飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第46講:「露点温度(Dewpoint)と湿気(Moisture)」 - いわき経営コンサルタント事務所

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2025 / 02 / 02  14:46

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第46講:「露点温度(Dewpoint)と湿気(Moisture)」

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第46講:「露点温度(Dewpoint)と湿気(Moisture)」

第46講:「露点温度(Dewpoint)と湿気(Moisture)」

 

Dewpoint(露点)というのは、ある大気の温度の一つです。

その温度まで気温が下げられると、湿度が100%(もしくはSaturated、飽和状態)にな

る気温のことを言います。 

 

その温度(露天温度:Dewpoint)以下に気温が下がりますと、何らかの形で大気中に溶け

ている水蒸気が眼に見える形になります。

これを「Visible Moisture」と言います。

「眼に見える状態になった水蒸気」と言う意味で「Visible Moisture」と言います。

葉っぱやグラスの表面に発生する水滴や、空中に浮かぶ雲や霧、そして雨や雪となります。

 

英語の辞典を調べますと、「Visible Moisture」 :「Visible」は眼に見える。 

「Moisture」は、水蒸気 (例:露や霜、雲や霧、雪や雨、ひょう、あられ、グラスや窓の

水滴)と書かれています。

 

空気には、水が水蒸気(Vapor)として溶け込んでいます。 

実は溶け込んでいる水蒸気は気体です。透明で、目で見ることが出来ません。

 

やかんやお鍋から吹き出て見える水蒸気は、なんと本当は水蒸気ではないのです!

水滴・・・液体なのです(^^♪

水蒸気は、気体なので眼には見えません!

水の表面から蒸気までの間に状態として存在するのが水蒸気なのです。 

ちなみに雲や霧も水滴であって、水蒸気ではありません(^-^)

 

その眼に見えない気体である水蒸気(Water Vapor, Moisture)というのは、大気が保持で

きる水蒸気の量が空気の温度に比例しています。

水蒸気の量は気温が上れば多くなり、逆に気温が下がると量も減ります。

 

あらゆる大気には、ある程度の水蒸気が含まれています。 

その大気の温度を下げていきますと、水蒸気を保留する限界に達してしまいます。 

その様な状態を「飽和状態」と言います。 

「飽和状態」になる温度を「露点、Dewpoint」と言います。 

 

暖かいと、たくさんの水蒸気が空気に溶け込むことができます。

気温が下がりますと溶け込む量が少なくなってしまいます。  

気温が下がり過ぎますと、溶け込んでいる水蒸気は露や水滴、霧・雲などとして、目に

見える物に変化します。

 

もうこれ以上、大気が水蒸気を保持できない温度を「露点(Dewpoint)」と言います。  

その温度以下になろうとしますと、水蒸気の余剰部分が眼に見える形となって現れる訳な

のです!

 

英語では、水とか雲などは「可視水分:Visible Moisture」と呼ばれる全体の一つです。

見える水分や、見える湿気のことなのですねぇ(^-^)

また、この状態を大気の「飽和状態(Saturated)」と言います。 

 

地表や物体の近くなら露として目に見える形に変わる場合が多いのですね!?

大気の様に、物体が無ければ雲や霧に変化します。

その時に量が多くなると、その水滴がだんだんと大きくなって、雪や雨に変わる訳です!

 

まだ大気に、水蒸気を含有する余裕がある場合は「不飽和、Unsaturated」な状態と言います。

 

ちょっと誤解がないように説明を加えます。

温度が「露点(Dew Point)」と同じになっても、それだけで溶けている水蒸気が「液体

(Visibile Moisture)」に変化する訳はありません!

確かに、その温度では「飽和状態(Saturated)」にはなりますが、それ以下に温度が下が

ろうとするか、大気にもっと湿気が加わるような状況が発生するれば、その時点から

「Visibile Moisture」が発生します。

 

物理まではいきませんが、理科のお勉強になります。

 

「水(Water)」という物体の変化を復習しましょう!

水だけでなく多くの物質は、「固体(Splid)、液体(Liquid)、気体(Gas)」と3つの状態

(State)があります。 

一般的には、

 1) 「気体」 ⇒(凝結:Condensation)⇒ 「液体」 ⇒(氷結:Freezing)⇒

   「固体(氷)」

  2) 「固体」 ⇒(融解:Melting)⇒ 「液体」 ⇒(蒸発:Evaporation)⇒

   「気体」

 3) 「気体」 ⇒(昇華:Sublimation)⇒「固体」

 4) 「固体」 ⇒(昇華:Sublimation)⇒「気体」

 

露や雲ができるのは、気体である「水蒸気」が「液体」に「凝縮」して変化します。

「水蒸気:Water Vapor」が「凝結Condense」しますと液体、雲、霧、雨、露などの水に

なります。

 

大気中の水蒸気(Moisture)が足されるには、「蒸発:Evaporation」と「昇華:Sublimation」

があります。

  ・「蒸発:Evaporation」は、液体が気体に変わること

  ・「昇華:Sublimation」は、固体が液体にならずに直接、気体に変わること

   (気体から固体に変わる時も同じ言い方です。)

 

ですから、気温が下がる時に、「可視水分:Visible Moisture」が発生しやすくなります。

大気に水蒸気を増加させる蒸発や昇華がありますと、「露点:Dewpoint」を上ることで「可

視水分:Visible Moisture」の発生を容易にしたり、そのまま「可視水分:Visible Moisture」

の発生の元になる時があります。

 

飛行機を離発着させる前に、機長は必ず、当該飛行場か最短飛行場から発信される気象通

報(ATIS)を事前にPCで調べたり、ATC(エアー・ターミナル・コミュニケーシ

ョン;管制塔から発信される情報)で聴いて、現在の気温と露点を知ります。

 

特に寒い日は、飛行機に霜が付いてしまったり、ピトー管という空気の圧力で速度を計測

する管がありますが、これが凍ると速度が計測できなくなりますし、翼に氷がつくと揚力

の発生の妨げとなりかなり危険です!

 

またラダー(補助翼)、エレベータ(昇降翼)、エルロン(旋回翼)など機体をコントロ

ールする可動部分(ほとんどがヒンジやボルト、スチール・ロープ)に氷が着いてしまし

ますと、動かすことができなくなりコントロール不能から墜落するケースが、昔には多く

ありました。

 

そこで氷がつかないように露点に達する前にエンジンから排出される高温の空気を送って

暖めて氷結防止したりします。

このことを「アンチアイシング」と言います。

 

 

さてビジネス・リーダーへの教訓ですが・・・、

人にも、企業・組織にも「露点」っていうのがあるように思います。

 

人生設計や企業ビジョンを大々的に打ち立てても、どこかでポシャるってことがありますね!?

いつのまにか、あの計画・作成した当時のハイな気分がどこかに・・・(^^;)

 

以前にもお話しましたが、「気分・感情」というのは英語では「EMOTION」ってか

きます。

これは「E」+「MOTION」に分解することができます。

 

人生・企業・組織の雰囲気やモチベーションが「露点」になりますと目立った変化が見え

るようになります。

 

だいたい、チンタラし始めたり、ダラダラな言動が目立ち始めます。

人生・企業・組織の風土温度が下がってきて「露点」になってしまします。

 

こんな時にどうあるべきかを松下幸之助翁は教えておられます。

「不況」「不景気」な気分の時には、「腹をくくれ!」「度胸をすえろ!」とおっしゃって

います!

 

どんな場合でも、ビジネス・リーダーの「自覚」にもとづいて、「最大の努力」を持って、

「勇敢」に立ち向かい、「最善の闘い」を進めて行くことに尽きるのだと!

 

松下幸之助翁は、「志を変えちゃならない!」とおっしゃっています!

 

そうなのです!

どんな転機にも「志」を変えないことなのです!

「志」、ますます堅しでゆくのです!!

 

人間は、常にどんなときでも「悲観」してはならないのです!

「悲観」すると・・・、

 「知恵が出ない!」

 「公正な判断ができない!」

 「なすべきことがわからなくなる!」

となるのです!

 

考えて「正しい」と信じたら、「誠心誠意」やなることです!

「人事を尽くせば」・・・「人間以上の大きな力が働く!」、これが「運命」だとおっしゃ

っています!

 

多くの人間は、「人事を尽くして天命を待つこと」を知らないのです!

 ※これだけやったんだから・・・(^^;

 ※これだけ報われなきゃならない・・・(^^;

こんなことを考えるから、「悩み」「争い」が起こるのです!

 

どんな悲惨な状況下でも「策は無限」にあるのです!

世間がいかに不景気でも、いかに経済が困難でも、「やるべき仕事」は「無限」にあるの

です!

 

「不景気」「激変期」であればあるほど・・・「なすべき仕事」があるのです!

 

「困難」でも、・・・今日は考えつかなかったけれど、明日になったら考えつくことは

いっぱいありますね!?

 

さらに「良い策」「良い方法」があるという信念を持ちましょう!!

  

ビジネス・リーダーは、何事も「やればできるんだ!」と力強く後輩・後進に訴えてゆく

ことです!

 

だからこそ、ビジネス・リーダーは「悲観的」「消極的」であってはならないのです!

 

大変に厳しい時代、波乱の時代こそ、私にとっても、わが社、わが部署の「大躍進」、「絶

好のチャンス」なのです!

 

こんな時にこそ、「改善」すべきことをなんでも「改善」してしまうチャンスなのです!

 

こんな機会にこそ、「いままでできなかったこと」ができる時機到来なのです!

 

やらねばならん「時機」到来なんです!

 

そうなのです!

 

希望を貫く時が来たのです!

希望を持って考え、立ち上がるときが来たのです!

 

いまこそ、「発想を180度」変えてみましょう!!

「不可能」だからこそ「できる」のです!

 

ありがとうございました。

 

いわき経営コンサルタント事務所の詳細は、

https://imcfujimoto.net/

 

いわき市において、いわき夢実現塾を開催しております。

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