飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第8講:『飛行機が飛ぶ』 - いわき経営コンサルタント事務所

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2024 / 04 / 08  08:40

飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第8講:『飛行機が飛ぶ』

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第8講:『飛行機が飛ぶ』

 

私は一応、パイロットとして飛行機を操縦します。

自慢するようですが、1級小型船舶操縦免許&特定免許も持っております。

 

ライト兄弟の初飛行からもう100年以上経ちますが、私たち人間は素晴らしい技術の発展を為し

てきました。

私はもちろん、趣味の範囲で飛行機を楽しんでおりますが、航空業界の発展は世界経済の発展、

活性化に多大な貢献をしてきたことは事実です。

 

ご承知の様に、現在の飛行機はより早く、より大量に人や物資を運ぶことができるようになりまし

た。まだまだ進歩は止まることがないでしょう!?

 

ところで・・・今回の『飛行機が飛ぶ』というテーマを考えたのですが・・・そりゃ~、航空工学

的にこうすりゃ~こうなるじゃん!ってな答えをお話するつもりは毛頭ありません!

 

ビジネス・リーダーを対象にしたこのブログですから、やはり組織論に関わる所に着地したいのです!

 

実は、パイロットとして私は飛行機を楽しでいるのですが・・・、いざ空の上で飛行機が故障でも

したら、相当に強運でなければ無事に帰還することはできないでしょう!?(^^;

なぜなら故障が発生したとき、それがなんの故障なのか即座に判らないでしょう(^^;

そして、その原因と修理などもできないからです。

もちろん、「エマージェンシー・チェックリスト(緊急事態対応チェックリスト)」なるものは

ありますが、どこまで役に立つかはシミュレーションでしか判りません(^^;

 

自動車や船であれば、一旦停止で助けを求めることもできますが、ご想像のように・・・飛行機は

落ちるだけ(^^;

 

ところが飛行訓練に慣れ、免許を取得し、うれしさの余り、早く飛行機に乗りたくて、出発前確認

もそれなりに・・・飛び出すこと多々~(^^;

 

ビジネスの現場でも、このようなことが頻繁に起こっています。

パソコン、コンピューターシステム、インターネット環境、工場の機械などなど・・・を操作する

ときに「エマージェンシー(緊急事態)」を想定して、その精神で使うことはほとんど無いのでは

ないでしょうか?

 

しかし、「安心感」=「安心、安全、信頼、感謝」を持たずに、私たちは日常、ほとんど無意識に

設備、機械、装置、道具を無造作に使っております。

 

『飛行機が飛ぶ』という意味深なテーマは、飛行機が飛行場をまともに飛び立って、確実に地上に

着陸するまでには、どれほど多くの人たちが関わり、機能、サービスがあるかを考えたいからなの

です!

 

私の知る素晴らしいパイロットの方がいます。

私は飛行訓練を始めてから、航空関連知識を習得するのに多くの航空関連書籍を購入し、読み漁り

ました。

その数多い書籍の中で、本当に腑に落ちることだらけの一冊があります。

三澤慶洋氏が著作された「図解でわかる飛行機のすべて」という本です。

私は飛行機の知識全般を理解するのに、この本が今でも座右の書となっています。

 

その本のまえがきを読んで、この著者は本物だと確信しました。

彼は飛行機の整備士の免許も持っておられます。エアラインの運航管理官もやっておられました。

 

彼は米国で、パイロット免許も整備士免許も取得されました。

パイロットは最初に、単発ピストン飛行機免許を取得します。これはプロペラが1個で、エンジン

がピストン型である飛行機の免許です。

この免許を取得して、それから約200時間くらいの飛行経験を積みながら併行して、計器飛行免

許を取得します。その後、お客様を乗せたり、お金をもらって飛行機を事業用として飛ばす為の

免許(いわばタクシー運転手の免許のようなもの)を取得します。

この免許を事業用操縦士免許といいます。

その後、プロペラが両翼に付いている双発飛行機の免許、そしてジェットエンジン付き飛行機の

免許(ターボ免許といいます)を取得します。

ここから一気に難しくなり、定期運送用操縦士の免許を取得して、エアーラインのパイロットにな

れます。

 

話が逸れました。

彼は、双発機の免許を取るための口頭試験で見事に落っこちたのです!

双発機の免許と言いますとなかなか取れません。お金と飛行時間がないと・・・(^^;

その時の試験官が彼にこのように言ったそうです。

「君は、事業用パイロット免許まで取得して、この試験にチャレンジしたそうだが、これくらいの

 飛行機のシステムについての内容は整備士でなくても知ってなくちゃダメだよ!」

彼にとっては強烈な言葉になり、双発免許を取る前に整備士の資格を取得するために整備士専門学

校に入学したそうなのです。

 

そして航空整備士学校の最初の授業で、教官からこれまた強烈な言葉を受けたそうです。

「この新入学生の中にパイロットはいますか?」

手を上げたのは2人。 

クラスには、彼ともう一人、パイロット資格を持っている者がいたそうです。

「離陸前の300人以上の乗客を乗せた旅客機のコックピットで警告の赤いランプが点き、ブザー

 が鳴ったとしよう。与えられる時間は30分。そのライトを消すことができるのは、我々整備士

 であり、かつ離陸して到着地に着陸するまでの飛行機の安全運行と乗客の命を預かっているのは

 整備士なのだ!」

と言われたのだそうです。

 

航空業界の中で、パイロット上位の考え方がまかり通っていますが、それは間違いであることを

彼は悟ったのだそうです。

 

飛行機の運航は、航空業界で働いている一人ひとりの役割が全うされて成り立っているのです

ね!?

総てのセクションが平等の立場にあるのです!

 

実は、航空整備士だけではありません。

空の上には、見えませんが相当の数の飛行機が24時間飛んでいます。

現在、全世界で就航している大小様々、すべての飛行機が地球上に着陸したら、全世界の飛行場の

敷地全部(自動車用駐車場敷地も含めて)を使っても、置き場所が足りないのだそうです(^^;

ですから現在のコロナ禍、数多くの飛行機が飛ぶことがなく地上に置かれなければならないのです

が、空港には置ききれないのです(^^;

 

24時間、空の上には驚くほどの飛行機が、これまた驚くほどのスピードでそれぞれの目的地に

向かって飛んでおります。

 

その航行を補助する航空管制業務にたずさわる人たち(航空管制官といいます)も365日、24

時間交替で働いています。

彼らの指示によって、安全に飛行機を決められたルートに乗せ、飛ばすことができます。

 

航空管制のコミュニケーションは無線を使います。

これまた、世界の陸地のあちこちに航空管制用レーダー、無線装置、宇宙からはGPSががあります。

それを保守する人たちがいます。

 

このブログでは図式化することができませんが、航空業界の連関図を書くことができます。

そう! 組織図です。

 

ビジネス・リーダーであるあなたは、あなたの企業・組織の連関組織図を明確に書くことができま

すか? 

あなたの組織にそれぞれの役割分担が明確に明記され(職務分掌といいます)、それが的確に機能

しておりますか?

 

また組織ですから、そこにたずさわる人たちは毎年、定年退職なども含めて退職し、新しい人たち

が入ってきて新陳代謝し続けます。

その変化と共に組織全体がスムーズに機能するためには、新入社員、新入組織員が、短期に戦略化

(役に立つ)できる仕組みが作られているでしょうか?

 

組織が環境の変化に対応するためには、新しい機能が付加されたり、新しいシステムを導入したり、

旧態依然の陳腐化した機能を削除消滅させたりしなくてはなりません!

 

多くのルールが発案・発令され、それが的確に遵守される仕組みが、あなたの企業・組織に出来上

がっていなければなりません。

 

これ・・・コンピューター・システムの話をしているのではありません!

 

『飛行機が飛ぶ』・・・、飛行機の飛行メカニズム、飛行機を飛ばす方法(航法)、航空ルール(航

空法)、大気の中を飛ぶのですから、気象については不可欠な重要事項です!

 

この『パイロット・コンサルの経営いろは考』は、飛行機の世界を紹介しながら、ビジネス・リー

ダーの「企業・組織論」と「精神論」を説いてゆこう・・・いやいや問うてゆこうと思います。

 

ありがとうございました。

 

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2024.05.03 Friday