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ビジネス・リーダーに不可欠なキーワード;第9講『統率力(Leadeship)』
【イタリア・ナポリ島;碧の洞窟内】
本日は『統率力(Leadeship)』です。
『統率力』とか『指導力』をひっくるめて、『リーダーシップ』と呼ばれることが多いですね!?
その本質は、人が人に及ぼす「影響力」なのです!
つまり「対人影響力」なんですね!
その素朴な形は、私が子供の頃には遊びの集団の中に観られました。
こどもたちが遊んでいるとき、その中の誰かが、
「今度はこうしようぜ!」
とか、
「あっちへいこうぜ!」
と言って仲間をある方向へ動かしていくことがありますよね!?
グループを動かす上で、そのグループの中で最も「影響力」の強かったのが「リーダー」なんです。
つまりガキ大将でした。
彼の及ぼした「影響力」を『統率力』といいます。
定義するなら、『統率力』というのは、グループやメンバーをある方向へ動かそうとして影響を
及ぼすことなのです!
この定義からすると、『統率力』っていうのは、もともと「地位」とか「権限」とはかかわりな
いのですね~!
ましてや「学歴」とか、「男女」「性別」には無関係なのです!
実は部下や後輩が、上司に対して「影響力」を発揮することもありますよね!?
野球チームやサッカー・チームなどでも、監督よりコーチや有力選手の方が「影響力」が強い
場合があります。
しかし職場の長たる管理者・監督者、すなわちビジネス・リーダーは、この『統率力』を大いに
発揮することを組織から公式に期待されているのです!
ですから、上で述べた定義を管理者の場合に当てはめていいますと、
『管理者の統率力(リーダーシップ)というのは、職場の目標を達成すべき方向へ、部下の
個性の発揮と自発的な行動を促しながら影響力を及ぼす働き』
と言えます!
ところがですね!
ビジネス現場のリーダーたる管理者は、大いに「リーダーシップ(つまり対人影響力)」を発揮
しようとして、部下や後輩にあれこれと働きかけますね!?
「さあ、今日も頑張って仕事をやろうぜ!」
とか、
「この仕事は、君に頼むよ!」
などなど・・・。
こうした働きかけが、部下や後輩達にどのように受けとめられているのでしょうか?
部下や後輩達が、どう受けとめるかという観点からみるとき、二つの段階が考えられるのです!
一つは、
「管理者の意図がそのとおりに実現したかどうか?」
つまり「働きかけが成功したか?失敗したか?」なのです。
完全に失敗することは少ないのですが、ややもすると要領よく手を抜かれることはありうるのです(^^;
二つ目は、
たとえ成功したとしても「喜んでやってくれたのか?」
それとも「しぶしぶやったのか?」という部下の側に立った満足の度合なのです!
シブシブやるようでは、効果は長続きしないでしょう!?
喜んでやってくれるような、すなわち部下の自発性をひき出すような「影響力」こそ大切なので
すね!
つまり組織の要請にも応えられ、部下の欲求も充足できる「リーダーシップ」こそ効果的といえ
ますね!
効果的な「影響力」を及ぼしていくためには、そのとき、その場(状況)で、具体的で適切な
行動をとらなければなりません!
たとえば会議・ミーティングが行き詰まって、皆が困り果てているとき、新しい観点からの意見
を誰かが出した。
それに皆が賛成し、一気に結論が決まったような場合、この「新しい提案」という働きかけは、
その場での、その集団に対して効果的な「影響力」を与えた、つまり「リーダーシップ」が発揮
されたとなるわけなのです!
このように日常の一つ一つの具体的な管理者の部下・後輩への働きかけが、「影響力」となって
『統率力』につながるのです!
『統率力(リーダーシップ)』の機能には大きく四つあります!
【要望性機能】
ビジネス・リーダーに求められている重要な役割というのは、職場や組織の方針・目標の達成に
あります!
【要望性機能】というのは、部下に仕事や作業を指示したり指図して、かれらに最大限の能力を
発揮するよう求めるべきなのです!
仕事の進行状況を統制し、督励する働きであります。
そうなのです!
すなわち、職場の「生産性」を高めることを意図した働きかけのことなのです!
目標の達成を厳しく求めることなのです!
仕事の質やムダ、ロスなどについて高い要求を部下に行うことなのです!
でも留意したいことは、【要望性機能】というのはただ単に、部下に対して厳しくあればよいと
いうことではないのです!
あくまでも目標達成のためにとられる行動であり、ビジネス・リーダーの個人的感情や保身の
ためにとるべき行動ではありません!
ビジネス・リーダー自身が、職場の目標と計画をしっかりと認識し、部下にそれを正しく理解・
遂行させるための働きであることを忘れてはなりませんね!
【共感性機能】
ビジネス・リーダーが部下に対して、さまざまな要望を行うのと同時に、実は部下も管理者に
対して同じように、ビジネス・リーダーに対していろいろな要望、期待を抱いているはずですね!?
【共感性機能】というは、ビジネス・リーダーの協働者である部下の考えや感情などを、部下の
立場で考え、そして感じ、部下に対して支持と援助を与え、職場の中に信頼関係を醸成する働き
なのです!
例えば、やる気をなくしている部下を勇気づけたり、部下の功績をおおいに認め賞賛することな
のです。
そんな環境をつくることによって何でも言い合える雰囲気が職場にできあがれば、職場はイキイ
キするでしょう!(^^)
ビジネス・リーダーのこのような働きかけによって、部下は上司から理解され、支持されている
ことを実感できます。
ビジネス・リーダーから出される要望を受け入れる気持ちにもなりますね!
【要望性機能】が十分に機能するための「触媒」としての働きをしているのですね!
ですから、【共感性機能】は、単なる温かさや思いやりではなく、その根底には、部下に対する
真剣な「関心」と「信頼」が必要なのですね!
「何かのための手段として、取った共感性もどき」はすぐに見破られ、効果を失ってしまいます!
こんなのを「姑息(こそく)」って言うのです!
【通意性機能】
【通意性】というのは、「意思疎通」を簡略化した用語なのです!
仕事を進めていく上で必要な情報や知識を、部下に提供することによって、部下の仕事の意味
づけと位置づけを行う働きなのです!
【要望性機能】の発揮によって、部下はビジネス・リーダーが何を期待しているかは解るのです
が、なぜそれを期待しているかが十分に理解されない場合があります!
要望していることの根拠を説明し、さらにもう一歩踏み込んで、部下の知識とか経験の足りない
ところなどを教えたり、諭したりすることによって、仕事の位置づけと将来への見通しをつけさ
せる働きが【通意性機能】なのです!
部下に仕事の方針や計画を知らせるとか、他のセクションとの関係を教えるとか、不足する知識
や技術を教えるとか、会社全体の動向を伝えるなどが具体的な行動の例ですね!
当然なんですが、【通意性】はただ伝達するだけでは不十分ですね!?
伝えたことを部下に理解、納得させてはじめて、その効果が顕れるのです。
【信頼性機能】
実はここは押さえておくべきなんですが、・・・、
ビジネス・リーダーと部下の結びつきというのは「人為的」なんです!
お互いに「この上司なら」とか、「この部下なら」と、納得した上で結びついたわけではありま
せんよね!?
ですから、ビジネス・リーダーがリーダーとしてその役割を果たすためには、「この上司なら
大丈夫だ」という部下の側からの「納得性」が基盤になるのです!
【信頼性機能】というのは、このように部下に対して「信頼」と「納得」をさせる働きなのです。
まず職場内外の状況の変化に適切に対処し、自らが企画を立案し、問題を解決できる力、つまり
意思決定の迅速・有能さが第一の要因なのです!
「優柔不断」ではいけません・・・(^^;
さらに部下が求めてくる疑問とか問題提起に対して、的確に対応し、評価し、誠実に応えていく
ことが第二の要因ですね!?
だから職場において、ビジネス・リーダーが【統率力(リーダーシップ)】を発揮する際の行動
というのは、基本的には【信頼性機能】が前提になるのです!
この【信頼性機能】が要求される度合というのは職種や部署によって異なるのですが、ある程度
満たされていないと【要望性】【共感性】【通意性】のいずれも円滑に機能しない場合が多いの
です。
高い【信頼性】に基盤をおくことによって、【統率力(リーダーシップ)】のより直接的な機能
である【要望性】【共感性】が、車の両輪のごとく推進力として効果を発揮する訳です(^^)
ところで・・・、ビジネス・リーダーが部下に「影響力」を及ぼす場合、その「影響力」の源泉
は大きく二つのものがあるです!
一つは「地位」や「権限」です。
もう一つはリーダー自身の身に備わった「全人格的な影響力」です。
「肩書」や「権限」は確かに効き目があります。
部下としては上司の命令には逆らいがたい(^^;
しかし「権限」には限度があります!
あまり「権限」を振り回すと部下は反発しますね!?(^^;
実は、心ひそかに報復措置を考え出すかもしれないのです(^^;
たとえば、自分たちの責任にはならないようなやり方で上手に上司の足を引っ張る・・・(^^;
そうなのです!
「権限」に頼るのは、「最後の伝家の宝刀」と考えるべきです!
それよりも、もう一つの「人格的な影響力」に磨きをかけるべきです!
そのためには、どうしたらいいかと言いますと、
「自分が、部下や職場に及ぼしている影響力の内容や程度を正確に掴む、意識すること、そして
一つひとつ改善のための努力をする!」ということなのです!
いいですか!
部下のためによかれと考えてしたことが、逆に部下から反発を招くということはよくあるでしょう!?
部下は必ずしも、自分の意図どおりに受けとめているとは限らないのです!
自分では十分にやっているつもりでも、それは本人の「つもり」に過ぎません!
部下の受けとめ方との間には「ズレ」があるのです!
この「ズレ」は、もちろん心理的な「ズレ」です!
1)これからの自分の行動が他人や部下に及ぼす反応に敏感になること
2)今までの不適切な行動を思い切って改善する勇気と柔軟性をもつこと
3)他人からの率直な指摘を常に素直に聴くこと
4)行動改善の目標を設定し、努力を持続すること
以上の4つの努力目標を掲げ、なおかつ、そんな上司、先輩、師に巡り会うように「引き寄せの
念力(想念)」を持って生きてゆくのが、私のお薦めなのです(^^)
今回は、・・・チト長文となってしまいました(^^;
ありがとうございました。
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ビジネス・リーダーに不可欠なキーワード;第14講:『調和(Unity・Harmony)』
【ローマの第1番目に訪問するのは、もちろんバチカンですね!?】
政治の茶番、首相のリーダーシップをどうのこうのと言っても、結局、私たちが選んだ人
たちなのですから「自己責任」は免れません(^^;
議論はあるでしょうが、選挙への棄権は「白紙委任」なんです!
この日本では、仕事ができる能力があるのに「権利」ばかりを主張する輩と軟弱者ばかり
がいるように思えてならないのです!
だいたい「権利思考」のヤツらは、いざとなったらコソコソ寝返ったり、隠れやがる!
草食軟弱者は、意志もなければ、石を投げる力すらない(^^;
どの企業だって、採用時には職能適性をシッカリ見定めなければなりません。
だったら、最初は試用・お手並み拝見期間じゃないですか!?
企業にとって、役に立たない人、立たなくなった人を雇用し続ける慈善事業は十分なる
利益累積のできたときですよ!
企業側でよく聞かされることは、「若年従業員の定着率が悪い(^^;」という言葉です。
私は、企業の採用担当者やトップに苦言を呈します。
「なぜ、十分な試用期間を取って品定めしないの!? 企業にとっても従業員にとっても
不幸なことが起こるんであれば、十分に吟味して、本当に高い忠誠心を持って働く人を
採用しなさいよ!
そのようなロイヤリティの高い人たちが意気揚々と働いている企業なら生産性も高いし、
利益も上がり、従業員への賃金再配分も高くなりますよ!
国から賃金上げろって言われて上げるものじゃぁ~ないですよ!
そのような企業に入社志望する人たちも増えるんですよ!
人が足りないのではなく、従業員に対する想いが足りないんですよ!」
新入社員(新規学卒、中途も)に申し上げるのは、
「なんで会社を好き嫌いで辞めるの!? そんなことしていたら浮き草稼業だよ! もっと悪い言い方すれば"プー太郎"だよ!」
ほとんどの企業に応募すれば非正規からの始まりですよね!?
もちろん福利制度のシッカリしていない企業では、女性が結婚し、出産して育児休業を
終え、リターンできる制度ができていますね!?
そんな企業でも、休業前の勤務態度や勤務成績によって、ウェルカムされる人とそうで
ない人がいますよ!
だから仕事は真剣にやっておかないと・・・自業自得になるのです!
さて本日は、「調和(Unity・Harmony)」と来ました(^^;
難しい(^^; (^^; (^^;
辞書で調べれば、
「全体がほどよくツリあっている」
「矛盾や衝突などがなく、まとまっていること」
「また、そのつりあい」
例文では、「調和を保つ」、「周囲と調和のとれた建造物」「精神と肉体が調和する」と
書かれていました。
実は、組織リーダーに必須の能力が「調和する力」なんですね!
この能力というのは、新しいアイディアを生み出すために仲間の知恵を結集するとか、
組織変革のバックボーンをつくったり、部下・後輩の学習能力を高める上でも、非常に
重要なのですね!
組織では常に異なる主張が存在します。
そこに調和が図れると、何らかの創造的な進歩がかならず生まれます!
「調和」というのは、異なった価値観(思想)に基づく異なる主張を、より高い次元に
持ってゆくよう融合し、新たらしいアイディアを生み出すことなのです!
ですから、相乗効果(シナジー効果)を生み出す技術なのですね!
異なる主張をリーダーが「譲歩」させたりするわけです。
落とし所をみつける、すなわち「妥協」を図るのとは違うのですね!
ご存知ですよね!?
「妥協」というは、「足して2で割る」とか「互いに歩み寄る」とかいった感覚です。
以前の自民党政治などがまさにそうだった。だから、ふぬけの民主党に政権を取らせたら、
これまたていたらく(^^;
だから、そこからは進歩も創造は生まれなかった(^^;
組織内で、主張が対立したとき、
「おいおい! お前たちよぉ~! 自分の主張を押し通そうとするんじゃぁなく、お互い
に歩み寄ったらどうだい!」
と諭して、融和を図ろうとする者がいます。
一見しますとリーダーとして取るべき行動のように見えるのですが、実は、「進歩」や「創
造」の機会を逸してしまうことが多いのです!
これは知っておくといいですね!
異なる主張が「調和」しますと、必ず「創造的な進歩」が生まれるのですよ!
ですから、「ディベート(論争・討議)」というのも勝ちがあります!
そして、「調和」は創造的なアイディアを生み出すだけでなく、組織の変革を引き起こす
ことができます!
また人の学習能力を高めるのです!
組織が変化するいうことの本質は、形とか機能が変わることではないのです!
組織内に歴史的に形成されてきた常識(これまで当たり前と思われてきたこと)が見直さ
れることなのです!
このことを生物学的に言いますと「共進化(Co-evolution)」といいます。
生物が相互に影響し合って進化することなのだそうです。
一例ですが、ハチドリのくちばしが長くなり、ランの花が長く深くなったのは相互に影響
し合ったからだそうです(^^)
人は「千差万別」なんです!
松下幸之助翁は「万差億別」なんてぇ・・・おっしゃっている(^^)
「上意下達」だけでなく「下意上達」と「意見」「アイデア」の出し合える組織を作って
ゆくのがリーダーですからね!
多くの目的を同じくする人たちから出る「意見」「アイデア」をブレーン・ストームさせ、
それを醸成させ、昇華させるリーダーの役割が「調和」なのですよね!
くどいようですが「調和」は、未来に向けた組織の変化を生み出すものなのです!
「調和」してゆく過程で、異なる主張を持った者が相互に影響しながら(影響力を発揮し
ながら)、自分を変化させていくのです!
これが「成長」になるのです!
ビジネスでは、組織と自分自身の成長可能性を高めるために、自らを変えていくことので
きることなのです!
ですから、「経営」とは「凡人」を「非凡」にすることと私は定義するのです(^^)
組織では、部署間、他人との相互変化があってはじめて、「調和プロセス」が始まり、
それが「学習プロセス」となります!
「生成発展」のために、組織要員が「成長」しなければなりません!
その「生成発展」の「目的」と「意味」をお互いが共有するためにも「調和」を図ること
ができるリーダーシップは必然なのですねぇ~(^^)
ありがとうございました。
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ビジネス・リーダーに不可欠なキーワード;第11講:『同情(Sympathy)』
【イタリア・カプリ島の小さな港町】
Good Luck!(お幸せに!)
確かに・・・(^^)
お遊びのようですが、【Luck】を頭文字の語呂合わせで理由付けをします(^^)
Labor Under the Correct Knowledge
正しい「知識」の元で働け!
なのです(^^)
「働けどぉ・・・働けどぉ~・・・我が暮らし楽にならず!」
こんな人が、周りにたくさんいますね!?(^^;
オー・ヘンリー作「賢者の贈り物」という物語があります。
数年前にギフト・ショップ「シャディ」がテレビCMにこの物語を利用しました。
少し、その物語を紹介しましょう。
貧しい、真面目な若い二人が結婚し、最初のクリスマスが来ました。
若妻は、夫のために何かプレゼントしたいと思いました。
彼女は、以前から夫が祖父の遺品として持っている懐中時計には鎖がなく、汚れたひもを
代わりに使っていたのを気にしていました。
鎖を贈れば夫はどんなにか喜ぶだろうと思いました。
なんとかして愛する夫に懐中時計の鎖を、クリスマスのプレゼントにしたいと思いました。
しかし家中を探しても現金は1ドル少々しかありませんでした。
彼女は悲しげに首を振りました。
しばらくして、・・・何かを思いついたようで家を出ました。
彼女は町に行き、ある店の中へ入っていきます。
しばらくして彼女は、頭をスカーフで覆いながら店から出てきました。
夕方、夫が帰ってきました。
「メリークリスマス!これ、わたしのプレゼントよ!」
と、彼女は懐中時計に付ける銀製の鎖を差し出しました。
夫は飛び上がらんばかりに「有り難う」と何度も愛しい妻にお礼を言い、嬉しそうに微笑
みました。
そうするとこんどは、夫が何かの包みを取り出して、
「これは・・・、僕からのプレゼントだ!」
と言って若妻にそれを手渡しました。
開けてみると、それはベッコウでできた櫛だったのです。
「まあ、うれしい!」
と、彼女が櫛を胸に抱いた拍子にスカーフがスラスラっと頭から落ちました。
なんと彼女のあの美しかく長かった金髪が切られていたのです。
それを見た夫は、
「どうしたんだい?!何があったんだい?」
と悲しげに問いかけました。
彼女は自分の大切な髪をカツラ屋に売って、そのお金で銀製の鎖を買ってきたのです。
一方、夫は祖父の形見だった銀時計を質屋に入れてベッコウの櫛を買ってきたのです。
髪のない妻への櫛、時計のない夫への鎖の贈り物。
それはまことに奇妙なものでした・・・。
でも、髪はやがて伸びてくるでしょう!
時計も、いつかは質屋から返され出されることでしょう!
大切なことは「お互いが自分の一番大切にしているものを投げ出してでも贈りあったとい
うこと」なのです。
それは何より、この若い夫婦の大きな固い愛の証しではないでしょうか・・・。
どうです。涙をこぼす人もいるでしょう。
これを「美談」といいます。
でも、But、しかし~・・・私は経営コンサルタントです。
どうもこの話が好きになれないのです(^^;
胡散臭いと言ってしまえば、・・・その通りなのです。!
この夫婦はなかなかお金持ちにはなれないような氣がしてならないのです。
住んでいるのが長屋なのか?アパートなのかは分かりませんが、かなりの間、移転したり、
家を手に入れることは至難の業でしょうね!
子供さんができたら、下手をすると風邪を引かしたり、病気になってもお医者さんに診せ
ることするできないかもしれない(^^;)
私は、
お金の使い方が上手な人のことを「お金持ち」と定義しております。
お金は得たり、貯めたりするより使うことが難しいのです。
企業でもまったく同じです!
多くの成長できないでいる企業の多くが、お金の使い方、投資の仕方が上手でないのです。
逆に「お金の使い方の下手な人」をいやな言い方をしますが「貧乏人」と定義しております。
たとえば、神田うのさん(最近では、伊東美咲さんもかなぁ・・・)が毎朝飲んでおられ
る「一杯3万円もするフカヒレスープ」のお金を、タバコの煙の充満する中で提供してい
る人たち・・・(^^;
そう・・・神田うのさんや伊東美咲さんのために、パチンコをやっている人なんか「貧乏」
なんです(^^)
また、ある飲食店の店主で、新しく店を作るのに相談を私のところに受けに来たのですが、
絶対に○○万円以下でお店を作るんですよ! って念を押したのに、いつからか相談に
来なくなり、私の言った金額の2~3倍も掛けて店舗を作り、いま四苦八苦の雪隠詰めに
なっている人なんかも「貧乏」なんです(^^;
まぁ・・・失礼な言い方をしますと「邪気」を持っている人です!
決して、差別用語を使っているのではありません。
さて、物語:「賢者の贈り物」の若夫婦には2つの欠陥があります。
1)なぜ、これからの長い人生のために髪を切った代金や銀時計を換金したお金を
これからの家庭・家族のための投資に使わなかったのだろうか?
・自分たちを導いてくれる人脈作りのために?
・自己啓発のために、買うべき本や勉強会に参加する費用や教えを受ける人への
御礼に
・商売を始めるなら商品仕入資金などの運転資金や店を借りる資金に
※結局、この若夫婦は自分たちの刹那的自己満足(勘違いの愛と名のつく)のために
使ったちゃったぁ(^^;
2)なぜ、お互いもっとコミュニケーションを交わさなかったんだろう?
・本当に愛し合っているんだったら、以心伝心わかるはずじゃん!
・お互いコミュニケーションをシッカリ取り合って、クリスマスには何が欲しいか
訊き合えばいいのにぃ!
・無駄なものは当分の間、お互い控えるべきでは(身分不相応な生活)?
・将来設計をお互いやっているんだろうか?
・本当にお金がないなら、余計に健康を害してしまったときの予備のお金にして
おかなきゃ!
話は少しそれて行きます・・・(^^)
「教訓」とは、「二度と同じ過ちをしないために考え、言動を改めること」を言います。
小さな会社が大きく成ってきたのは、「教訓づくり」に長けていたからなのです!
いつも忙しくドタバタな企業の特徴は、だいたい「後始末」が圧倒的に多い(^^;
以前にやらかした失敗をまたまたしでかしっちゃう(^^;
この繰り返しがコストを増やし、社員の前向きな気持ちにまでブレーキをかける(^^;
会社がなかなかうまくいかないのは、
・ハッキリ言ってまず、だらしないから(非常に厳しい言い方で誤解を生むかも
知れません)
・もちろん!「教訓づくり」をしていないから
が最大の理由です!
「だらしなさ」というのは、間違ったこと、過ったことが見過ごされることを言います。
何か問題が起こったとき、問題のある出来事に出くわしたとき、応急処置で済ませるのと、
二度と起こさない仕組み(システム・制度)を作り、それを浸透させる制度づくりまで
策定するかいなかによって、後始末の頻度は格段い違ってきます!
その後の問題発生時の対応まで変わってきます!
企業では、お客様に喜ばれること、新しい商品の開発・仕入れ、接客などに目を向ける
ことは当たり前でしょう!?
ダメな会社は「教訓づくり」を、会社全体でやる機会がえげつなく少ないのです!
「学ぶ」というのは、「我流のアイデア」による「試行錯誤時間の無駄」をなくすこと
なんです!
「学ぶ」というのは、誰かが実験してくれたことを再度繰り返すことの無駄を知ること
なんです!
ですから「学ぶ」というのは、「時」を稼ぐんです!
とりもなおさず、人生でも企業経営でも、先人先達が残してくれた「定石」「原理原則」
を知ることにつきるのです!
学んで足らざるを知り、教えて至らざるを知る
愚かなる人は怒る 賢き人は忍ぶ 人間に歴史あり
愚者は賢者からも学ばないが、賢者は愚者からも学ぶ
「学ぶ」とは、「まねぶ」→「まねる」こと!
学びて思わざれば、則ち罔し(くらし)
思いて学ばざれば、則ち殆し(あやうし);論語
でも「学ぶ」ということの勘違いを起こす人がいるんです(^^;
自分だけの独創と思いこんでしますのです(^^;
違うんです!
習ったおかげでうまくいったんです!
だから、もっと学習しようではありませんか!
国家も企業も生成発展の大原則があるのです!
真理を言います!
「教育レベル」の低い国・企業は発展しないのです!
方法はとやかくしないで、巧拙(上手・下手)だけを問題にする社風ではいけません!
いいですか!
方法を問題にすべきなのです!
よりベターを考える社風をつくるのです!
いかがですか!?
このような正しい考え方を持っていることが「知識(Knowledge)」なのです(^^)
ありがとうございました。
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ビジネス・リーダーに不可欠なキーワード;第8講『平静さ(Poise)』
【イタリア・カプリ島:碧の洞窟入り口】
私が現在続けている仕事を始めた駆け出しの頃、3年間ほど伊勢にある企業に毎月訪問しており
ました。そこの総務部長の弟さんが、伊勢神宮;内宮さんの警備担当だということで、いくつか
の観光客には公開できない場所に案内されたことがあります。
ご承知のように神宮(伊勢神宮)は、式年遷宮(定期的に行われる遷宮)という行事が原則的に
20年毎にあります。
内宮(皇大神宮)・外宮(豊受大神宮)の二つの正宮の正殿、14の別宮の全ての社殿を造り替
えて神座を遷すことを「遷宮」といいます。
このとき、宝殿外幣殿、鳥居、御垣、御饌殿など計65棟の殿舎のほか、装束・神宝、宇治橋な
ども造り替えられるのですね(^0^)
「伊勢神宮式年遷宮」は、飛鳥時代の天武天皇が定め、持統天皇の治世の690年(持統天皇
4年)に第4回が行われたと記録にあります。
その後、戦国時代の120年以上は中断や幾度かの延期があったそうですが、平成27年の
第62回式年遷宮まで、およそ1300年に渡って行われ続けているのです!
次の第63回式年遷宮は2025年から始まります。
さて今回のテーマ、『平静さ(Poise)』・・・難しいですね!
まず『平静さ』を失っている状態を考えます。
うろたえていますね!?
取り乱していますね!?
パニクっていますね!?
ヒステリックですね!?
慌てていますね!?
戸惑っていますね!?
浮き足だっていますね!?
見失っていますね!?
血迷っていますね!?
眩んでいますね!?
取り憑かれていますね!?
感情的になっていますね!?
カッとなっていますね!?
自失呆然としていますね!?
偏っていますね!?
こだわっていますね!?
囚われていますね!?
いかがでしょう!?
リーダーが、上に書いたような状況下で組織は機能するでしょうか?
間違いなくうまくいきません!
経験もしたことがないのに偉そうなことを言ってしまいますが、特に戦争の最前線にいるとした
ら、部隊は全滅でしょうね!?
いえいえ!
企業組織でも同じですね!
『平静さ』、「冷静さ」のないリーダーの元にいる部下・後輩はたまったものではないのです!
そのことは末端まで伝搬してゆきます。
実はかつて、私は作業能率(IE;Industrial Engineering)の仕事を
したことがあるのですね!
多くの作業改善手法・技術があるんですが・・・・・つまるところ、「気分」や「モチベーショ
ン(動機付け)」の方がはるかに「生産性・効率」を上げるその要因になるんですね!
たまぁ~に、「あなたは専門外でしょうから・・・」って、私におっしゃる経営者がいるのです。
たとえば、私はIT技術や流通業に長けてはいるでしょうが、こちらの方は得意じゃぁないで
しょう?って・・・(^^;
全然!
どこの企業に行っても真っ先に管理・監督者へ問うことがあります。
「あなたの任務を10個書いてください!」
っていう課題を与えますとね・・・ほとんどの人が最初0点なんです!
なぜか・・・?
それは、第一は「期限」が定められていないから・・・(^^;
次は、自分責任範疇にある組織員に自部門の請け負っている仕事・作業の「意義・目的」を周知
徹底させることが書かれていないから・・・(^^;
そして極めつけは、組織構成員への「動機付け」が任務の具体的内容となっていないから(^^)
そんなものなのですね!
リーダーシップの能力要素は大きく分類すると、「要望性」「通意性」「共感性」「信頼性」なの
です。
このそれぞれの要素は、この後のメルマガで逐一ご説明させていただきますのでよろしくお願い
します。
さぁ!
どこのリーダーであっても、常に『平静』であることは、意識しながら「脚下照顧」なされると
いいですね!
『平静』であることの根本的理由とその真意については、恐れ多くもお釈迦様の教えにある「般
若心経」を学ばれることをお奨めします。
母の影響で、薬師寺中興の祖と言われている故高田好胤師が、お話しなされていたご講話を常々、
私は物事の決定や事態の見方に役立てています。
かなり昔に、高田好胤師のご講話を聴く機会がありました。
その時、このようなことをおっしゃっていました。
人生には、大きく立ちはだかる試練なんかは、何度かありますね!
本当は、実態はそんなに大きくないはずなのに、邪推で架空なものを想像したり、噂なんかに
翻弄されることもありますね!?
よくよくその原因を考えますと、目標が高すぎたり、人間関係がねじれていたり、逆境のタイミ
ングに入っていたり・・・、病気だったりする場合もある。
そんなときにこそ、心の視野を広くしておかないと、崖から落ちてしまうようなことにもなりま
すね!
火の中、茨の中を転がって転がって・・・アップアップすることもある(^^;
それの繰り返しが「六道輪廻」って言われています。
出会う多くの人たちは、それぞれの立場でもの言うことがりますが、みんな正しいものなのです(^^)
自分の見解だけしか見ないと、間違った判断をしてしまう(^^;
そして、「あいつのせいだ! かわいそうな自分なんだぁ! どうしようもなかったんだぁ!」
って、なんでもかんでも「人のせい」にしてしまう(^^;
それを「執着(先の果報を求める心)」と言うのです。
般若心経「空のこころ」というのは、奈良薬師寺の唯識論では次のように言っております。
かたよらず こだわらず とらわれず
ひろく ひろく もっとひろく
私は覚えやすいように「カコトの心経」なんて言いながら、常々、『平静さ(Poise)』を装って
おります・・・ハイ!(^^;
ありがとうございました。
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ビジネス・リーダーに不可欠なキーワード;第7講『豊かさ(Abundant)』
かなり古い話を切り出して恐縮です(^^;
あの甚大な被害が出た東日本大震災発生と福島第一原発事故直後、「藤本さん!逃げて下さい!」
と避難の指示が、とある国会議員(当時、野党で現与党)から携帯電話に着ました。
ですから3月14日に自家用車に積むことができる衣服と貴重品を持ち出して、栃木県宇都宮
から千葉県柏市に避難をしました。
あの3月14日から、親しくご縁をいただく経営者や経営管理者の皆さんへ、「本日3月〇〇日
の教訓です!」というメールを17日間連続して配信し続けました。
そのメール配信2日目の「本日3月15日の教訓です!」の一部をご披露させていただきます。
自分自身の使命を考え、・・・どうするかを問えば、あなたの答えが出ます!
危機的状況下に入りつつある今、行動を起こすべきか? 待機すべきか?
感傷的・感情的判断は危険です!
決して、リーダー気取りをせよと言うつもりはありませんが、親ガメが転けたら皆転けるのですね!
皆さんは、その親ガメであることを再度自覚して下さい!
そのことで即決し、社員のことも熟慮して、その対策を講じてからの行動をした経営者・リーダー
は賞賛に値します。
いわきの店舗が全滅した企業の経営者は、他地域への経営資本の移動を決断されました。
いじけることなく、まずは避難と再起のための行動を起しました。
さて避難に当たって、那須塩原に車のNAVIをセットしたつもりでしたが、間違って那須町で
検索してしまいました。
NAVIの住所が栃木県でしたので安心して一般道路指定で移動を始めました。
避難をする朝一番に、ご縁のある運送会社社長から電話が入り、縦に移動するより横に移動する
方がいいと教えてくれました。
また、3桁のルートナンバーがいいと・・・。
いわき市勿来の近くにあるルートは、国道6号線と国道289号線です。ですから289号線を
迷わず選びました。
NAVIは違ったルートを示しましたが国道289号線をひたすら走りました。
お陰様でかの社長の言うとおり、やはり道路は空いておりました。
家内の妹家族に、家内からその旨を連絡しましたら、なんと途中で出くわすこともできました。
妹家族は、栃木の親戚の家に世話になるとのことが決まっており、途中で分かれました。
曲がりくねった山坂を走り続けて、出てきたところが宇都宮でした。
自家用車にオーナーズ・デスクという機能があるものですから、ホテル探しはそれに頼りました。
オーナーズ・デスクのコンシェルジェから、今滞在するこのリッチモンド・ホテルとここから
60km先の足利にある別ホテルを紹介されました。
時間も時間でしたから、即決で宇都宮駅前にあるこのホテルに予約を入れてもらいました。
フロントに着くと、作業服をきた方々がロビーで深刻そうに電話を入れながら並んでいました。
もちろん満室でした!
被災地で不自由な生活をなさっている方々を思うと申し訳ない気持ちになりますが、有り難い
ことです。
さて東京電力の職員までもが避難する事態となっているということを聞いて、放射性物質の拡散
が非常に高っていることを確信しました。
避難対象(屋内待機含む)が30kmという事態は、チェルブイリの事故の時にロシア政府が
出した距離と同じなのです。
「知らぬが仏」ということわざがありますが、知ることで危険を回避することができます。
また「知って怖さも増長」しますが・・・。
私はかつて富士通に在職したとき、九州大学で原子力工学の修士まで勉強された人と一緒
に仕事をしました。
彼に、なぜ原子力研究所や原子力関連の仕事を選ばなかったのか訊いたことがあります。
彼の答えは、知りすぎて、そこで働くのが怖いということでした。
京都大学助教小出裕章氏と同様の考えを持たれておりました(^^;
彼から、その当時に原子力の基礎を教えてもらいました。
もちろん、その怖さも・・・。
避難半径30Kmというのは放射性物質が拡散する事態となり、かつ深刻であるいうことを
意味します!
もちろんチェルノブイリの爆発事故の時の、放射性物質と放射線量とを比較すれば、ひど
いと言うことではありません。
しかし、福島第1原子力発電所は既にスリーマイル島原発事故を上回っております。
救われることは、福島原発の漏れ出ている放射性物質がセシウムやヨウ素です。
これらの物質の放射線半減期は短いのです。(専門用語を多用しますが、その説明は省きま
す。ウィキペディアなどで調べて下さい!)
ですから、汚染地域となった場所が何年も立ち入り禁止になることはないということで
ホッとします。
緊急停止した原子炉での事故は想定外です。
なんと、いまは点検中で核燃料を外してある休止中の4号機で、身体に脅威を与える放射
線レベルになったとの発表がありましたが、想定外というより人類未経験ゾーンです!
チェルノブイリの原発方式は旧式だそうで、日本の原発は近代的と言われています。
また、ご承知の様に日本は原子力先進国とも言われています。
近代的原子炉の特徴は、格納容器というものがあることです。
より安全性を確保するために、核反応容器を二重に覆っていることです。
これもTVで何度も説明されております様に、福島原発第2号機は内部の圧力容器が16
cmもの鋼鉄で覆われています。
その設計耐圧が80気圧というのですから、やはり凄い!
それを覆う格納容器は3cmの同じ鋼鉄設計です。耐圧は4気圧です。
3号機の格納容器内圧力が一時、8気圧を超えましたね!?
これは設計耐圧の2倍です。
たぶんですが、・・・格納容器の底が壊れた2号機でも、同じ現象が起こっていたと考えて
もいいのではないでしょうか?
先ほど、ホテルに着いてからつけたTVで1号機の爆発映像を見て感じました。
あの爆破で、多くの外部と連結されている管材が破壊されたのでは・・・?
ただ建屋が吹っ飛んだだけではない・・・と!
最悪は、格納容器(厚さ3cmの鋼鉄)に影響を与えたのでは?
ひび割れ?
底割れ?
そこに核燃料の「熔解」・・・?
お分かりのように格納容器は、放射性物質と放射線を外へ逃がさないための「最後の砦」
なんですね!?。
そして未だに、2号機の燃料棒が露出しており、「崩壊熱」が出続けているわけです!
ここまでの移動中に、福島原発のコントロール・センター(指令室)を福島県庁に移すと
の発表がありました。
当然、原発敷地内にあるコントロール・センター(指令室)は核シェルターになっている
はずです。
なのに・・・???
2号機と3号機の観測地点で、500ミリ・シーベルト/時間の放射線が観測されたと
官房長官も東京電力でも発表しました。
このような状態で、決死の覚悟で現場対策、修復作業を行う少数の作業者を除き、避難を
決意した訳です。
現場でたった15分間作業を行えば、専従者が1年間で受ける許容量基準を超えます。
ですから、たちまち交替が必要なんですね!
また、宇宙服に似た放射能防護服で作業しなければならないのですから、いかに現場での
作業の困難を極めるか想像されます。
放射線による被曝にも考えなければならないことがあります。
たとえば仮に、200ミリ・シーベルトを人間が浴びますと「全身被曝」の状態なのです!
ほぼ確実に後になってから、・・・様々な障害が出ます!
600ミリ・シーベルトの放射線を「累積」で浴びますと、急激に白血球増加を起こすそ
うです。
いわゆる白血病と同じ状態になる可能性があります。
政府も東京電力も、国民が、特に福島県地域の住民がパニックを煽らないために言葉を
濁しています。
それは正しいことですが・・・(^^;
「放射線量は○○ではあるが、・・・住民の身体には影響を及ぼさないレベルです」と言い
続けていますよね!?
フランスの原子力専門家はレベル6と発表しました。
これは最高レベルの1段目です!
さて、危機管理のことを「クライシス・マネジメント」といいます。
重大な危機発生直後の最も重要な事態発生時の初動管理を「ディサスター・マネジメント」
と言います。
すべて考え得るリスクに対応するのが「リスク・マネジメント」と言います。
これは起こりうる危機の発生予想から、どう備え、どう対処すべきかを過去の経験則から
やるマネジメントです。
危機が起こってしまったあとで、かつ惨事という状態での管理と比較すると次元が違いま
すよね!?
ですから、担当者に狼狽えがあっても自然です。
そこで提唱されている重大危機発生後の初動マネジメント「ディサスター・マネジメント
(Disaster Management)」があります。
1)当事者地震が、最悪事態を「認知」し、最悪事態とは「何か」?
今後またどのようになる可能性があるか?を的確な情報で分析する。
2)その現在、置かれている状況を正しく明示して、今後の想定を正確に伝えることなの
です!
ですから定時情報提供は重要なのです!
その情報提供が遅れると、もしくは情報混乱がありますと、人間は「何か重大なきことを
隠しているのでは・・・?」という疑心暗鬼の不安が増大するわけです。
そこに尾びれはびれをつけて「噂(デマ)」が出来上がるわけです。
いつも私がお話しする「予見」で判断できるのが万物の霊長である人間なのです!
どんなことでも、未来に対して人間は「不安」を感じ、かつ「分からない」ことは全くの
正常なのです!
だから「予見」しようとする!
尋ねて答えてもらったことはないのですが、馬にも鹿にも、そんな能力はないのです!
ですから、「予見」しようとしない人のことを、私は「馬鹿(バカ)」と定義するのです!
「予見」が中心観に沿って判断できるならいいのですが、エゴや見栄で、そして誘惑その
ような「何が正しいか、何が間違いか」を判断できない人のことを、私は「阿呆(アホウ)」
と定義するのです!
「馬鹿と阿呆」が経営したり、リーダーとなっては不幸です!
これは結果論にしかなりませんが「教訓」です!
今回の非常にまずい対応が発見できます。
政府と東京電力は、国民に「最悪の事態」を示さなかった。
私程度の人間でも「最悪の事態」が予見できるのです。
そして衆知を集めることもできるのです。
現在の日本国民の持つ「常識」のレベルを、彼らは甘く観ております!
歴史から学ぶと「本当のことを知らしむべからず」というスタンスが危険なのです!
同じ釜の飯を喰ってきた原子力専門家のTVでの解説もしどろもどろで、言葉を慎重に
選び過ぎると感じました。
仲間を非難することになるかも知れない?
もしくは、そこで奮闘する仲間を気遣っている?
「一所懸命」やっても「成果」が出ないのは、「やり方」に問題があります。
ですから、多くの選択肢を短時間で出すためのブレーク・スルーが必要です。
それには英知を結集することです!
おそらく世界のあちこちで自主的な小規模組織ができて議論を繰り返しているはずです!
それらの組織からの提言やアイデアを衆知すべきです!
なのに・・・政府は、東京電力以外に別のプロジェクト・チームを組織し、起案・提案す
る機能を構築したのでしょうか?
全世界の原子力関係者を一同に会して(インターネット会議で十分です!)、そのようなこ
とを宇宙開発担当者のようなレベルでやってもいいのではないでしょうか!?
これは企業経営組織でも有効です!
特に未経験の事態に遭遇したとき、内部で、関係者だけでチマチマやっていてはなりません。
リーダーは、「オレはここまでやってんだぁ!」という振りなんて不要なのです!
いいですよね!
「結果」を出すことに専念するべきです!
「結果」はあとからついてきます!
作業をなさっている最前線現場の方々は、本当に自分の命を顧みない勇者だと確信します。
しかし、リーダーはただただ「一所懸命」だけではいけません!
「冷静さ」、「論理性」、「衆知と周知」、そして「決断」を持つべきです!
もっと不可思議なことは、あの原子力発電所内には相当な数の監視カメラがあるはずなの
に「分からない」が・・・おかしいのです! もちろん、カメラが放射能による電波障害
を受けていたり、CCD(カメラの目)に放射能の影響があって作動していない?
電源がそこまで供給する余裕がない?
また当事者であり、公開発表に立つ人たちは間違いなく現場を知っているはずです。
行ったことがあるはずです!
私だって、高校1年生の時に建造中の福井県御浜原子力発電所の内部視察をさせてもらい、
原子力発電の方法をその場で教えてもらいました。
あの当時の原発方式を、いまでも日本は継承しているはずです。
だから多くの関係者・知見者がいるはずです!
以前、東海原発の臨界事故のことをメルマガでお話した記憶があります。
事故発生直後、その近くにいた技術者、研究者が真っ先に逃げたと・・・。
もし現場を知らないとするなら、現場では下請けの社員だけで作業や検査が行われていた?
これは企業経営現場でも同様のことを指摘することができます。
パート社員さんやアルバイトさんに任せっきりの管理者がいる企業のあることです!
「責任」だけ取ればいいのではありません!
本来の管理者は、現場からのたたき上げでないとならないのです!
「理論」「知識」だけの「頭でっかち」な人だけの組織は危険すぎます!
これほどまでに甚大な地震と津波の災害が発生しても、日本人はパニックを起こしていません!
これは日本人の誇りなのです!
こんな状況下であっても秩序正しく、数時間、いやそれ以上に並んで待つことができる国民なん
です。
だから戦後復興も見事に成し遂げたのです!
昨日も述べましたが、東京電力福島第一原発は、チェルノブイリと似たり寄ったりの永久にコン
クリート埋められ、幾十もの鉄板で覆われた「石棺」になるでしょう!
未来の人たちが発掘したとき、それが「ピラミッド」であったり、「謎の遺跡」と言うかも知れま
せん。
日本には54基もの原発があります。
地震大国である日本ですから、原発反対運動と共に代替エネルギー発明をしようとする人たちで
百家争論するでしょう・・・(^^;、
「ピンチをチャンスに変える」ことこそ「教訓づくり」です!
今回の大地震と大津波と、そして原発事故の波及的な損害は先般の阪神・淡路神戸大震災を遙か
に超えますね!
広範囲な問題が残ると思います。そして長期化することは必至です!
人の心理にも大きく影響をしております。
「経済心理学」から考えると、その間接的経済は直接損害の数倍になるはずです!
東京電力の社員の方々、特に原発にたずさわった人たちの、あとに来る厭世観に似た無力感は・・・。
さてさて前置きがかなり長くなってしましました。
本題の『豊かさ(Abundant)』を論じねばなりません!
良く、私は「大吉人生」のお話をします。
とにかく、「大吉」を引くことが私のおみくじ行為です!
これは「経営の神様」;松下幸之助翁から講演会で直に聴いたことなのです。
その講演を聴いて以来、私のおみくじ行為は、誰がなんと言おうとも「大吉」あるのみなのです(^^)
松下幸之助翁は、何をおっしゃったのかといいますと・・・
「神社の鳥居を出るとき大吉気分が大切でんなぁ!」
そうなのです!
人生、「大吉気分」で過ごすのか、「凶気分」で過ごすのかでは「月とスッポン」なのですね!
仕事も同じなのです!
「どうせやるなら楽しく!」、これが一番いい仕事をする精神条件です。
この「気分」は、「豊かさ」にもつながります。
私は、「貧乏」という言葉を次のように定義しております。
「お金や財産の多寡ではないのです! 心が「豊か」かどうかなのです!
そう「豊かな気分」で日常生活をしている人は、決して「貧乏」ではないのです!
重箱の隅を突くようなあら探しをしたり、人と比較をして自分が優位であれば安心、自分よりも
遙かに努力し、社会的にも認められている人たちを悪く言う・・・(^^;
こんな人を私は「貧乏」と呼ぶのです。
「貧乏」な精神で日常を過ごしていますと、見るモノ、聴くモノ、臭うモノ、味わうモノ、感じ
るモノもなにかイチャモンをつけてしまう。
だから、「貧乏」な精神で日常を過ごしていますと人は寄りついて来ませんね(^^;
だって、そんな人がそばにいても楽しくない(^^;
こんなジョークをご存知ですか?
太平洋の小島にお金持ちがヨットでやってきました。
島の住民がそのヨットでやってきた人に、
「お金があっていいなあ!」
と言いますと、
その人は、
「冗談じゃないですよ! 私はね、都会でガムシャラに働いてねぇ~、これまで一生懸命お金を
貯めて、やぁ~っと休暇を取り、この島にやってきたんだよぉ! あなたたちは初めからここに
住んでいるじゃん(^^)」
その人は、そう答えてから・・・フト考え込んだ(^^)
そして・・・なんと・・・仕事を辞めることを決断したのですね!
そして、そこの島民になった(^^)
おそらく、このお金持ちは、仕事をしているときはガムシャラで「豊かな気分」を味わってい
なったかも知れません!?
しかしこの島に着たことで、彼は「豊かな気分」に浸ることができるたのでしょうね!?
お金もいらない!
お金の心配もいらない!
仕事の心配もいらない!
この島人になってしまった都会人?は、「貧乏」から脱却した・・・(^^)
なにも島に移住したからではないのですよね・・・!?
「貧乏」な心のしがらみから脱皮できた(^^)
実は、このヨットでやってきた人がこのようになれたのには理由があるのでしょうね!?
島人への返答では、ガムシャラに~とか言っていたのですが、そのガムシャラになれた理由が
あるのです。
それはヨットが欲しかった。
ヨットに乗って、この島に来たかった。
この島に来たらこんな「気分」が味わえるとイメージしたのですよ!
偉そうなことを申し上げますが、お金の「稼ぎ方」を学ぶより「使い方」を考えた方が、お金は
手に入り易いのです!
例えば、「ウン百万円を絶対に稼ぐぞ!」と考えるより、「好きなものを買おう!」と思った方が
うれしい「気分」になれますね!?
人間というのは「意識」よりも「イメージ」の方が勝つことをご存知ですか?
「ウン百万円を絶対に稼ぐぞ!」というのは、「意識」なのです!
「あのハーレーダビットソンを買うぞ!」というのは、「イメージ」なのです。
「イメージ(想像力)」というのは、お金がなくても「豊かな気分」をつくってくれるのです!
その「豊かな気分」がアイデアを生み、人とのご縁をつくるのですね(^^)
「語る」ことのできる人は全員すべて「イメージ」できるのですね!
だから、人に「語る」ことで、他人にもそれを容易に伝えることができる。
「話す」より「語る」方が、はるかに力(パワー)があるのです!
「貧乏人」は、「愚痴や、嫌なことを話す」のです(^^;
だから、・・・つまんない(^^;
「豊かさ」というのは、「貧乏」の相対なのでしょうね!?
ですから、ビジネス・リーダーが「貧乏」だったら、部下や後輩は辛いですよ(^^;
ビジネス・リーダーは「語る」べきなのですよ!
無い袖は振れないのですが・・・「語る」ことのできるリーダーには部下や後輩もついてくるの
です!
だって先が見えるから!
大経営者となった松下幸之助翁や稲盛和夫師も、町工場の親父さんだった頃、仕事が終わって
夜な夜な、従業員に将来のなりたい会社の姿を語り尽くされたそうです。
お金も人も、モノ(設備)もなんにもないのだけれど・・・、
仕事も朝から晩まで汗水タラさねばならないのですが、みんなリーダーについてきた・・・(^^)
それはリーダーの精神が「豊か」だったからなんです!
なのに「トンチンカン党」系のアホンダラ経営者は、政治が悪い・・・社会が悪い・・・助成・
施策が欲しい! 減税して欲しい! もっとくれ!
ポンスケ経営者は、社員のデキが悪い! とほざく(^^;
何を言ってんだよ!
あなたは数ある経営者の序列で考えたら何百万番目???
あなたの元に来る社員は、あなたの器に合わせてんだよ!
あなたは、社員に何を与えようとしてるんですか?
「給料」? 「ボーナス」? 「終身雇用」?
違いますよ!
彼れらに与えるべき最も大切なモノは「無形の財産」なんです!
そう!
「心の豊かさ」なんです!
だから、ビジネス・リーダーは『豊かさ』を醸成しなきゃなんないのですよ!
その方法は、・・・・・多くの「心豊かな人」とご縁をいただくことですね・・・(^^)
本日は、この辺で・・・長くなり申し訳けありません!!
ありがとうございました。
いわき経営コンサルタント事務所の詳細は、
いわき市において、いわき夢実現塾を開催しております。
興味のある方は塾生になるにはハードルが高いですが、こちらをご覧下さい!