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2019 / 12 / 12  10:25

新人ビジネス・リーダーいろは講;第43話:『益者三友』

【ゑ】の字は現在ほとんど使われておりません。

 

『ゑびす大黒』の頭文字などに使われます。いろは考の「いろはにほへと・・・、
ゑ・・・」のところにきておりますが、ここでは『え』で扱います。

 

論語の中に『益者三友』という教えがあります。

 

あなたにとって有益な友達は、
  1)正直な人
  2)誠実な人
  3)博学な人
であると・・・孔子様はおっしゃっています。

 

「正直」であることは非常に重要です。

 

西郷南洲翁遺訓の中に
  講学の道は敬天愛人を目的とし、
  身を修するに克己を以て終始せよ
というのがあります。

 

「正直」というのは「敬天愛人」を進めて行くために「身を修する」ことと理解してみた
いのです。

 

「愛する」ということは、「その人を無視しないこと」ことなのです。

 

「正直」であることは、「ウソをつかない」ことではなく「気を配る」ことと理解する
訳です。

 

そうしますと私たちの仕事の一つひとつについても、
  「正直な商売」
  「商品を愛する」
  「隅々まで気を配る」
と言葉の使われる意味が解ってきます。

 

それをやっている人こそは『益者』の第一条件に合致しています。

次に「誠実」というのは、「本当に実のあることをやっていること」と訳すと簡単に理解
できるのではないでしょうか。

 

「今日、努力したことが無駄にならない生き方」をしている人は、禍根を残さないものです。
すなわち、後々の問題のタネを残さない人です。
「一所懸命」の意味も同じではないでしょうか!?
そんな人があなたの友達なら、これまた『益者』の第二条件に合致します。

 

次は「博学な人」ですが、私は「向上心」「好奇心」のある人と解釈しております。
このような人は多くの人脈を持っております。

 

なぜなら物事の道理を「探求」してゆくためには、「知らない」「出来ない」ことを
「素直」に教わる姿勢がなければなりません。
ですから人を選びません。
「好き嫌い」でなく「知っている、知っていない」「出来る、出来ない」が優先します
から、『人皆な、我師』になってゆきます。

「博学な人」というのは、本をたくさん読んだり、暗記している人ではないのです!

 

多くの友達から見聞きしたことを「蘊蓄(うんちく)」として語ることができる人なのです!
ただ「蘊蓄」ばかりを口にする人はちょっと眉唾です。
よく私が口にする「知る」⇒「分かる」・・・よりも「できる」⇒「できた」域にいない
人が知ったかぶりするのは嫌われることがおおいですね!?
なにかあったとき、しっかりした「蘊蓄」を述べ、演繹的に物事の論理を説明することの
できる人は一目置かれます。
そんな人ですから『益者』であることは疑いの余地がありません。

 

さあ、どうでしょう!?

 

自分には、どれくらい多くの『益者三友』がいますでしょうか?

『益者三友』の数を測る方法をお教えしましょう。

 

それは「年賀状」でやるのです。
毎年、自分のところに来る「年賀状」は、自身の『益者三友』に成り得る条件を有して
いる人たちが圧倒的に多いものです。
毎年、何枚来るかも大切です!
もちろん現代は、メールやSNSメッセージに変わってきているのも事実ですから、それ
も含めましょう!

 

年賀状が自分のところに来るためには、出さなきゃ駄目ですね。

その年賀状や年賀状メール、メッセージを一つ一つ見て、その人は自分にとって「正直」
「誠実」「博学」なのかを記号で表現しましょう。
どれかに当てはまるでしょう!?。
また、それぞれの記号の横に度合いとしての点数もつけます。
その合計点の高い人が、あなたにとって『益者』として高いランクにできる訳です。

毎年、年賀状がきますと去年の総合点数と比べて、どのくらい伸びたか比較してみましょう。
点数の増加率が、不思議なくらい一年間の所得の伸びに近似していることを発見します。
もちろん、去年、1枚だったのが3枚になったからといって、年収が3倍になることは
ありませんよ・・・!

 

所得だけでなく、困ったことがあっても『益者』のおかげで苦労しなくて済んだことが
沢山現象として現れてきます。

 

そうなりますと「ああ~有難い!お蔭様!」という言動が増えてきます。

もちろん、生活態度まで変化してきます。
それが習慣を変え、あなたの人生そのものが変ってきます。

 

『実るほど、頭を垂れる稲穂かな』の句が正しいことも分ってきます。

 

『運のいい人』というのは、『益者三友』との付き合いが極めて多い人です。
最初は『運のいい人』とのお付き合いはお奨めです!

 

ありがとうございました。

 

 

2019 / 12 / 12  10:24

新人ビジネス・リーダーいろは講;第42話:『面倒見』

『面倒見』についてお話しします。

 

皆さんは他人に対しても、動物や植物に対しても『面倒を見る』ということをいっぱい
されているんじゃないでしょうか。

 

『面倒を見る』というのは本来どうも、本能なのではないでしょうか?
動物の親も集団のボスでも『面倒』を見ます。
人間もまったく同じではないでしょうか。

 

ところが職場においては、意外と『面倒を見る』と言う言葉がナリを潜めることがあります。
良い会社の社風というのは、上司や先輩が部下・後輩の成長のために、とことん面倒を
見ることが当たり前となっております。

 

私は、管理職手当、監督者手当は『面倒見手当』とも呼び、賃金の一部にするべきだと
考えております。
もちろん、それだけが手当の内容ではありませんが・・・。

 

仕事を離れた集団、集まりでは『面倒を見る』ことで、そのお返しを受けようとするで
しょうか?

たとえば宗教団体や愛好会などでは、無償が「当たり前」のことです。

実は一般的に歴史があり、いい会社と呼ばれているところでは、今のような無償の「当た
り前」が周知の事実として存在します。

 

私はこのような当たり前になってる企業の風土を『企業文化』と呼んでおります。

 

マズローという心理学者は『欲求の五段階説』という大変有名な理論を発表した人です。
人間は五つの段階的な欲求を持つというのです。

 

まず第一番目は「生理的欲求」です。
生きて行くための必要最低限の欲求で「食べる」「寝る」等々です。

 

次の第二番目の欲求は「安全の欲求」です。
生きられるならより安全でありたい、雨をしのいだり、危険を回避したい欲求です。
「服を着る」「家に住む」などがそうです。

 

そして、第三番目の欲求は「社会的欲求」です。
今度は一緒にいたいといった欲求です。群生する欲求です。一人ぽっちに誰もなりたく
ないですよね。

 

それから第四番目が「自己尊重の欲求」です。
集団の中で自分の存在を認めて欲しいという欲求です。「目立ちたい」というのもそうです。

最後が「自己実現の欲求」です。

 

すなわち、自分のあるべき姿、理想、夢の実現です。しかしなかなかここまで来るのは
大変です。

自分が存在する集団の中にあって、勝手な振舞はできません。
そして本当に自分の理想を実現するためには、多くの周りの人々の協力を得なければなり
ません。

 

ですから結局、集団のための理想を実現することが、とりもなおさず自分の理想となら
なければ、多くの絶大な協力を得ることができません。
そうでないと自分勝手な夢では、「利己主義」のレッテルを貼られることになります。

 

この世の中で成功している人々の基本的な特徴を挙げますと、彼等は、自分の理想、夢は
『世のため、人のため』になることをシッカリ掲げております。

そして、その理想、夢を実現するための下積みをしております。
この下積みこそ『面倒見』に他なりなりません。

もっと別の表現をしますと『徳』という言葉になると私は思います。

 

そうなんです!
自分の「高き理想」を実現してゆく人が、まず必ずやらなければならないことは、多くの
「協力者」づくりなのです。

 

すなわち「人脈」づくりなのです。

「人脈」というのはなにも自分より上の人や何でも知っている、できる人のことではない
のです。

 

すべての自分を「支える協力者」のことなのです。

まず、家族がいます。
ですから家庭を大切にできない人が成功なんてできません。

 

そして次に職場です。
お客様、取引先様との関係もまったく同じくらい大切です。

 

『面倒見』というのは、後輩や部下にだけするのではないのです。
 周り巡って自分を補佐、協力していただけるすべての人に施せることではないでしょうか!?

 

お釈迦様は、これを「布施業」とおっしゃいました。
どこかのヘンテコ宗教の「布施」とはまったく違います。

もう一つ、『面倒見』という言葉の前二文字は「面倒」と書きます。

 

そうです!
部下や後輩、子供を育てるのは当たり前に「面倒」なのです!
大変なこと、やっかいなこと、難しいこと・・・全部「面倒」なことです!
それを進んで受けようとする精神態度は「難」を「受け入れる」のですから・・・「受難」
なのです!
英語で「Passion」と書きます。
英和辞書では「Passion」を引きますと「情熱」となっています(^o^)

 

「難」を受け入れるには「情熱」が必要なのです!

生きてゆきますと・・・
「困難」「苦難」「災難」・・・、いっぱい出遭いますよね!?
そんなとき、ほとんどの人は「無難」を選びます!
皆さんもいかがですか?

 

しかし、世の中で成功したり、夢を実現する人たちは違います!
「難」を受入れるのです!
これを・・・「有り難い」≡「有難」といいます。

 

「難」を乗り越え、克服した人たちが異口同音に放つ言葉は「有難い」です。

 

ぜひ皆さんも、「難」が自分自身に起こることはまさに「有難い」ことなのだと言い聞かせてみて下さい!

 

 

ありがとうございました。

 

 

2019 / 12 / 12  10:23

新人ビジネス・リーダーいろは講;第41話:『自立・自律』

『自立・自律』についてお話しします。

 

特に後継者として期待されているビジネスにおけるニューリーダーの方々には、次のお話
しすることは、何度も反芻していただきたいと思っております。

 

儒教の始祖であった孔子様は、「四十にして立つ」と言っております。
当時の人間の寿命は五十年と言われましたので、ほとんど高齢者に入った人のあるべき
姿を言ったものかも知れません。
もちろん、この言葉は孔子様自身が年齢の節目に自覚したことを弟子が聴いて記録に残し
たものでもあります。

「自ら立つこと」を『自立』といいます。

 

私たちの日常生活に置き換えますと「自分で収入を得て、生活を営んでゆけること」で
しょう。

また、少なくとも自分に子供があったときは誰の世話にもならず、子供を育てて行くこと
のできる経済的・精神的状態であるとも思います。

 

たとえば新入社員は、皆さん先輩や上司から多くのことを学び、徐々に『自立』してゆく
はずです。

社会人になった人達が『自立』するとはどういうことなのでしょうか?
とりもなおさず、細々とした作業指図なしに日常の作業がそつなくこなせることが第一条
件ではないでしょうか。

 

そして、日々成長変化する状況を的確に捉らえ、その状況変化に対応してゆくことができ
ることです。

 

もちろん、組織として皆んなが協同で仕事をするのですから、自分勝手では困ります。
ですから仕事をしてゆく過程に「報告・連絡・相談〈ホウレンソー〉」があることは当た
り前のことです。

 

人が『自立』してゆくにしたがって、多くの苦難・困難・災難に直面してゆきます。
ほとんどの場合、始めて出会うことばかりです。
やったことがない・・・すなわち、「できないこと」「知らないこと」が、そのことを
苦難・困難・災難となってるのが大半ではないでしょうか。

漢字の勉強をするようで恐縮ですが、苦難・困難・災難という言葉には「難」という字が
ついてますね!?

 

人はだから、「難」から逃れ「無難」でいたいと思うのですが、私の知る成功している人
たちはまったく逆に「難」を喜ぶのです。
なぜか・・・?
「難」があれば・・・「有難い」に変わるからです!

 

日本電産の創業者社長であられ大変に有名な永守重信さんは、このようなことをおっしや
っています。
「普通の人は、困難や問題に出会うと"困難''、"問題"と呼び捨てにするけれど、私は"困難
 さん"、”問題君"って敬称を付けてお呼びします。"困難さん"、”問題君"を大事にお迎
 えして、真正面からお付き合いすると"困難さん"、”問題君"の背負ってきたリュックサ
 ックの中に"解決策"が山ほど入っている!」
と・・・(^^)

 

経験則なのですが、「成功した人」というのは、全員、苦難・困難・災難を克服しており
ます。

「成功した人」は、じゃぁ~自分の力で全てを解決したでしょうか?

 

とんでもありません!
人一人の力なんて、あまりにもチッポけです!

「成功した人」は、実は自分の力の程を知っているといってもいいでしょう。
 ですから、以前にもお話ししましたように「自分の知らないこと」「自分ではできない
 こと」
は、多くの人々の力を借ります。

 

となると・・・まず、多くの人脈をつくることに長けています。

 

この「人脈づくり」のためにもっとも重要なことが『自律』なのです。

『自律』というのは、「自分で決めた規則に従い、我がままを押さえること」と辞書には
書かれています。

 

人と人との付き合いは、「我がまま」「エゴ」が最も大きな障害となります。
自分勝手が正にそうです。

 

人と気持ちのいいお付き合いをするための『自律』は非常に大切なのです。

また、これができない病気の顕れが「自律神経失調症」なんです。
まことに絶妙な病名です。
この「自律神経失調症」になる人は、だいたい「過保護」で育ったか、「過干渉」で育っ
た人らしいのです。

 

すなわち、自分で自分をコントロールする確固たる信念に欠け、他人からトヤカク言われ
たら気が滅入ったり、我がままを押さえつけられたら体に支障が出たりします。
ストレスに対する処置のできない精神的脆弱さが、病気の原因だそうです。
私の友人である大学医学部の教授が言うんですから確かだと思うのですが。

 

『律する』というのは、「ある基準で判断する」ことです。
この「基準」というのは、自分自身の生きざまのなかで培ってきた「ことの善し悪しを
判断する物差し・尺度」です。

相当な経験をした人は、余り動ずることはありません。
些細な事でも右往左往し、動揺する人がいます。
正しい苦労をしてきた人は、よっぽでないと驚いたり、たじろいだり、ビクビクしたりは
しません。

 

経験というのは、自分を「律する」上で非常に重要なものです。

『自立』することによって、人に迷惑をかけない。
『自律』することによって正しい言動をしてゆくことが肝心です。

 

皆さんは部下や後輩に、このことをキチンと教え諭すことのできるリーダーとなり、早く
正しく仕事の習得ができる環境を皆さんで確立して下さい。

また絶対多数の社員が『自立・自律』している会社は、外部環境の状況変化に即時に対応
する能力があります。
ですから厳しい競争環境でも勝ってゆけるのです。
それは会社の総体的エネルギーを外に向かって出すことが出来るからです。
内部にエネルギーを篭らせると多くのムダが発生します。おのずと、企業業績にも影響し
ます。

 

会社は、社員の『自立・自律』のために『教育・訓練』を誰もが受けることのできる機会
均等を図るべきだと確信しております。
社員は自分自身の『自立・自律』のために『自己啓発』を怠ってはなりません!

 

ありがとうございました。

 

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2024.04.27 Saturday