、それはそれは素晴らしく気持ちのいい応対を

  受け感激します。もちろんその地域の名物にもなっておりまして、実績もどんどん

  上がっております。

 

  また、教育・訓練の基本は、良いことを素直に受け入れることであります。

  『学ぷ』とは『まねる』⇒『まねぶ』⇒『まなぷ』に変化したものなんです!

 

  日本のお稽古ごとは、すべて型から入りますね!?型をきちんとやりっづけることに

  よって心を知るんです!

 

    「千日の稽古を鍛とし、百日の稽古を練とす」(宮本武蔵〉

 

「千日」「百日」も同じことを繰り返し、繰り返し練習、訓練して始めて、身につくんで

す。飛行機の操縦も自動車、自転車の運転も・・・。

そのために教える人の「コツどころ」が絶対不可欠となるんです!

 

御社の組織風土に、教える人の「心構え、心得」というのがきちんと示され、醸成されて

いますか?

 

私が、日米中の三つの国で飛行機の操縦訓練を受けた実感を述べますと、

 ・まず中国は、お国柄、日本人をお客様として扱い、飛行機に乗せてその楽しさを

  教えるために観光フライトを主とした。

 

 ・日本では、欠点を見つけてボロかすに言い、質問すれば「何々を読めば判る!」って

    逃げるんです。

    そして、操縦訓練中も「なにやってんだぁ~!」と罵声だけ(^^;

    帰還してきたら、「今日、何がまずかったか思い返して、復習しておくように!」  だけ(^^;

 

 ・米国では、フロントガラスにマークを入れてくれたり、計器の重要ポイントにマーク

  を貼ってくれたり、帰還してから飛行機の模型とモデル計器を使って、丁寧に教えて

  くれるのです。その上、操縦訓練中は「いいね!」マークを多用し、ミスったら

  「もう一度やってみましょう!」と先にお手本を示してくれるのです。

    それだけではありません!

    米国のマニュアル、テキストは数え切れないほどあるのです。最近では、eラーニングもあり、

   インターネットでビデオ・マニュアルがあります。

    クイズと呼ぶ、テスト問題も豊富なのです!

 

 私が、チェーンストアの世界に足を踏み込んだとき、米国のスーパーマーケットと日本

のスーパーマーケットの違いを米国本土で確信しました。米国に存在するマニュアルが、

当時の日本にはほとんどなく、それを日本にもという使命感を持ったのも、飛行機の教習

(教育訓練のこと)で確信した「コツどころ」なんだよなぁ~というべき感動があったか

らです。

 

人類生成発展のために「コツどころ」を伝授し続ける風土を作ろうではありませんか!

もちろん「以心伝心」の、書けない、話せない深い深意・真意をマニュアルにせよなんて

言っておりませんから・・・(^o^)/

 

ありがとうございました。

 

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2024 / 04 / 15  08:30

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第3講:『水平直線飛行』

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第3講:『水平直線飛行』

第3講:『水平直線飛行』

 

地上走行は、まず真っ直ぐに・・・が科せられる課題なのですが、今度は自由に曲線を

描いて走行させられます。とはいっても、やはり飛行場にあるTaxingーWayと

呼ぶ黄色線や滑走路から黄色線に沿って出る訓練が主です。

 

初心者のうちは、どうしても自動車に慣れているせいか操縦桿(セスナなどはハンドルに

似ております)を操作して曲がろうとしてしまうのです(^^; 

しかし、いくら操縦桿を動かしても飛行機は曲がりません。

両足つま先にあるラダーという方向舵を使わなくてはなりません。

ラダーというのは、自動車でいいますとやや大きめのアクセル・ペダルのような形をして

おり、両足にあります。

足のかかとを床に付けて、つま先でラダー右側で踏みますと逆の左足のラダーペダルは

手前に来ます。

ラダーは左右が逆の動きになるように設計されています。

右に曲がりたければ、右足を前に突き出します。

左足を突き出しますと右足のラダーが手前に来て、飛行機は左に曲がろうとします。

両足のラダーのつま先には、ブレーキがついています。

ブレーキは、ラダーのてっぺんを左右同時に踏みますと飛行機全体が止まろうとします。

片方のラダー・ブレーキを踏みますと、踏んだ方に飛行機が急回転しようとします。

カーブを曲がるとき低速(基本的にはパワーをオフ;自動車ではアクセルを踏まない状態)

にしてラダー・ブレーキを踏まなければなりません。ディスク・ブレーキがダメになるからです。

自動車ですとアクセルを外さなければブレーキを掛けることができないようになっています。

 

地上走行は、飛行場では黄色線に沿ってタキシングすることが決まっています。

今度、飛行機に乗られる時には、飛行場の線をご覧ください!

たくさんのいろいろな線、実線、点線、色別にルールが決められています。

 

滑走路の中心線は、白の点線となっています。

最初は、飛行場の滑走路白点線上で行ったり来たりのタキシング訓練を受けますが、少し

慣れてきたら、滑走路外の黄色い線の上をタキシングさせられます。

セスナのような主車輪が後ろの2本、前に小さな前輪が1個のような後輪式飛行機では、

前輪がピタっと線に沿ってタキシングできるかどうか?また止めるときには、ピタッと

決められた位置に前輪が止まるか?がチェックされます。

 

こればかりさせられると飛行機を操縦したくなくなりますので、教官も心得たもので途中

から上空に行きます。

 

上空に行きますと、これまた基本を徹底的に訓練させられます。これがなかなかうまくゆ

かないのですが、コツをつかめば・・・なんじゃぁ~こんなもん!になるのですが、意地

悪な教官はそれを教えてくれません。

私の日本での最初に出会った教官がそうでした。

飛行時間1万5千時間以上を自慢する職人タイプで、

何かに付け失敗すると「だから高齢訓練者はダメなんだなぁ~」なんて・・・抜かし上が

る! あれれ・・・私としたことが・・・(^^;

 

米国の教官に習えば、一発でコツを教えてくれます。

上述のタキシングも線上を真っ直ぐ走るのには、「自分の右足が線の上にあるように行っ

て下さい!」って、コツどころを教わると簡単なんです。

日本での自家用パイロットが育たない原因は、「操縦はベテラン、教え方はヘテランばか

り」が原因である!この辺にありそうです。

ただ・・・、もちろん米国に行けば簡単かというと・・・一応、教官の話している英語が

聞き取れ、理解できなくてはなりませんので・・・訓練される人によっては同じであるこ

とも・・・(^^;

 

空の上での基本と言いますと、第1番目は水平直線飛行です。

書いて字のごとく、水平に、まっすぐ飛ぶことなんです。

 

空の上で飛んでいる飛行機を想像していただくのに、私は氷上と同じだとお話します。

飛行機は空の上を滑っています。

飛行機が少しでも前のめりになりますと、スキーで滑り落ちるのと同じようになります。

もし左に傾きますと、左斜面のようになっているのと同様に飛行機は左に先進しながら

滑り落ちてゆくのです。

 

前のめりのことを機首を下げる(ピッチを下げる)と言います。左右どちらかに傾きます

とその方向に滑り落ちてゆきますから、高度がドンドン下がってゆきます。

そうすると・・・スピードが出始めるのです。

特に機首下げを止めようと、こんどは機首を上げますと飛行機は上昇しますが、急にスピ

ードダウンします。そうしますと推力がなくなり、それが結果的に揚力(浮き上がる力)

を弱め、これまた高度が落ちるのです(^^;

 

飛行機は水平でないと高度が上下します。

特に初心者が操縦をしますとスピードが速くなったり遅くなったりしながら波のように

飛行機は上下しながら飛びます。

後ろに座っている人は、船酔いすることがあります。

 

また飛行機は左右どちらかに傾きますと滑って高度が落ちると言いましたが、それだけではなく傾いた方に旋回を始めます。

そうしますとまっすぐ目的の方向に飛んでいってくれません(^^;

その上、高度が下がる・・・(^^;

 

このように飛行機を水平にまっすぐ飛ばすことが初心者には非常に難しいのです。

自動車や船は、上下になることはありません。もちろん道路が上下していたり、波があれ

ば確かに上下するでしょうが、簡単に姿勢は復元します。

飛行機は、その復元のコツどころをマスターしなければ大変なことになります。

 

「直線水平飛行」という基本ができてから、しっかり座学で航空工学の理論を学び、それ

から今度は旋回という方向転換の訓練に入ります。

旋回については次回、お話します。

 

実は本来、仕事・作業も飛行機の訓練と同じなのです!

基本を学ぶ・・・実は「コツどころ」を学ぶことが非常に重要で、かつその後の教育訓練、実務訓練が欠かせないことであることを強調したいのです。

 

その「コツどころ」というのは、「教え方」によって天と地ほどの違いがあることを知る

必要があります!

 

冒頭に書いた、日本でのあのクソッタレ教官(あれっ・・・また私としたことが・・・)

に教わっていたのでは、未だに私は飛行機の操縦ができていなかったでしょう。

もちろん創意工夫によって、実技が上手になり、考えることによって、より的確な実技能

力がつくことを否定するのではありません!

 

「コツどころ」を学ぶ、教える組織体質を是非とも作って下さい!

 

ありがとうございました。

 

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2024 / 04 / 08  08:52

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第10講:『パイロットの資格と各種証明書』

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第10講:『パイロットの資格と各種証明書』

第10講:『パイロットの資格と各種証明書』

 

もしや自慢するようなお話になりましたら・・・ゴメン!

 

ご承知の人も多いのですがパイロットとは、ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説では、

万年筆をはじめとする筆記具メーカーのこと。

1918年並木製作所として設立され、1927年シャープペンシルの製造を開始,1938年

パイロット萬年筆と改称し、国内外に次々と工場を建設し発展した。

1989年社名をパイロットに改称した・・・と(^^;

 

実は、私は偉そうに「パイロット・コンサル」などと言っておりますが、実は「万年筆コンサルタ

ント」なのです!

なぜ?  

実は、1級小型船舶操縦免許も持っているので・・・セーラーでもあるのです(^^)

私はですから、パイロットでもありセーラーでもあるから・・・「万年筆」でしょう!?

でも私が愛用している万年筆は、国産では「中屋の錫石目万年筆」です。

外国製は、ウォーターマンなのです。 

 

パイロットって、これまた辞書で調べますと最初に書かれてあるのが「水先案内人」のことなのです(^^;

続いて、航空機の操縦士、そしてガスの種火、「パイロットランプ」の略となっておりました。

実は、韓国済州島で潜水艦に乗ったときの操縦士も名札にPilotって書いてありました。

Captainではなかったので、記念写真を撮りたいとお願いしたとき、彼が少し英語を話す

ことができるというので聞いてみたのです。

彼は、元韓国海軍の本物の潜水艦操縦士だったそうです。

潜水艦では、パイロットなのだそうです。

私も飛行機のパイロットだと言うとなんだかフレンドリーになっちゃって、乗客が降りてからあれ

これと操縦桿や計器類を説明してくれました。

なるほど海の中では3次元の世界になるので、操縦(マニューバといいます)は基本的に同じなの

ですねぁ~(^^)

 

さて飛行機の操縦士の資格はどんな飛行機を操縦してもいいかという種類(カテゴリー)と等級(ク

ラス)、型式(タイプ)で分類されています。

まず操縦する飛行機の種類(カテゴリー)は、飛行機(固定翼)、回転翼航空機、滑空機、飛行船

です。

熱気球やパラグライダーなどは・・・飛行機の仲間ではありません!

空の上の優先権は、さすがジェントルマンの世界、飛行機の部類に入らないものを最優先に扱います。

空の上では、エンジンの付いていない浮いているモノは基本的に自力で飛行できないという理由で

空を譲ります。

ですから、飛行場周辺でスカイダイビングなどをしておりますとノータムといって注意報がATIS

(Automatic Terminal Information Service、飛行場情報放送業務)などで出されます。管制官からも、「こ

の辺でスカイダイビングがホットだから、2マイル(3.3kmくらい)離れて飛びなさい!」な

んて勧告されます。

 

つづいて等級(クラス)ですが、これは陸上と水上飛行機の区別、単発と双発の区別、ピストン・

エンジンとタービン・エンジン(ジェット)の区別です。

 

型式(タイプ)はエアラインや軍隊のでの大型飛行機、特殊飛行機などは、メーカ別、機種別に

操縦要領が違いますので、タイプ別に操縦免許を持たなければ操縦することができません。

エアラインの機長や元機長と名刺交換しますと「型式」が明記されています(^^)

それが・・・一応、プレステッジみたいなものです。

以前までは、B747-400なんて書いてあると・・・鼻高々でした。

今では、B787ですね(^^)

自衛隊などになりますと・・・やはりF2A/B,F35とか・・・(^^)

最高位のパイロットはご存じ「ブルーインパルス」ですが、これはT-4練習機なのです(^^)

 

パイロットはこれに技能証明というのが必要です。

民間パイロットの技能証明だけにとどめますが、最上位の技能証明から列挙しますと、

 ・定期運送用操縦士(エアーライン・パイロットですね!)

 ・事業用操縦士(飛行機で事業をしてもいい技能;タクシーやバスの運転手と同じ)

 ・自家用操縦士(私の持っている技能証明)

 ・航空機関士(もう最近はどうなのでしょう?)

 ・一等航空整備士 二等航空整備士 航空工場整備士

 

もう一つ、「計器飛行証明」というのがあります。

実は、私のような未熟なパイロットは・・・、有視界飛行しかできません。

すなわち、お空がよく見えて、雲が極端に少なく(多くても高層にあればOK)、水面、地上が

良く見渡せる状態において、かつ、夜間はライト設備のシッカリ整った空港レベルの飛行場のトラ

フィック(場周経路:滑走路から飛び立って決められた高さ、経路があります)のみを飛ぶことが

できます。

もちろん、夜間でもよく判る建物やきちんと飛行場に戻ってこられる範囲はOKですが・・・私は

絶対に飛びません!(超危険だからです)

ですから、管制官の指示通りにコックピットにある計器だけを見て操縦することができる技能免許

が「IFR免許」=「計器飛行証明」と呼びます。

ちなみに私の持っている免許は別名「VFR免許(有視界だけいいよ免許)です。

 

パイロットの免許を持つと飛行機を操縦できるか? というと・・・日本ではなかなか面倒なのです。

まず無線の免許を持たねばなりません。

飛行機に搭載されている無線機は、飛行機用専用無線機です。

ですから「航空特殊無線技士」という資格か、「航空無線通信士」という資格が必要です。

 

自家用飛行機の操縦に必要最低限の無線免許は「航空特殊無線技士」ですが、航空運送事業(エア

ライン)用航空機での航空機局や航空機と通信を行う航空局、管制などで、通信操作に従事する者

が取得すべき資格に「航空無線通信士」があります。

 

私は、パイロット免許を取得した年の6月に「航空特殊無線技士」、8月に「航空無線通信士」の

受験をしようと決意したのです。

その時の思い出を少し長く自慢話のようになりますが・・・。

 

「航空特殊無線技士」の試験科目は、

 1)「無線工学」;3級アマチュア無線技士+α程度かなぁ? 

  筆記試験は、電波新聞社発行の「特殊無線技士受験マニュアル」がいいですね!

  あと(財)日本無線協会から、過去問と解答がサイトにアップされています。

 

 2)「法規」;航空関連無線設備用語を勉強しなきゃなりませんが、過去問をやるだけで

  ほぼ完璧です!

 

 3)あと「電気通信術」というのがあります。 まさに実技試験です。 

  一分間50字の速度で欧文(欧文通話表に基づく)の送受信が約2分間できるか

  どうか?の実技試験です。航空の世界では、「フォネティック・アルファベット」と

  言います。

  A;アルファー、B;ブラボー、C;チャーリー・・・X;Xレイ、Y;ヤンキー、

  Z;ズルー って言います。

 

すべての筆記試験の前に「受話実技試験」がありました。

おんぼろのカセット・デッキからから流れる欧文通話表に従ったフォネティック英文暗語を聴取し

て、解答用紙に記載するんです。意外に緊張しました。

 

「電子工学」「法規」の試験が終わり全員が退場したら、早速、「送話試験」があります。

問題用紙がクリアー・ファイルに入っています。

「はじめます!」

「本文」

と言ってから、5文字づつ読み上げます。

送信が終わったら「終わり!」です。

 

試験管がニヤニヤしながら聴いています。

「以前からやっておられたんですか?」なんて訊きながらウンウンと感心する顔をされたので合格

を確信しました。

 

フォネティック・アルファベットの練習は、航空学校(アビエーション・スクール)に入校したと

き配布されたCDをi-Podと自家用車オーディオに録音し、聞き続けました。

聞き慣れてから、街の看板に書かれている英語のアルファベットを一つ一つフォネティックに直し、

声を出して練習しました。

特に高速道路での道路標識の英字部分だけ観てフォネティックで大声出しました。

 

6月10日が「航空特殊無線技士」の受験でした。 午後からの試験でした。

広島に行っておりましたので、広島で受験しました。

 

合格発表はアマチュア無線免許の試験と違って、6月末にハガキで知らされます。

生意気にも合格を確信しておりましたので、総務省のサイトから「航空特殊無線技士免許申請書」

をダウンロードし、1700円の収入印紙を購入し、写真も貼り付けて待っていました。

合格ハガキが到着した翌日、総合無線通信局に申請書を提出しましたら、1週間もしないうちに「免

許証」が届きました。(サイトには約1ヶ月後、免許証が届きますと書かれていました)

 

ここまではウォーミングアップですね!

 

いよいよ、8月の「航空無線通信士」受験の準備に入ります。

4月に、とあるインターネット・サイトで「○○の航空無線通信士受験クラブ」なるものを毎月数

百円で受講することができるのを見つけて入会しましたが、残念ながら役に立ちませんでした。

文系の人を対象にしたものだとのキャッチフレーズですが、たぶん、文系の人には難しい?

偉そうにも、そのサイト主宰者は通信講座の途中で「Sin・Cos」の説明なんかを入れるんです!

微分積分も権威付けなんでしょうか? 1頁ほど取って説明がありますが、私の方が上手に説明で

きる!・・・なんて(^^)

 

もちろん本試験では、微分積分、Sin/Cosなんて使わないんですね(^^;)

 

インターネット・ビジネスは花盛りですね!

またなんとインターネット通販で、「航空無線通信士国家試験[英語]対策資料」なるテキストも

売っていました。

 

安易を主義とする私は、もちろん直ちに購入しました。

が・・・やはり・・・大して役に立ちませんでした(^^;)

 

あえて役に立ったと言えるのは、日本無線協会から受験用英会話テープが販売されているとの情報

が書かれていたことでしょう!

 

早速、日本無線協会に電話を入れて購入しようとしましたら、10年前のものテープものしかなく、

現在、CD-ROM制作中だというのです。

それでもいいからとテープを購入して聴きました。

 

英会話試験の設問をネイティブ女性が2回読みます。

設題と解答が英文になった小テキストが付属でした。

なるほど、こんな問題が出るのかぁ?

これで十分でした。

 

この「航空無線通信士」受験でも、(財)電気通信振興会出版「航空通:問題解答集」が有効でし

た。 

5年分の過去問です。

「無線工学」には解説もあります。

解説が解らないときは、インターネット検索で調べました。

 

「無線工学」のレベルは、2級アマチュア無線技士免許と同等かそれよりやや低めくらいと書かれ

たサイトを見つけました。小生は2アマを持っていませんので、確かに3アマよりはレベルが高い

ですね!

しかしポイントどころは、「航空業界用語」が出てくることです。

たとえば、

VOR・DME NDB SSR ASR・ARSR PAR ATC ILS ACAS ・・

・とか(^^;)

特にレーダーの問題は、概して出題されているようです。

 

小生はお陰様で、パイロット免許を持っておりましたので理解できました。

 

やはり重要なのは英語対策でした!

特に英会話です。

ちまたでは、合格者は「英検2級レベル」と書いている人が多いのですが、もう少し難しいように

思います。できたら「準1級」くらいの勉強をされるといい!

 

英語は、過去問を10年分やってみましたが、最近は「国際電気通信連合条約」や「航空法規」の

英訳・和訳が出ていますね!?

今年の、実際の試験は、CO2削減に取り組むフィンランド航空の実例記事からと航空無線通信の

法律や遭難・緊急事態対策の通信手段の問題でした。

 

(財)電気通信振興会発行の「英語:航空無線通信士用」がよい参考書のように思います。半分の

ページまでは大変に有効です!

残り半分のページはATCと言って、航空管制と飛行機のやり取り集です。

試験には出ませんので、飛行機をやるんなら、航空管制官をやるんなら勉強した方がいいのかなぁ?

 

受験の感触は、お陰様でバッチリ!でした。

 

8月28日(金)が、「航空無線通信士」の合否発表ハガキの投函日でした。

日本無線協会に合否の問い合わせをしましたら、ハガキが届くのを待てとのこと!

28日の午後に投函したとのこと。

29日(土)の午前中まで郵便局はやっています。

出張中でしたので、自宅に日本無線協会からハガキが届いているかどうか電話を入れましたが、

家内はけんもほろろに「そんなもの届いてないよ!」(^^;)

 

30日(日)・31日(月)は、富山に出張。

31日に家に電話してもいいんだけれど、家内のつれない態度が浮かぶのでヤァ~めた!

 

1日(火)に自宅に戻ると、お陰様で「合格通知」が台所の机の上にポツンと~(^^;

 

「航空特殊無線技士」の時と同様に、先んじて作っておいた「航空無線通信士免許申請書」(住所

・氏名・生年月日・住民票番号、押印、写真貼付済)に「合格年月日」と「受験番号」だけ記入し

て、すぐ投函!

 

9月19日に政権交代を見越していたのか、このような「航空無線通信士免許証」が届きました。

 

感激です!

パスポートと同様に日本国政府が世界でも通用する航空無線のオペレーターであるということを

証明してくれています(^^) 

 

これだけでは飛行機を操縦できないのです!(^^;

最も重要なのが「航空身体検査」なのです。

このことについては、パイロット・コンサルの経営いろは考の最初のところで書かせていただきま

した。

今でも、この「航空身体検査合格書」がないと飛行機の操縦ができないのです!

私の年齢になりますと毎年更新しなくてはなりません。 毎年10月が私の航空身体検査日なので

すが・・・このお陰で、健康維持ができております。

 

ということで・・・、『パイロットの資格と各種証明書』

 

飛行機の事故率はあらゆる動力移動装置(船舶、自動車・・・)の中で最も低いのは、厳しい実技

訓練と身体検査、学科試験があるのも一因ではないかと考えます。

飛行機は「落ちたら一巻の終わり!」ですから~(^^;

 

ビジネス・リーダーにも通用することですが、企業規模が大きくなれば、小さなミスが甚大な事件、

事故を引き起こします。ですから、企業・組織においても上位の職位に上がって行くための企業・

組織として必要最低限の経験年数、実技能力、知識を集大成した登用試験をシステム化すべきですね!?

 

 

ありがとうございました。

 

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2024 / 04 / 08  08:40

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第8講:『飛行機が飛ぶ』

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第8講:『飛行機が飛ぶ』

 

私は一応、パイロットとして飛行機を操縦します。

自慢するようですが、1級小型船舶操縦免許&特定免許も持っております。

 

ライト兄弟の初飛行からもう100年以上経ちますが、私たち人間は素晴らしい技術の発展を為し

てきました。

私はもちろん、趣味の範囲で飛行機を楽しんでおりますが、航空業界の発展は世界経済の発展、

活性化に多大な貢献をしてきたことは事実です。

 

ご承知の様に、現在の飛行機はより早く、より大量に人や物資を運ぶことができるようになりまし

た。まだまだ進歩は止まることがないでしょう!?

 

ところで・・・今回の『飛行機が飛ぶ』というテーマを考えたのですが・・・そりゃ~、航空工学

的にこうすりゃ~こうなるじゃん!ってな答えをお話するつもりは毛頭ありません!

 

ビジネス・リーダーを対象にしたこのブログですから、やはり組織論に関わる所に着地したいのです!

 

実は、パイロットとして私は飛行機を楽しでいるのですが・・・、いざ空の上で飛行機が故障でも

したら、相当に強運でなければ無事に帰還することはできないでしょう!?(^^;

なぜなら故障が発生したとき、それがなんの故障なのか即座に判らないでしょう(^^;

そして、その原因と修理などもできないからです。

もちろん、「エマージェンシー・チェックリスト(緊急事態対応チェックリスト)」なるものは

ありますが、どこまで役に立つかはシミュレーションでしか判りません(^^;

 

自動車や船であれば、一旦停止で助けを求めることもできますが、ご想像のように・・・飛行機は

落ちるだけ(^^;

 

ところが飛行訓練に慣れ、免許を取得し、うれしさの余り、早く飛行機に乗りたくて、出発前確認

もそれなりに・・・飛び出すこと多々~(^^;

 

ビジネスの現場でも、このようなことが頻繁に起こっています。

パソコン、コンピューターシステム、インターネット環境、工場の機械などなど・・・を操作する

ときに「エマージェンシー(緊急事態)」を想定して、その精神で使うことはほとんど無いのでは

ないでしょうか?

 

しかし、「安心感」=「安心、安全、信頼、感謝」を持たずに、私たちは日常、ほとんど無意識に

設備、機械、装置、道具を無造作に使っております。

 

『飛行機が飛ぶ』という意味深なテーマは、飛行機が飛行場をまともに飛び立って、確実に地上に

着陸するまでには、どれほど多くの人たちが関わり、機能、サービスがあるかを考えたいからなの

です!

 

私の知る素晴らしいパイロットの方がいます。

私は飛行訓練を始めてから、航空関連知識を習得するのに多くの航空関連書籍を購入し、読み漁り

ました。

その数多い書籍の中で、本当に腑に落ちることだらけの一冊があります。

三澤慶洋氏が著作された「図解でわかる飛行機のすべて」という本です。

私は飛行機の知識全般を理解するのに、この本が今でも座右の書となっています。

 

その本のまえがきを読んで、この著者は本物だと確信しました。

彼は飛行機の整備士の免許も持っておられます。エアラインの運航管理官もやっておられました。

 

彼は米国で、パイロット免許も整備士免許も取得されました。

パイロットは最初に、単発ピストン飛行機免許を取得します。これはプロペラが1個で、エンジン

がピストン型である飛行機の免許です。

この免許を取得して、それから約200時間くらいの飛行経験を積みながら併行して、計器飛行免

許を取得します。その後、お客様を乗せたり、お金をもらって飛行機を事業用として飛ばす為の

免許(いわばタクシー運転手の免許のようなもの)を取得します。

この免許を事業用操縦士免許といいます。

その後、プロペラが両翼に付いている双発飛行機の免許、そしてジェットエンジン付き飛行機の

免許(ターボ免許といいます)を取得します。

ここから一気に難しくなり、定期運送用操縦士の免許を取得して、エアーラインのパイロットにな

れます。

 

話が逸れました。

彼は、双発機の免許を取るための口頭試験で見事に落っこちたのです!

双発機の免許と言いますとなかなか取れません。お金と飛行時間がないと・・・(^^;

その時の試験官が彼にこのように言ったそうです。

「君は、事業用パイロット免許まで取得して、この試験にチャレンジしたそうだが、これくらいの

 飛行機のシステムについての内容は整備士でなくても知ってなくちゃダメだよ!」

彼にとっては強烈な言葉になり、双発免許を取る前に整備士の資格を取得するために整備士専門学

校に入学したそうなのです。

 

そして航空整備士学校の最初の授業で、教官からこれまた強烈な言葉を受けたそうです。

「この新入学生の中にパイロットはいますか?」

手を上げたのは2人。 

クラスには、彼ともう一人、パイロット資格を持っている者がいたそうです。

「離陸前の300人以上の乗客を乗せた旅客機のコックピットで警告の赤いランプが点き、ブザー

 が鳴ったとしよう。与えられる時間は30分。そのライトを消すことができるのは、我々整備士

 であり、かつ離陸して到着地に着陸するまでの飛行機の安全運行と乗客の命を預かっているのは

 整備士なのだ!」

と言われたのだそうです。

 

航空業界の中で、パイロット上位の考え方がまかり通っていますが、それは間違いであることを

彼は悟ったのだそうです。

 

飛行機の運航は、航空業界で働いている一人ひとりの役割が全うされて成り立っているのです

ね!?

総てのセクションが平等の立場にあるのです!

 

実は、航空整備士だけではありません。

空の上には、見えませんが相当の数の飛行機が24時間飛んでいます。

現在、全世界で就航している大小様々、すべての飛行機が地球上に着陸したら、全世界の飛行場の

敷地全部(自動車用駐車場敷地も含めて)を使っても、置き場所が足りないのだそうです(^^;

ですから現在のコロナ禍、数多くの飛行機が飛ぶことがなく地上に置かれなければならないのです

が、空港には置ききれないのです(^^;

 

24時間、空の上には驚くほどの飛行機が、これまた驚くほどのスピードでそれぞれの目的地に

向かって飛んでおります。

 

その航行を補助する航空管制業務にたずさわる人たち(航空管制官といいます)も365日、24

時間交替で働いています。

彼らの指示によって、安全に飛行機を決められたルートに乗せ、飛ばすことができます。

 

航空管制のコミュニケーションは無線を使います。

これまた、世界の陸地のあちこちに航空管制用レーダー、無線装置、宇宙からはGPSががあります。

それを保守する人たちがいます。

 

このブログでは図式化することができませんが、航空業界の連関図を書くことができます。

そう! 組織図です。

 

ビジネス・リーダーであるあなたは、あなたの企業・組織の連関組織図を明確に書くことができま

すか? 

あなたの組織にそれぞれの役割分担が明確に明記され(職務分掌といいます)、それが的確に機能

しておりますか?

 

また組織ですから、そこにたずさわる人たちは毎年、定年退職なども含めて退職し、新しい人たち

が入ってきて新陳代謝し続けます。

その変化と共に組織全体がスムーズに機能するためには、新入社員、新入組織員が、短期に戦略化

(役に立つ)できる仕組みが作られているでしょうか?

 

組織が環境の変化に対応するためには、新しい機能が付加されたり、新しいシステムを導入したり、

旧態依然の陳腐化した機能を削除消滅させたりしなくてはなりません!

 

多くのルールが発案・発令され、それが的確に遵守される仕組みが、あなたの企業・組織に出来上

がっていなければなりません。

 

これ・・・コンピューター・システムの話をしているのではありません!

 

『飛行機が飛ぶ』・・・、飛行機の飛行メカニズム、飛行機を飛ばす方法(航法)、航空ルール(航

空法)、大気の中を飛ぶのですから、気象については不可欠な重要事項です!

 

この『パイロット・コンサルの経営いろは考』は、飛行機の世界を紹介しながら、ビジネス・リー

ダーの「企業・組織論」と「精神論」を説いてゆこう・・・いやいや問うてゆこうと思います。

 

ありがとうございました。

 

いわき経営コンサルタント事務所の詳細は、

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いわき市において、いわき夢実現塾を開催しております。

興味のある方は塾生になるにはハードルが高いですが、こちらをご覧下さい!

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2024 / 04 / 08  08:30

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第2講:『チャレンジ(Charange)』

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第2講:『チャレンジ(Charange)』

第2講:『チャレンジ(Charange)』

 

今回も私事を長々と述べさせていただきます。

 

何事も動機がなければチャレンジしたり、事を起こすことはありません。

私が行う経営指導のほとんどは「How to」を教えることがありません。

 

以前にもお話をしましたが、重要ですので「玄人」「素人」「タダの人」を定義します。

 

まず「タダの人」ですが・・・、この人はなんの目標もなく、朝、目が覚めたら手洗い・

洗面、朝食~夜就寝するまで有効・有用な時間を過ごしていない人です。

 

ビジネスリーダーとなる人たちを対象にした管理者研修の初期の段階で、私は研修生に

問いかけます。

「あなたが棺桶の蓋を閉めるまで、具体的にやりたいこと”夢”を揚げて下さい!」

と・・・、そこから「人生設計」に着手します。

 

リーダーに「夢」がなくて、どうして部下・後輩に良い影響を与えることができるので

しょうか?

この管理者研修では、「人生設計」のためにかなりの時間を使って、朝まで費やします。

 

そう!

「夢」をありったけ書き出してもらうのです。

そうすると・・・どこからか「もうないやぁ~」「難しい~」とか・・・声が上がります。

このことを「弱音を吐く」と言います。

 

私は妥協しません!

「あのさぁ~、吐くという漢字;口遍に何って書く?」

「・・・・十一」

「もっと別には?」

「・・・」

「実は、口からプラス・マイナスって書くんじゃぁない!?」

「へぇ~」

「じゃぁ~、この十一の一を取ったら、なんて字に変わる?」

「叶う(^^)v」

「マイナスの言葉を吐かないで、プラスの自分をうんと想像(イメージ)しようよ!」

 

だんだん、イメージングができてきますと・・・「素人」になれるのです!

「素人」=「知ろうとする人」のことなのです。

目標を持った人は、その目標を手に入れる、できるようになるために「できない」「知ら

ない」ことが山ほどあることに、そこで気づきます。

 

企業も「素人集団」であればあるほど活性度が高いですね!?

 

「素人」=「素直な人」とも書けます。

なんとかして目標に向かいたいと「ド真剣」に考える人は、やはり「素直」です。

「できないことはできない」と言える勇気、「知らないことを知ったかぶりしない」で「知

らない・わからない」と言える勇気を持とうじゃありませんか!

 

素人(知ろうとする人)になると「ご縁」=「人脈」が引き寄せられてきます。

もうお分かりと思いますが、「ご縁」=「人脈」はすべて「何か事を成した人たち」なん

です。

特に、素人にもっとも必要なのは「玄人」に出会うことなんです!

「エキスパート」「メンター」と呼びます。

 

「玄人」=「苦労した人」なんです。

「夢」「目標」を明確にして、その実現のために普通の人なら「不可能だ!」「ただ事で

はない!」「まさかぁ~!」の努力を成し遂げた人だからです。

 

「玄人」のことを「名人」「達人」「匠」とか・・・いろいろな呼び方を付けますが、

共通することは「苦労」しているんです。

自分を磨き上げてゆくために、「辛」いことにも「一本筋を貫いて」やってきた人ばかり

です。

 

と書くと・・・「やっぱ大変なんだぁ~(^^;」って思ってしまう人もいます。

「玄人」は、傍で見ていると大変なことをやっているように見えますが、「玄人」は概し

て、そう感じてやっているのではなく「好き」でやっているんです。だから、傍で見てい

るよりも「楽しん」でやっているのです。

それは「素直」に自分の「夢」が叶うイメージができている(^^)v

 

「素人」と「玄人」は紙一重・・・「タダの人」はステージが違う(^^;

 

さて、いよいよ私のパイロット(自家用操縦士免許)資格チャレンジのお話しです!

 

かつて、良くハワイに行く機会がありました。

ノース・ショアー(オアフ島北端海岸沿い)にデリンハムというところがあります。

ここでは、スカイダイビングやグライダー体験飛行をやっていました。

 

もちろん最初、スカイダイビングにチャレンジしました。

地上で両手両足の開け方のレクチャーとシミュレーション訓練を少し受けるのです。

同じ飛行機でダイビングする米国本土からきた若い男性がはしゃいでいます。

私は、高所恐怖症ではないのですが・・・、ツアーガイドから以前聞いた1年に数回、

ここハワイでもダイビングの失敗があり、その悲惨な光景をガイドが説明していたのが

頭に浮かぶんです。・・・本音は怖かった(^^;

 

いよいよ、7人乗りほどの飛行機に乗り込みました。たったの私と米国人の彼だけでした。

上空に着くまでにカメの親子方式で一緒に飛ぶインストラクターとペアになります。

離陸までは良かった。あのアメリカ人若造・・・はしゃいでやがる・・・(^^;

 

飛び降りる地点にまで着ましたら、そのアメリカ人が一番先に飛び降りることを宣告され

たのです。

おそらく、私の顔が引きつっていたからなのでしょうか?

 

飛行機のドアーを引き開け、そのはしゃいでいたアメリカ人若造とインストラクターが

ドア越しに立とうとしたら・・・彼が叫き出したのです(^^;

「やっぱり止める!いやだぁ~!」

インストラクターは一所懸命背中の後ろから彼をなだめているのですが顔は笑っている。

「大丈夫だから!」

「いい!もういいんだぁ!いやなんだ!止める!止める!」

「だって、お金返さないって誓約書に書いてあったでしょう?」

「うるさい!そんなものいらない!」

「本当にいいの?」

「いいって言いてるだろう!この野郎!止めるぅ~!」

「あっそう!OK!OK!そんじゃぁ、手を放してこっち向いて・・・」

「あいよ・・・」って言ったかどうかは知らない。

二人がいなくなっているではありませんか!

飛び降りたんですねぇ~。

あれだけ泣き叫んでも、飛び降りてしまう強引さを目の当たりに観ていた私は観念しまし

た(^^;

確かにドア越しに下を覗いた時、怖い!いやだなぁ!って思いましたが、観念した私には

・・・どうにでもなれの精神が湧い来ていました。

軽く「行こかぁ~!」の声が後ろでしたときには、もう飛び降りでいました。

顔が上に引きつられたのですがあっという間に、パラシュート(当時はまだパラシュート

でした)が開いて、体がフワァ~っと上昇したかと思うと、ゆらりゆらりと大きな螺旋を

描きながら夢見心地で地上に降りてゆきました。

余裕ができましたら、インストラクターの島の風景の説明が楽しく、あれは・・・快感で

した(^^)v

 

地上に着地してから、あの泣き叫び屋アメリカ人若造はどうなったかふと思い出したので

すが、インストラクターが金具などを外していると、走り寄ってきたのです!

「もう最高!最高だったよ!」

って感嘆の声、こえ、コエ・・・(^^)v

「怖くなかった?」

「ぜぇ~んぜん! でもさぁ~、飛び降りるまでは怖かった(^^;・・・チビッちまったよ

(^^;」

「コンニャロー・・・。」

「今から、もうワン・トライしてくるから~(^^)v」

もう別人なんです!(^^♪

 

確かに怖いのです。

でも一度、経験をすると・・・病みつきになる人がいるというのはこういうことなんです

ねぇ。

「やらずに・・・何も変わらない!」

至言です。

 

私はそのあと、グライダーの体験操縦予約を入れておりましたので、別人となってしまっ

たアメリカ男と別れました。

 

私の最初の飛行機経験はグライダーです。

もちろん、乗る前に地上で簡単なレクチャーを受けるのですが、スカイダイビングとは

まったく違って難しい。でも、なんとかならぁ~な!の気分優先でした。

タンデムといって、前席に私、後部座席にインストラクターが乗り込んで、セスナに牽引

され徐々に高度を取ってゆきます。

ある高さに来たら、こちらの操縦席から牽引しているセスナ機に「離すよ!」って合図を

無線で送り、向うから「ラジャー」って返事がありますと床にあるレバーを引きます。

ロープがガシャンって外れるのです。

そこから、風切る音だけがヒュンヒュン聞こえます。

後部座席のインストラクターがいろいろ説明をしてくれながら、「あなたもやってごら

ん!」って優しく指示を出します。

言われた通り操縦桿を動かすとあれれ・・・気持ちいい・・・鳥になった気分が味わえる

のとハワイのエメラルド・ブルーの海岸線に魅せられるのです。

「どうアクロバットやってみたい!?」

ってインストラクターが尋ねるのです。

「やって!やって!」

と返事をしましたら、急に機首を真上にしました。

ひっくり返ると思いきや・・・前のめりになって機首が今度は真下を向くのです。

これはストール(失速)っていいます。

そのままジェットコースターと同様に落ちて行くのです。

もっともスピードが出たと思ったら・・・宙返りです。

そのあと、急旋回などをしてくれました。

はじめての経験ですからおっかなビックリ&スカッ気分が入り交って、時間になったから

飛行場に戻るよってインストラクターに声を掛けられたら、これまた急旋回と急降下で

飛行場末端まで着て、静かにストンという感じで着陸。

 

グライダーから降りてきたらインストラクターが「あなたはパイロットになれるよ!」っ

て褒められました。

それが動機となったことは間違いありません。

 

グライダー学校に入校を薦められましたが、その気にはなれず、しかし、いつかパイロッ

トにはなりたいという「夢」が芽生えました。

 

都度つど、ハワイに行くたびにノース・ショアー:デリンハムに足を運び、グライダーに

乗ることを楽しみにしておりました。

 

そうこうするうちに、福島県いわき市に住む友人が、茨城県日立で飛行機に乗ってるんだ

っていうのです。

「日立に飛行場なんてあるの?免許はどうしたの?」

「ほら~コレ!簡単に取れるんですよ!」

たちまちそこへ連れて行ってもらいました。

 

なんとまぁ~、そこは300mほどの土を固めた滑走路のある飛行場でした。

吹き流しが滑走路端に垂れていました。

 

プレハブ小屋とそれなりにしっかり作られた格納庫に2機のウルトラ・ライト・プレーン

なるものがありました。日本語に訳しますと「超軽量飛行機」です。

 

オーナー兼インストラクターのおっちゃんがツナギを着て、ニコニコして待っていました。

オートバイのヘルメットにマイクとヘッドフォンがついているものを渡され、「このヘル

メットつけな!」って言われました。

タンデム式(2人乗り)カヌーに羽根が付き、後ろにプロペラのある風防なしのおもちゃ

のような飛行機です。

 

早速、やや凸凹飛行場滑走路をタキシング(走行)しながら、交信が正常かどうかチェッ

ク。

「これタキシングっていうの・・・聞こえる?」

「ハイ!」

「どこも触らないでねぇ・・・今からテイクオフ(離陸)するから~」

「ハイ!」

 

あっという間に空の上に・・・。

「飛行機に乗ったことある?」

「ハイ!グライダーに少し・・・」

「あっそぉ~、じゃぁ操縦してよ!」

「あっ、ハイ!」

「あれれできるじゃん!ラダー(方向舵)も使わないとダメよん!」

「えっ???」

「旋回する時、このように・・・」

はじめて、両足の位置にあるペダルがラダーであり、なぜ使うのか分かったのです。

グライダーに乗っているときには、お客様なのでそんな小難しいことは教えないのです

ね!

全部、インストラクターがやっていてくれた。

 

20分ほど、空の上を満喫して着陸し、一応、クラブハウスと呼ぶプレハブ小屋にもどっ

てきたら、

「どうだった?楽しかった?」

「いやぁ~、面白かったですよ!」

「〇〇君から藤本さんのこと聞いているので、うちのクラブに入会したら、すぐ免許上げ

るよ!僕は審査員でもあるから・・・」

狐につままれた気持ちでクラブ入会誓約書にサイン。

なんとまぁ~、本人のサイン&印鑑欄があり、かつ保護者または配偶者承認サイン&印鑑

欄があるのです。

家内に話したら一貫の終わりを感じましたので・・・私文書偽造(時効成立)。

左手で家内の名前をサイン、三文判を買って押印。

「今度来るとき、お医者さんに行って、健康診断書(この飛行機ではこの程度でOK)を

この用紙に貰ってきて・・・」

「ハイ!」

「それから、これ学科試験問題集なんだけれど・・・一応、読んできて。そうしたら、

免許申請すっから・・・」

 

てな具合で入手した似非ULPライセンス。

本来なら、タキシング〇時間、ジャンプ(3mほど飛んでは着陸)30回以上、上空〇時

間、ソロフライト〇時間が実技検定で免許証交付なのに・・・。

 

もちろん免許をもらってから、時間があればULPに乗りに出かけました。

何度も乗っていたのですが・・・、途中でつまらなくなってきました(^^;

航空法でスポーツ飛行機と呼ばれるULPは、飛行場から3km以上遠くに飛んではなら

ないのです。向こうに日立の海岸線があるのですが・・・、そこまで行ってはダメって言

われるし・・・。(でも、行っちゃいましたが)

風が少しでも強くなると飛行中止・・・こっちの方が多い(^^;

 

今では、軽飛行機(セスナなど)の基本的計器類がきちんと搭載設置されていないULP

はおっかなくて乗れません(^^;

 

あのままのめり込んで無茶なことをして、今、このようなブログを書いていることはなかったかも知れません。

いまさら運の良さを嬉しく思っております。

 

いつの頃なのか・・・その日立にあったULP飛行場がなくなっていました。

理由、原因も知りません。

 

なぜ・・・無茶なと書いたかといいますと・・・「チャレンジ」というのは、無茶で無理

があってはならないのです!

ここ大事なんですよ!

綿密な状況判断と必要な技量を持ってチャレンジするならいいのですが、我流のチャレン

ジは運がいいか悪いかで結果が大きく違います。

飛行機や船の世界では、最悪の結果は「死」なんです。

 

全世界の飛行免許取得で勉強しなければならない必須科目が「航空法」です。

同時にAIM(Aeronautical Information Manual)も必須科目です。

これは・・・いちいち面倒な!と思われる規制(ルール)がたくさん書かれています。

でも、よくよく勉強して理解してきますと・・・パイロットの命を守るために書かれたも

のだということが解ってきます。

 

御社の規定・規則は、誰のためにありますか?

 

「命」を掛ける全社員のためのルールや哲学になっていますか?

そうでないと・・・、結局、上手くゆかなかった時には、人のせい、社会のせい、政治経

済のせい、はたまた自分を産んでくれた親のせいになってゆくのです。

 

「チャレンジ」をするには、「勇気」が要ります!

空振りの「勇気」ではいけません!

しっかりした素地、知識、知見を身に着けたものを訓練するのです!

 

このシリーズの核心は・・・「命をかける」社業、人生をつくることなんです。

今回はここまでとします。ご精読ありがとうございました。

 

ありがとうございました。

 

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2024.04.27 Saturday