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パイロット・コンサルの経営いろは考;第45回:『シートベルト(Seatbelt)』

第45回:『シートベルト(Seatbelt)』
皆さんもエアーラインに搭乗されたことがありますよね!?
飛行機が、タラップから離れ、タキシング(Taxing:地上滑走)し始めますと、キャビン
・アテンダント(CA)がシートベルトの装着方法をチーフ・アテンダントの説明に続い
て、実際に装着するデモンストレーションをしますよね!?
好き者の兄ちゃんが、CAの装着デモ中におちょっかいするのもいますが、それでもニコ
ニコやっているCAに好感を持ってしまいます。
私だったら、回し蹴りしてやんのに・・・(あれれ!私としたことが、お下品な(^^; )
最近では、ビデオによるシートベルト装着放映が主となりました。
このシートベルトというのは、航空法では、乗組員(Flight Crew-member)だけでなく、
航空機に乗っている者全員に適用されます。
米国航空法FARには、"each person"と書かれています。
(1)機長はSafety Belt(腰ベルト)とShoulder Harness(肩ベルト)についての使い方を
説明する義務があると
言っています。(装備と取り外し方:Fasten and Unfasten)
(2)地上を移送する時(Taxing)、離陸する時(Takeooff)、着陸する前(Landing)に、
機長が全員がベルトの着用をするようにと通告する義務が有ると書いています。
(3)地上を移送する時(Taxing)、離陸する時(Takeoff)、着陸する時(Landing)は、
全員が安全ベルトの着用を義務付けてます。
装備と取り外し方(Fasten and Unfasten)の方法(使い方)を必ず教える事が明記されて
います。
機長には、確認の義務があります。
なんとまぁ~、日本のクソッタレ教官は、「シートベルトなんて、操縦に邪魔だから、
ユルユルに付けておけ!」って言うのです。
それだけではありません!
「Shoulder Harness(肩ベルト)なんて、肩の動きを制限するからしちゃ~ダメだ!」っ
てほざきあがるのです(^^;
100%航空法違反です!!
そんな事は一切認めてません!
こんな事故が米国で起こったことを、ロサンジェルスで教官をしており、時々、日本に
帰って来て、私の所属する飛行クラブ日本人メンバーが話してくれました。
ある日、普通に飛行中していたパイロットが、ふと気づくと操縦する飛行機が墜落してい
たのです。
幸いにも、副操縦席に同じ技能を持つ仲間がいたのでなんとか難を逃れました。
ちゃんと、インシデント報告をしました。
航空局から呼ばれたその操縦士は、あるところから全く気づかずだったと申し出たのです。
その理由が分からなかったため、急に意識を失ったと同じ事ですから、航空局は操縦して
いたパイロットの脳に異常があると判断したです。
そのため航空身体検査を没収され、飛行することもできなくなりました(^^;
その後に、そのパイロットは、どう検査しても原因や病気が見つからなかったのです。
それでも航空身体検査証明書(Medical Certificate)が発行されなく、飛行機の操縦も認め
られなくなりました。
ずっと後になって、同じ種類の飛行機で似たような事故が起こったそうです。
この時は幸いかな、パイロットは完全に意識を失うこともなく、墜落(スピン)直前に
意識が完全に回復したため大事には至らなかったそうです。
同様に、インシデントとして航空局に報告がなされたそうです。
原因は何んだったか?・・・飛行機の設計ミスではなかったのですが、コクピットの天井
が低い飛行機だったそうです。もしくは欧米人は背の高いのもいますから・・・。
操縦中に乱気流に遭遇し、操縦士がシコタマ頭を打ったのですね(^^;
前述のパイロットは頭を打って気を失ってしまい記憶喪失しちゃったんですね(^^;
ここで判明したことは「Saftey Belt」と「Shoulder Harness」をしておけば、防げた可能性
が解ったのです。
実は、私も何度か乱気流に遭遇しております。
2つはエアーラインに乗客として搭乗中でした。
習慣で、座席に座っているときにはシートベルトを必ずしていたので、まったく大事には
到りませんでしたが、通路を歩く乗客とCAが天井まで吹っ飛んだのを目の当たりにしま
した。
また一度は、食事中で乗客に配布された食べ物がほうぼうに散乱し、ジュースやコーヒー、
水物で汚れた人たちが大勢いました。
セスナを操縦中と助手席に居たときにもなんどか乱気流の経験があります。
「Saftey Belt」と「Shoulder Harness」を日本のクソッタレ教官の言うようにしていたら、
命を無くしていたかも知れません。
それにしても、このクソッタレ教官、17才の時に飛行免許を取ってから1万5千時間の
飛行経験があるのに、事故を起こしていないのですね!?
不思議と言えば不思議・・・、悪運強いといえばそうだし、・・・なにか神業を持ってら
っしゃるとしか思えません(^^;
さて私は、今回までに閑話休題も含めてパイロット・ビジネスいろは考を約50遍発行し
てきました。
読者もご承知のように、今回もクソッタレ教官が登場します。
本当は、こんなことを書くべきではないのですね!(^^;
お許し下さい。
今回は、お詫びと言っては余りにも詭弁となってしまいますが、素晴らしい小話(逸話)
をご紹介したいと思います。
これは、私がご縁をいただいている企業の社長が、従業員の皆さんに「ビデオ・レター」
と題して話されたのを聴講し、なるほどその通り!と感心したお話です。
出所は、致知出版社・発行:藤尾秀昭氏;著『小さな人生論ノート』です。
私が、このブログ用に脚色しておりますが、内容は変わっておりません!
「この町はどんな町?」
ある町がありました。
町の入り口の門のところに、いつも一人の老人が日向ぼっこしながら座っていました。
一人の青年の旅人がその町にやってきました。
青年は、そのおじいさんに訊きます。
「こんにちは! おじいさん、この町はどんな町なんですか?」
少し微笑んで、おじいさんは青年に逆に聞きます。
「あなたがいままでいた町って、どんな町でしたか・・・?」
青年は、嫌な顔をして答えました。
「いやぁ~、前にいた町は嫌な人ばかりで、ろくな町じゃなかったですねぇ!」
老人はしばし黙って、目をつむり・・・、悲しそうに言います。
「そうですか・・・、この町もあなたが前にいた町とほとんど同じ町なんですよ」
青年はしばらくこの町にいたようですが、結局、門にいる老人に捨て台詞を吐いて、町を
去ってゆきました。
「おじいさんの言うとおり、ろくでもなかった! 居て、損したよ!」
また別の日に、別の旅人が来ました。
その旅人も青年でした。
「おじいさん、こんにちは! この町って、いったいどんな町なんですか?」
おじいさんは、同じように少し微笑みながら、その青年に聞きました。
「あなたが以前いた町は、どんな町だったんですか?」
青年が元気よく、笑顔で
「私がいままでいた町は、本当にすばらしい町でした。町の人々は親切で、あんなによい
町はありませんでした!」
「そうですかい。この町もねぇ~、あなたが前にいた町とまったく同じ町ですよ!」
この逸話が教えてくれるのは、環境というものは「その人の心が決める」ということなの
です。
結局、自分の「人生環境」をつくるのはその人自身なんですね!?
その人の心が、環境を決めるのです!
環境に左右されるのではなく、環境をつくことのできる人間になりたいものです!
<引用出典>
『小さな人生論ノート』藤尾秀昭・著 致知出版社・発行
ありがとうございました。
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