飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第43講:『機長の権限・責任(Final Authority) 』 - いわき経営コンサルタント事務所

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2025 / 01 / 20  08:30

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第43講:『機長の権限・責任(Final Authority) 』

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第43講:『飛行場灯台:Airport Rotating Beacon 』

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第43講:『機長の権限・責任(Final Authority) 』

 

米国連邦航空法、FAR 91.3に「 Responsibility and authority of the pilot 

in command.」という章項があります。

 

機長には、「最終権限(Final Authority)」があるとかいてあります。

もちろん、なんどもかんでも好き勝手な行動をして良い訳というのではありません。

緊急時などには、誰からも許可なく最適な行動を選び行動することができますが、行なっ

た行動には「責任」を持つ義務があります。

「最終権限(Final Authority)」があっても、行動によっては免許停止、罰金刑、懲役刑が

無い訳ではありません。 

最後の最後には、権限と最終責任があるのが機長と言う意味です。

だからこそ、法律を守る義務があります。

 

ところが、こんなことも書かれています。

(b) In an in-flight emergency requiring immediate action, the pilot in command may deviate 

  from any rule of this part to the extent required to meet that emergency.

 

飛行中の緊急の場合は、その緊急に対応する範囲でFARから逸脱しても良い。 

緊急時の場合は、航空法よりも命を大事にしてよい!

あくまでものそEmergency(緊急)に対応する範囲内だけですよ!と書かれてはいます(^-^)

 

飛行機が安全に飛行出来るようにするために、色々な人々に役目があります。

毎回、飛行前に、航空機が安全に飛行できるかどうか「確認」するのは機長の役目なのです!

ですから、「Preflight」;飛行前点検で航空機が安全かどうかを必ず確認しなければなりま

せん!

整備士は、「点検や修理」を確実に行う技量を認められ、それを確実に行う必要があります。

飛行機のオーナーや運行者(飛行機会社など)は、その航空機が安全に飛行できるように

「維持」する義務があります。

 

さて、ビジネス・リーダーの「使命」ってなんでしょうか?

 

私は企業でのリーダー(経営幹部・管理者・各事業部責任者など)研修の冒頭で、二つの

課題を出し、指定した用紙(コクヨ:コヒー25)に箇条書きして提出をしてもらいます。

 

 1)「あなたの受け持ち部署での、あなたの任務は何ですか?」

 2)「あなたの受け持ち部署での、あなたの使命は何ですか?」

 

ほとんどの人たちには、0点を朱書して返します。

「任務」と「使命」の区別・定義ができていないのです。

 

「任務」というのは、「マネジメントとは」の定義とまったく同様です。

これができる人を「マネジャー」と認証しますから・・・。

もしくは日本では「管理者」「監督者」と訳していますが・・・はてな?です。

 

「マネジメント」の定義や説明は、以前のブログで行っております。大変にご面倒ですが、

バックナンバーをたどり復習をなさって下さい!

 

今回は、「使命」について書きます。

英語では「Mission」ですね!?

 

多くのへっぽこリーダーは、「使命」とは「いい商品・製品をつくること」「お客様に最高

のサービスをすること」「利益を出すこと」「コストを極小にすること」等と答えを書いて

きます。

「それを知ってんだったら・・・私なんかここに呼ばれず、御社はバンバン成長発展して

 いるよ!」って、嫌みたっぷりに言いながら答案用紙を本人たちに返します。

 

ビジネス・リーダー(企業の責任者)の、究極の「使命」って何んでしょうか?

 

本当は、私の研修を受講して答えを理解していただくと・・・少しは私も儲かるのですが

(^^;・・・答えを言いましょう!

 

『ビジネス・リーダーの使命は、我が社を「存続」させること!』が、「使命」なのです!

 

あなたの企業、店舗、工場が「存続」し続けることで、あなたの企業の商品・製品・サー

ビスをお客様にお届けすることができ、地域社会に貢献することができるのです!

そして、我が社で働く従業員の雇用を守り、採用し続け雇用創出までできるのです!

だから毎度書かせていただいておりますが、経営というのは「最高の道徳」なのです!

 

へなちょこ党のバカッたれ共が、大企業の税金を増やせとほざくことは、誠にもって『ど

阿呆思想』なのです!

 

大企業は、どれほど多くの社会貢献をしているでしょうか!?

まずは多くの国民、世界の人たちから喜ばれる製品・商品・サービスを提供し続けています!

それを成し遂げている驚くほど多くの従業員に、生活するに足りる給料を支払っています!

全従業員の所得税合計を考えてみて下さい!?

 

多くの関連企業を創生し、多くの仕入れ先企業との取引金額・量を考えたら、経済のスパ

イラル効果というのですがものすごい貢献をしているのです!

 

企業が「存続」するために、もちろん企業が利益を出し続ける必要があることは当たり前

のことです!

 

企業が「存続」するために、従業員の首を直ぐに切ってしまうような考え方はいかがなも

のでしょうか?

 

ビジネス・リーダーは、我が社、我が担当部署の「存続」を「常に考え続けること」が

最重要職責です!

 

ビジネス・リーダーが本気で企業の「存続」を考える・・・?

ここでも偏った思考に入る御仁がいますので正すことをします!

 

実は、「存続」というのは、企業が「イケイケ・ドンドン・バンバン」になることだけを

考えのは片手落ちなのです!

 

以前にも「マイケル・ポーター競争の戦略」から説明しましたが、企業の存続を危うくす

る事柄を考えることも併せて行わなければならないのです!

「マイケル・ポーター競争の戦略」の重要テーマの一つは、「5つの企業を危うくする力」

でした。

我が社を取り巻く軋轢・圧力(外圧)=「敵」は、

 1)競争他社(直接競争・競合)

 2)新規参入業者

 3)代替品(間接競合)

 4)供給業者

 5)お客様(顧客)

なのです!

 

自分のこと、自社のことで手一杯なら、「敵」を観る余裕もないですね!?

知らぬうちに、競争他社は新製品開発を行い、人材財育成に力を入れ、下手すると我が

社の有能な従業員を引き抜きまでしますよ!?(^^;

 

知らぬうちに、全く異業種、他地域(海外)から我が業界に新規参入してきますよ!?(^^;

 

知らぬうちに、今までの商品・製品が別の機能を持つモノにシフトしますよ!

 

知らぬうちに、仕入れ業者が寝返ったり、納入価格をつり上げたり、仕入れ業者自体が

弱体化し、供給能力が無くなり、品切れ、品枯れ状態を起こしますよ!(^^;

 

知らぬうちに、お客様はもっと別の企業に鞍替えしていますよ!(^^;

 

このことを知らずして、企業が存続できますか?

 

企業・組織は、いつ何時、どんな事態が発生するか分かりませんよ!

「マイケル・ポーター競争の戦略」:「5つの力(敵)」に、私はもう一つ付け加え「6つ目

の敵」がいるよ!って言います。

それは「敵は本能寺」ですから!

今はほとんど無くなりましたが、いつ何時、会社の入り口、工場の門塀に赤旗と組合員が

立つかも知れません!

従業員が、「内部不正」をしたり、「あらぬ動乱を画策」していたり、優秀な管理者たちが

一挙に退職したり・・・(^^;

 

このような事態が起こりうることを考えて、ビジネス・リーダーの皆さんは真剣に日々、

企業・組織を見渡していますか?

 

食品製造工場などでは、「食中毒」「異物混入」で企業がダメになることすら旧知のことで

しょう!?

 

私は昨年、日本では大変有名で権威ある氣学の先生にお目にかかり、この後2月4日まで

に起こりうる日本、世界の事態をお聞かせいただきました。

ご存じのように、日本では今年(昨年2月5日~2月4日まで)は、「膿の出る年」なのだ

そうです!

そういえば、東芝の決算不正、東洋ゴムの免震偽装、くい打ちデータ偽装発覚・・・など

など。

 

来年(2月5日~)は、困難・苦労・低迷・不景気の年だそうです!

労働問題の発生も危惧されるのだそうです!

表面の土に関しても、山津波、地滑り、崖崩れ、表層雪崩、落石などの災害、風水害、

地震、噴火などにも要注意だそうです!

 

私はなにも氣学を信じろとは言いません!

しかし危機の中で、一番起こりにくいと思い込んでいることが「想定内」であり、事実、

想定外の危機はいかようにも起こります。

あの2011年に起こった3・11と原発安全神話の中で起こった福島第1原子力発電所

の未曾有の原発事故がありました!

 

企業・組織を存続させるために、起こりうる危険・問題を常に考え、起きたときにどうし

たらいいのか? 

それを最短時間で収束・安定させるにはどうしたらいいのか?

を考えるのがビジネス・リーダーの使命ではないでしょうか?

 

となると・・・ビジネス・リーダーには「倫理観」が必要であることも理解できます。

 

企業・組織全体の方針を立て、その方針どおりに企業・組織、担当部署を運営することに

つきますね!?

もちろん可能な限り、企業・組織の方針は長期計画、中期計画、短期計画に区別して考え

るべきです!

 

「戦略」というのは、5年から10年先を見据えて、生存を確実とさせる「策」のことを

いいます。

みなさんもご経験あると思いますが、1年なんてあっという間ですね!?

だって、振り返ったらもう10年一昔過ぎていた(^^;)って、実感する方もいるでしょう!?

 

5年後、10年後、今のままでゆくとどうなっているか?って考えたら、だいたい悲観的

になります。

特に企業では、過去から現在への延長線上に5年~10年後を目標化してはダメなんです!

ここが根幹の部分なんです!

 

 1)我が社・我が部署にとって将来への目標となる経営モデルを見つける!

  あるいは、いまもついい点をはるかに超える目標を設定します。

  個人なら、自分のなりたいモデルに人を探します。自分がやりたいことを実際に

  やっている人をさがします。

 

 2)実際にそれに近いことを行っているモデル企業を見つけ、その企業の売上と利益の

  水準に達するには、何をなすべきか?を洗いざらい列挙する。

  おそらく、いまの程度では不可能なことが解ります。だから、組織改革・開発、人財

  育成が不可欠であることを発見します。

 

  限りなく、ここまでやるのぉ・・・・って感じます。ここで怖じ気づいたらおしまい  (^^;

 

 3)これから5~10年、本当に何を重点戦略として開発・実行すべきか?を

  真っ先に「経営計画」に書き表さねばならない!

  財務数値である「売上」と「利益」は結果なんです!

  従って、経営計画で言う「売上」と「利益」は、「目標」にしかならないのです!

  たとえば、「労働生産性を30%上げる」というのは、「目標」であり「戦略」では

  ないんです!

  「戦略」にするなら、『労働生産性を30%上げることを「成果目標」に、○○を手段

  (または方法)にして、**を実行する』という形で書くのです!

 

【高い売上と利益目標が促すこと】

  ⇒逆に、1年に25%や30%売上と利益を増やそうと思えば、今までの方法では

   到底達成できないことが自明!

  

  ⇒だから、

   ・新しい方法は何か? 

   ・必要な戦略は何か? 

   ・日本中で、世界中で、その増加を実現してきた企業どこなのか?

    ※それは、わが社がとる戦略のモデルになり得るか?

     わが社はどうすれば、その戦略や類似の戦略を開発し、実行できるのか?

 

【会社の経営計画書であるべきもの】

  1)高い成果目標

   ⇒事業成果、;売上と利益のビジョン

 

  2)その高い成果目標を達成するための、

   ・モデル企業の観察から得た戦略

   ・新しく開発し、実行する戦略

 

 その実行計画でなければならない!!!

 長期は10年、中期は3から5年、短期は1年と考えます。

 事業計画で考えなければならないことは、お客さまの事、

 

企業・組織運営が、うまく運営しているかどうかは、売り上げ、利益という数字に表れます。

損益計算書に現れる数字がビジネス・リーダーの評価になります。

損益計算書に現れない数字は、働く方が安心して働いているかどうかの数字、たとえば、

クレーム件数、労働災害率、離職率、平均賃金等ではないでしょうか?

 

ビジネス・リーダーには高いモラール、倫理観が求められるのです!

 

「ある組織の士気、モラールの水準は、そのリーダーの水準を超えることは出来ない」と

言われます!

企業・組織の「モラール」「倫理の水準」は、その企業・組織のビジネス・リーダーの「モ

ラール水準」を超えないと確信します!

 

ありがとうございました。

 

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2025.02.16 Sunday