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飛行機の世界から学ぶ経営いろは考;第35講:『飛行機の各種ライト(Navi-Light)』
第35講:『飛行機の各種ライト(Navi-Light)』
以前にもお話しましたが、飛行機は船舶のルールを多く取り入れています。
航空機のことをAir Shipということからもなるほどと思うでしょう。
エアーラインの乗降ドアーは左側であることも船舶とまったく同じです。
私は、パイロットの免許を取得する以前は小型船舶一級免許を持って、大海原にも出て
おりました。
残念ながら、3・11の大震災津波によって、入会していたクルーザー・ヨットのクラブ
が全壊し、その後は船から足を洗った?状態です。
航空機の各種ライト(照明)も、ほぼ船舶と同様です。
特に夜、まったくの暗闇で船も飛行機もどちらを向いて航行しているのか視認できないと
大変な事故となります。
飛行機に付けられている基本的なライト(照明)は「Position Light(位置視認照明)」です。
「Naviagtion Lights」と英語で呼びます。略して「Navi Light(ナブライト)」と言って
おります。
日本語では、べつに「位置灯」「航空灯」とも呼ばれています。
「Naviagtion Lights(位置灯)」は、飛行機の主翼先端と飛行機の尾てい骨に当たるところ
に付いています。
飛行機の存在を知らせる重要なライトです。
それぞれ色が違い、飛行機がどっち向きになっているかを他のパイロットに知らせてくれ
ます。
ライトの色は、右主翼先端にあるのが赤色、左が緑(見ようによって青ですが、日本の
クソッタレ教官は緑と言わないと叱ります)、そして後ろに白色のライトが付いております。
真っ暗な場所(地上でも空の中)でも、飛行機の向きが分かる様になっています。
GUAMの米国本土で教官免許を取り立ての若い教官がおもしろい覚え方を教えてくれま
した。
私の訓練する飛行機はCessna-172Pという最もオーソドックスなものでした。
コックピットの左席は本来機長が座るのですが、訓練中は訓練生が座って訓練を受けます。
そのときの機長は、やはり教官です。なにかあったら教官がすべての責任を負わなければ
ならないからです。
訓練中の状態から、
左席には訓練生、訓練生は危険、だから赤色ランプ
右席には教官、教官は安全、だから緑色(青)(^^♪
後ろは関係がないから白色?
航空法では、「Navigation Lights」はSunset(日没)からSunrise(日の出)まで点灯しなけ
ればなりません、
それ以外に重要なライトがあります。
「Anti-Collision LightsまたはBeacon Light(衝突防止灯)」があります。
航空機同士の衝突を防止するための灯火です。
唯一、閃光灯になっています!
飛行機の胴体の上下に付けられており、赤色の閃光灯です。
最近の機体は、遠距離からでも視認できるよう高輝度の白色閃光灯(Strobo Light)が
翼端に付けられています。
次に、「Landing Light(着陸灯)」は、飛行機の離着陸時に、昼夜を問わず滑走路を照射す
るために白色光の灯火を付けます。
翼前縁または翼の下側に付いています。
「Taxi Light(タクシー灯)」というのもあります。
これは義務ではなく、暗くなったらタクシング中(地上滑走中)に誘導路を照らすための
白色の灯火です。自動車のヘッドライトだと思って下さい!
空の上では、まったく用を足しません(^^♪
コックピットに正しい姿勢になるよう座席を調整して座り、シートベルト、肩ベルト(シ
ョルダー・ハーネス)をセットしてから、私の持っている、やっているエンジン・スター
トまでのチェックリストは21行(項目)あります。
エンジン・スタートの直前に、「Master SwitchをOnにします!」
その後、ただちに「Beacon Light On!(衝突防止灯オン!)」と宣言し、その操作が必須
です!
そして、ガソリン料の再チェックをしてから、「Ignition Switch Contact!」と大きな声で
宣言してから、エンジンをスタートさせます。
ここでプロペラが回るわけです!
ですから周囲の人たちや飛行機に対して、「エンジンが掛かるよ!」「プロペラが回転す
るよ!」「動き出すよ!」「今動いているんだよ!」「飛んでるよ!」ってな具合に、警告
を知らせる重要なライトが必要なのです。
この「Beacon Light On!(衝突防止灯オン!)」は点滅しながら赤く光ります。
昔は、パトカーの赤ランプと同じ回転灯だったので「Rotating Beacon」とも呼ばれます。
夜間ではかなり遠くからでも見つける事が出来ますから、「Anti-Collision Light(衝突防止
灯)」とも言います。
もし夜間飛行中に、この赤い点滅するランプ(Flashing Red)と白の「Naviagtion Lights(位
置灯)」が見えたら、その航空機の後ろを見ていることになります。
左右や斜めに見えれば、その飛行機は自機から離れて行っていることが分ります。
飛行訓練生は、最初のソロフライトが最大の通過点です。
その後、夜間ソロフライトまでがまた一区切りとなります。
私も夜間ソロフライトの許可をもらい、勢い込んで飛び立った時の思い出があります。
場周経路(Airfield Traffic Pattern;飛行場の周辺の決められたコース)のソロフライトで
したが、観光フライトの飛行機やエアーラインの飛行機、訓練機も含めて、かなりの飛行
機が離発着しておりました。
昼間は飛行機がしっかり見えるのですが、夜はまったく見えません(^^;
管制官から、前方に2機飛んでいるので、あなたの飛行機の着陸順番は3番だと言われま
すと前を飛ぶ2機を目視できなければなりません!
しかし・・・、見えないのです(^^;
焦りました。
といって管制官に見えませんなんて言うこともできず・・・(本来は、ちゃんと素直に
申告しなければなりません!)、「はい! この飛行機は3番目の順位で着陸します。
前の航空機を追っております!」・・・なんて嘘を言ってしまいました。
昨日、熊本空港では日中に管制官とのやりとりで問題があり、重大インシデント(ニアミ
ス)がありましたね!?
私のような嘘を絶対にやったらダメですね(^^;
やはり管制官は、レーダーでも管制塔からでもそれぞれの飛行機が見えているのです!
「おいこのボーヤ!(Hey! Boy!)、なにやってんだ! 本当に見えてんのか!?」
ってどやされました(^^;
それでも意地張って「ハイ!見えております!(Yes! Traffic in sight!)」って言っちゃい
ました(^^;
即座に、管制官から「おめぇ~(とは言わず、機番ですが・・・)、やりなおせ!(Go
Around!)」って・・・(^^;
私は、昼間と同様に飛行機を探していたのですね!
そうじゃなく、赤い点滅するランプ(Flashing Red)と白の「Naviagtion Lights(位置灯)」
を見つけるべきだったのですが、初めての夜間ソロフライトでパニクっていました。
帰還したら、教官はもちろん管制官とのやりとり(ATC)を傍受しておりましたから、
厳しく注意されましたね!
でも日本のクソッタレ教官だったら、こんなんでは済まなかった(^^;
実は着陸中など、同じコースに他機がある時は注意が必要なのです。
前方の飛行機が自機より早ければ問題はないのですが、自機の方が早いと後ろから追突し
てしまいます。
実際、管制官からはそれが分かったから着陸させずに上を追い越させたのです。
本来は、右側から追い抜いてゆくべきなのですが、初心者であることも見抜かれ、空港で
の大惨事を防ぐために管制官があしらってくれました(^^;
着陸中は、前方の飛行機が優先です。
本来は減速をするか、S-Turnなどをして間隔を開けるべきなのです!
訓練生にそんな減速テクニックなんてありません(^^;
また昼間でも「Beacon Light(衝突防止灯)」は、町の上空とか風景に飛行機が隠れてしま
う様な所でもかなり有効です。
夜間は必ず点灯する義務がありますが、昼間は離着陸する時や航空機が多い所で点灯する
事を米国の教官は強く勧めますが、日本のクソッタレ教官は「そんなものここの飛行場で
はいんねぇんだよ!」です(^^;
「Strobe Light」、米国では使うことを勧められました。
特に町の上空に行きますと飛行機が、見え隠れして、見失うことがあります。
ちょっと下界を見ていたり、他の方向に注意をやりますと・・・あっという間に飛行機は
速いので見失うのです。
そんなとき、点滅する光を探すと意外に見つけやすいことを後で分かるようになりました。
また元に戻るようですが、船の免許を取得するときに視野検査なる難しそうな検査をさせ
られます。なんと箱の中を覗き、ランプを試験官が点け、赤点灯、青点灯、白点灯かを
口頭で言わせるのです。・・・はい! ただそれだけです。
飛行機も船も夜間にランプの色を見て、どちらからどのように航行してきているかを判断
することができなければなりません。
夜間飛行中に、前方にこの赤いランプが見えれば飛行機は右から左へ飛行してると分ります。
航空法、船舶安全法では、右から来ている飛行機、船舶相手に優先権があります。
ですから、こちらが回避行動を取る義務があります。
通常は、相手の後ろを通過する様にコースを変えますので、この場合は右旋回するのです。
逆に、夜間に緑色のランプが前方に見えれば、左から右の方向に他機が飛行していると
分ります。
この場合は、こちらに優先権があります。
基本的には相手機が避けるべきですが、相手がこちらを見ている保証はありません!
ですから、相手の行動を良く見ながら、回避することを教官は勧めます。
飛行機の世界でも、船の世界でも人命が掛かっていますから、「安全・安心」を最優先に
法律やルールが作られています。
ビジネス・リーダーの皆さんの企業では、もしや「効率優先」ではないでしょうか?
これは・・・間違いです!
すべてに優先するのは、「安・正・早・楽」なのです。
これも「安」が第一義なのです!
企業・組織の物心両面に関わる環境を「安」:「安全」で「安心」に、「安価」でできる
環境を作って下さい!
続いて、「正」:「正しく=正確」「正当」な環境をつくるのです!
次に、「早」:「早くできる仕組み」ですね!
そして最後が重要です!
「楽」:楽にだけではなく、楽しくないと仕事じゃない企業文化と職場環境をつくるべき
なのです!
先日、とあるサービス業のオーナーが、「最近、この地域では人材難・人手不足で人が
集まらない!」と抜かしやがる・・・(あれれ、私としたことがお下品な(^0^;・・・)
とんでもない勘違いも甚だしい!
同様のサービス業に行ったら、スタッフがわんさか元気に楽しく仕事をしている。
またお客様もいっぱい!
当たり前じゃぁないですか!
仕事は厳しく大変な・・・きついことはいっぱい!
だから、「安・正・早・楽」の職場環境ができあがれば従業員、スタッフ、組織員は、
安心して、意気を感じて仕事ができるのです!
てめえの企業の程度の低さを、外的環境のせいにする!
こんなビジネス・リーダーでは・・・あきまへん!
「でも・・・そんなこと言っても・・・(^0^;」
って言いたいのでしょう!?
だから、「安・正・早・楽」を実現するために「ダ・ラ・リの排除」があるのです!
「ダ・ラ・リ」とは、「ムダ」「ムラ」「ムリ」のことです!
あなたの企業・組織には「ムダ」がいっぱいあるのではないですか?
「やり過ぎ」「持ち過ぎ」・・・「過ぎたるは及ばざるがごとし!」ですよ!
特に「後始末のやり過ぎ」という「ムダ」が「ムリ」をつくるのです!
「ムダ」と「ムリ」が交互に起こることを「ムラ」って言うのです!
「定着率が悪くて、採用・退職の繰り返し」だって「ムダ」でしょう!?
だったら、「採用」の時に時間とコストを掛けて、「いい人(相性の合う人)」を採用する
のです!
そして、時間とコストを掛けて「経営思想・経営方針」と「躾」を徹底してたたき込むの
です!
甘やかしたらダメなのです!
「気を使うな! 金使え!」って、私はビジネス・リーダーにはいいますよね!
賃金を上げろなんて言ってませんよ!
「能力の高い者(ちゃんと人事考課して)にはチャンスを! 実績を上げた者には禄で
処遇する人事制度」をつくるのです!
ちゃんとそのような基本的な制度を企業・組織で構築する覚悟を持ってビジネス・リーダ
ーは取り組んでいますか?
信号を見るだけで、順番や行動意思決定のできる組織が「いい組織」「文化レベルの高い
組織」なのです・・・(^^♪
兎にも角にも「躾」「しつけ」「シツケ」なのじゃ!
お隣の国がいかに「文化レベルが低いか」も分かるでしょう!?
ありがとうございました。
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