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ビジネス・リーダーに不可欠なキーワード:第55講;危機感(Sense of impending Crisis)
第55講;危機感(Sense of impending Crisis)
最近、私は「危機」を感じる・・・のです!
「危機」って、なぜ生じるのでしょうかねぇ?
簡単です!
「危機」がまともに認識されていないからなのです!
「危機」を認識するのに人間というのは、自分の都合がいいように、外部環境を否定し
ちゃうんですね(^^;
ところが、そのことが命取りになることもあり・・・「自信喪失」につながってしまう。
もちろん私は専門家でもないのですが、・・・偉そうな持論を出すことを怖がりません!
だから言います!
「鬱」って、中途半端に頭のいい人がなるのです!
「欝」って、頑張り屋と見えた人が、心折れる現象です!
なんで・・・ぇ!・・・失礼な!
だって、ボクの知っている人で「鬱」になっている人、みんな一様に頭がいいって言われ
ているんです(^^;
なんでかぁ・・・!?
多くが成功体験に閉じこもって、過去の方法を踏襲しようとするから・・・出し抜かれた
時のショックが大きいんです!
「そんなはずねぇ!」
「あいつがオレより・・・!」
もう一つは、出し抜かれるかもって想像する力がある。
それで・・・心配で心配で・・・怖くなる(^^;
だから、コンプレックスを持っている人はなかなか鬱になれない(^0^)
よかったですね(^^)
ボクなんかもならない(^^)
そうなんです!
「なにくそ精神」というのは成長を促しますね!?
成功した多くの人たちには、これがあった!
でも、成功した暁に「有頂天」になってしまい、そこから変化(成長)することを忘れた
り、怖がると、やっぱり落ち始めて、・・・鬱状態になる(^^;
いま「成功体験に閉じこもる」って書いたでしょう!?
変化、いや激変している環境に、自身の過去の成功体験を当てはめようとすると合わない
のです(^^;
学校で習った程度のことを当てはめようとするとますます・・・合わないのです(^^;
企業経営者でも、「老害」なんて陰口たたかれる人たちの多くは、過去の成功体験にだけ
固執する!
そして、後継者を作らない・・・つくれない(^^;
そこに「ワンマン」が上乗せすると・・・もう、あきまへん(^^;
辛辣なことを述べましたが、勘違いしないで下さいね!
鬱の原因を言っているのではありません。タイプを言っております。
ですから、私は療法・処置を講じる方法は述べることができません!
無責任だって非難を受けることを覚悟で、ここまで書きました。
さて、ビジネスに話を戻しましょう!
今存在する企業は、いつの時期かはともかくとして、成功したことが原因で存在している
ことは自明ですね!?
その成功の理由は簡単です!
その当時は「顧客ニーズ」と「競争環境」にマッチングした戦略を持っており、ジャスト
ミートの戦術を講じたから(^^)
でも~・・・しかし、当時のお客様と今のお客様、それから、明日のお客様は違うんです
よね!?
当ったり前だと言われたら、そうなんです(^^)としかお答えできない(^^;
でも、危機に瀕している企業は、このことすら、まともな認識ができなくなってる(^^;
当てはめれば、鬱の人と同じですね(^^;
ビジネスの世界では、危機というのは、「財務の悪化」症状として発現します。
これ厳しいんですよ・・・!
「財務の悪化」というのは、時間を与えないんです!
時が経過すればするほど、傷が深くなるんです!
危機は深くなるんです!
ついには、回復不能なところまで行っちゃう(^^;
まぁ・・・専門家じゃぁないので偉そうなことは言えないのですが、現在の我が国の財務
状況も同じ・・・なんです(^^;
実効性のないかつての「事業仕分けゴッコ」も・・・同じ!
焼け石に水の「事業仕分け」・・・だった(^^;
企業が赤字になりますとですね・・・借入金をすることはハッキリ言って、凌(しの)ぎ
しにかならない(^^;
「凌ぎ」って、この間、i-Padにダウンロードした「大辞泉」では、苦しい局面や
辛いことを、なんとか持ちこたえて切り抜けること。「急場凌ぎ」「退屈凌ぎ」って例が
書いてある。
赤字補填すればするほど、負債は更に重くなりますね!
そして、金利は増えます!
最後は何んもかんも無くして、自滅の道をたどるんです。
だから、凌がずになすべきことは「営業利益」を出すことだけ!
これしか方法はないのです!
営業利益 = 荒利益高 - 経費
荒利益高 = 売上高 × 荒利益率 = 売上高 × (1-原価率)
いいですか!
ひつこいですが、もう一度言いますね!
赤字を補填する資金を入れても、営業利益は増えません!ハイ!
将来、返済すべき負債が重~くなるだけなんです!ハイ!
今の国家はなぜ、将来の返済を重くしてまで、赤字補填の資金を入れるんでしょうか?
笑っちゃう(^^;
景気が回復すれば、利益が出るんだと想定しているからなんです(^^;
そんな子供だましの・・・仮説を立てる(^^;
そりゃぁ~確かに!
高度経済成長期のように未来へ向かう戦略的な投資のできる時はそうでした(^^)
国家も企業もそうでした!
だから、みんな仲良し小好しのラッタラタァでした(^^)
和気アイアイでした。
こんな時代には、カウンセラーもコーチングする職業も、癒し業もなかった(^^)
イケイケ・ドンドン・コンサルタントだけがいました。
特に中小企業への政府助成金や施策通が重宝されました。
そりゃ~もちろん、いつかは、景気は回復しますよ!
でもそうなったとき、どうなっているかが解っていなきゃ(^^;
景気が回復したときにはですねぇ・・・お客様と競争環境は、今以上に変化しているん
です!・・・必ず!
後に悪徳カルロス・ゴーンになった氏が、崩壊寸前の日産に赴任したときの言葉が残って
いますね。
足元が燃えているんです!このままでは溺れることは自明です!
だから当然、明確な目標を立てなければいけないのです。
しかし、その前にしっかりした診断が必要なのです。
なぜ我々の足元がこんなに燃えているのかということが解るように!
なぜこういう状態になっているのか理解しなければ、将来の準備だって
何もできない!
大阪府知事から大阪市長に鞍替え当選し、現在はTVのコメンテーターをなされている
橋元さんも、大阪府知事に就任した時、
ハッキリと大阪府官僚と大阪府議会議員達に発せられた言葉が残っています。
大阪府は、民間でいうなら「倒産企業の社員」なんです!
と・・・(^^)
今回のテーマ「危機感」を語るのに、いままでのメルマガで何度も定義した言葉を再度、
ひつこっく書いちゃいます!
私は、
【アホウ;阿呆】とは、
何が正しいか、何が間違っているかわからないヤツって定義しております。
【バカ;馬鹿】とは、
先の読めないヤツって定義しております。
薄々と、こうした理屈は、だれにでもわかるんですが・・・(^^;
でも、「危機」に瀕した企業では、「正確な診断」をすることも、「明確な目標」に向かった
行動も見えない!
こんな状態だから、社員は部署に閉じこもってセクショナリズムに固まる(^^;
社長(トップ)は社長(トップ)で・・・過去にこだわり閉じ籠もる。
なんだか「鬱」ですよね!?
そうなんです!
いままで慣れ親しんだ過去の方法(やり方)と手続き(規則)にこだわる。
そんなことを、毎期・毎期・・・なんと毎年、同んなじ方針を繰り返すんです(^^;
周囲だって、もう飽き飽き、辟易しているのにぃ・・・(^^;
ところがスカタンでワンマンなトップは、自説を力説する。
もう記憶に薄らいでしまったでしょうけれど、大王製紙に似た現象として、「ヒラメ組織」
「ヒラメ社員」しかいない企業は、なんも意見が言えない(^^;
「ヒラメ」って、・・・・・お目々が上にだけ向いているんです(^^;
下と周囲に目が配れない(^^;
外部環境の変化を社内用語に翻訳するとき、部署間、組織階層の社内手続きに置き換える
とき、社長も含めて全員が全員、自分に都合がいいように解釈するんです!
これオーム真理教に似た世界観なんです(^^;
特に、「ヒラメ組織」では、ワンマン・トップに感化されたり、社員自ら「自己暗示」まで
かけちゃう(^^;
そのビッグモーターがそうでしょう!?
すごい色眼鏡で外部環境分析をするんです(^^;
そんでもって、自社、それから自分にとって、最も好都合な環境変化に期待するんです。
この辺は、負ける博打打ちと同んなじなんです・・・(^^;
政府も政党も・・・官僚も同じように、需要対策、マニフェスト、アジェンダなんて、
訳の分からない詭弁を、いやぁ・・・偽りを・・・述べる!
あとは、人気のあるタレントさんなんかに手を振らせて、ポピュリズム政治をする。
この繰り返しは・・・実は「依存症」なんですね!?
経営計画書、経営方針書だって、レポートだって、社内制度と社内に通用する用語に合わ
せたものだけが作られる(^^;
ひでぇのは、社長、トップ好みの言葉が羅列・・・(^^;
よく読むと・・・それらは、外部環境の変化を表していないだもん(^^;
いや百歩譲って、ちゃんと表していたとしても、本当に「変えるべき行動」と「目標」が
ない(^^;
「行動方法」と「目標」があっても、「今すぐ何を行うべきか!」、それをやる「可能な
方法が何か」を突き詰めてない(^^;
いいですか!
チェンジ・・・(オバマさんは言いましたね!)、変える方法というは、実行が伴わなきゃ
ならないんです!
だから、「明確な目標」でなきゃぁならないのです!
「明確さは力」なんです!
この「明確さ」というのは、「イメージング」できることなんです!
だから「抽象的表現」ではなんにもならないのです!
「危機」とその「現況」もイメージできなきゃ、まともな反応をしないのです。
「イメージ」を具体化するために大切なのが「数字」なんです!
でもダメ会社では、オリンパスのように「粉飾」している(^^;
それにもっと悲劇が起こる訳を、・・・金融機関がつくっている(^^;
少しも変わっていない!
日本の金融機関というのは、皆さんもご存じの通り、企業の収益(キャッシュフローと
いいます)見込みから融資をしていないのです!
担保があれば、返済のキャッシュフローがなくても融資をしていた。
いや、しちゃっている(^^;
もちろん、融資を決定するチェック項目に企業収益というのがありますが、一応くらいな
んですね!
なぜかって・・・融資担当者も支店長や本店決済担当者は、企業のやっていることを知っ
ているわけじゃぁ・・・ない!
銀行には、「業種別審査辞典;全9巻」なんていうのがあるんです。
私も、駆け出しの頃、大枚を叩いて買っちゃいました(^^;
1300業種くらい書かれています。
でも・・・ぜんぜん・・・参考にならない!
なぜって、著者の都合で書かれている(^^;
とか何とか言う私も、同様の著作物参加者になった過去がある(^^;
だから、懺悔も兼ねて、ここで自白します(^^)
「業種別審査辞典」の、私が実際に経験したSM業界(あの世界ではなく・・・スーパー
マーケット)のところを開いたら、ぶったまげた(^^;
おそらく、知らない人が書いている!
標準数値も幅がなく、統計数値としては参考に・・・ならない!
そんなこと優秀な金融マンも知っているから、業種・業界の今後の動向、ましてや融資
応募企業の今後など分析予測もできない!
というより・・・忙しいから、調べてもいられない!
ですから、一応は考慮しますが、やっぱり担保が最優先!
不動産担保か預金担保、経営者の生命保険(^^;に比べれば、現在と近未来の見積キャッシ
ュ・フローはやっぱり従属的にならざるを得ない(^^;
もっとやばかったのが・・・借りる企業も、融資された借入金を返済する意思がなかった。
これは道徳的にもいけません(^^;
いやはや・・・金利さえ払っておきゃぁいいじゃん!
返済が迫ったら、「よっしゃ!借り換えでいこう!」
銀行員も、「まぁ~ええですよ(^^;」
みんなが、これが当たり前とした。
実は、今の中国がそうなんです!
だから・・・いずれバブルが崩壊するんです!
いや、・・・すでに始まっている!
高度経済成長期は、パイが増え続けることが常識でした。
こんなのを「パラダイム」って言うんです(^^;
当時は、だから融資をジャンジャン拡大しても大丈夫だぁ~(^^)
いままで、疲弊している日本のダメ企業に、金融機関は赤字企業でも担保もどきがあり
さえすれば貸し増してきたんです。
ですから、赤字企業でも存続できる常識がまかり通った(^^;
そのために、金融機関の不良債権が莫大なものになっている(^^;
アベノミクスの「金融ジャブジャブ緩和」は、ここでは詳しくお話できないのですが、
簿外不良債権を持つ金融機関がこぞって、発展途上国(いまこのような言葉は使ってはな
らないそうですが・・・)にキャリー・トレード(実は投資?投機)して、不良債権の
穴埋めをしようと企む可能性があるのです(^^;
もちろん、金融機関のみならず赤字の保険機構や年金基金団体も・・・(^^;
私のよく知る実質倒産したダイエーもマイカルも東芝も、・・・も、なんとか稲盛和夫師に
よって改革再生したJALも、みんなみんな・・・企業が赤字ではありながら、「危機感」
がないから、直ちになすべき必要な変革が遅れた(^^;
最も危機感のないのが、「日本官僚国家」なんです!
自民党もパーティ券で大揺れ・・・やっぱ、危機感なしなんですよね(^^;
「国家財政破綻」というのは、「日本官僚機構」の破綻と同値なのです。
なにも日本が沈没、亡くなる訳ではありません。
当たり前ですが確認しておきますね!
赤字というのは、企業から資金が流出しているんです!
たとえるなら、深傷を負って、出血し続けている(^^;
いずれ、失血死する(^^;
そんな状態なのに、赤字企業でありながら、銀行や利害関係者への手前、黒字決算粉飾を
するんです。
すると・・・もっと資金(キャッシュ)が流出するんです!
銀行の安易な融資は輸血ではないのです!
ただのリンゲル注射なんです。
それでいて、傷口は塞げない!
かつて、IBMを再生させた「ガスナーの緊急対策」というのが有名ですね!
ガスナー氏は、最初の事業部責任者会議で、こんなことをおっしゃった。
・今、緊急になすべきことを事業部トップの責任でハッキリさせ、
・業績悪化の原因を直ちに分析し、その言い訳的な理由付けとか、犯人探しではなく、
全事業部トップ、責任者に、事態を転換せよ!即行動せよ!
これは日産を改革させた悪徳カルロス・ゴーン氏と同じなんです!
みんなが疑心暗鬼になったり、逆にある人は安心するような、個別の犯人探しではなく、
事態を緊急に改善に向かわせる対策を採ったんですね!
ガスナー氏は、とにもかくにもIBMの苦境をありのままに、正確に、認めることにした
んです!
そして、緊急になすべき出血対策を具体的に、有無も言わさず直ちに取ったんですね!
What(何を) ⇒ Why(なぜ) ⇒ How(どのように;期限と成果目標つきで)
を明確化し、
Do(即実行)したんですね!
もちろん、Check(監査)も確実にします!
旧JALで起こった想像のできることは、
突然、外部から異端の稲盛和夫師のような経営者に対して、業績悪化の責任がある幹部共
は、本能的に拒否姿勢を示した。
もう昔話になりますが、小池知事が誕生して、自民党への挨拶に行った時、自民党幹部は
握手もしようとしなかった。・・・アホかぁ!
もっと古い話では、橋元さんが府知事就任の時、自治体官僚の態度と似たり寄ったりの
拒否反応を示した。
そういえば、小説家で長野県知事になったお方(名前忘れちゃった)にも、同じことが
行われ、マスコミにも取り上げられた!
彼ら(官僚)は、虚勢を張りながら自己肯定し、外部環境変化を詭弁を使って否定するの
です!
または、面従腹背(めんじゅうふくはい;表面的に服従するように見せて、内心は反抗)
するのです!
あの厚労省の事務次官で、なにかの理由で辞めさせられた前川氏などは、「面従腹背」と
いう言葉を平気で暴露した(^^;)
過去の己の失敗に対して、首切りを含む痛烈なパージが待っていると思うと保身が本能と
して起こります!
幹部共は、自分または自分が責任もっている事業部門は悪くはないという(^^;
そう!自己肯定するんです!
なんでもかんでも、社内に原因があるのではなく、外部が悪かったと・・・(^^;
そうそう!
あの中日ドラゴンズ監督をなさっていた落合博満氏の著書「采配」には、他人のせい、
環境のせいは全部「逃げ」と断言されておられますが至言です!
お勧めの著書なので、ぜひお読み下さい!
本物の経営者は、彼らに指導を行って、これからのなすべき行動の方向と理由、そのため
の方法や目標を示します。
そして、自分自身が率先垂範します。
これからの時代、いよいよ多くの企業で起こることを申し上げましょう!
それは希望退職を募るようになります。
そうなのです!
本格的首切り(世間では体のいいリストラと表現しますが)時代と新陳代謝次代が始まり
ます!
本来なら、赤字企業の幹部だった者は武士道精神で考えるなら自らの腹切りからでしょう!?
どれくらい罪のない人たちがひどい目を見るているのでしょうか!?
どんな温情を持ち、有能な経営者でも人間だし、忙しい!
隅から隅まで見通すことなんかできやしない!
だから、ダメ企業の膿出しをしなきゃなんないのです!
IBM再生の立役者ガスナー氏は最初の会議で、こんな態度を取ったそうです!
必要なら、外部から人材を召集します!
でも、その前に皆さんには、自分の能力を証明する機会を与えます!
もちろん、私にも、私の力を証明するために少しばかりの時間を与えて下さい。
すべてを白紙から始めましょう!
皆さんの過去の成功も、失敗も・・・、まったく意味がないんです!
過去はすべてご破算!
みんなでスタートラインに立とう!
このような企業にしてゆこう!
なぜここまで、私が今回こだわって言うのか・・・?って・・・?
簡単です!
外国の資本に乗っ取られたくないからなんです!
私は、純ニッポン人だから!
長々と・・・ビジネス・リーダーに最も必要な資質の一つ「危機感(Sense of impending
Crisis)」についてお話しました(^^)
ありがとうございました。
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