ブログ
ビジネス・リーダーに不可欠なキーワード;第28講;『率先(Initiative)』
「率先」という言葉には、社会活動・社会運動などに進んで陣頭指揮をしたり、音頭取りをしたり、先駆けとなったり、自らが範を示したり、身を挺したり、 ボランティアとして利他に生きたり、先頭に立ったり、人の先に立って導いたり、世話・作業などについて積極的に、自発的に、能動的に、心から喜んで、 進んで、何ごともいとわな、大変なことを自ら買って出たり、フットワークが軽い・・・というニュアンスがありますね!?
「率先垂範」は、ビジネス・リーダーの「リーダシップ」必要不可欠な素養のように感じます。
先般も書かせていただいておりますが、「リーダーシップ」というのは周囲の人に対しての「影響力」だからなのですね!
その「影響力」を直に見せるには「率先垂範」がなによりですね!?
連合艦隊司令長官;山本五十六氏の言葉は余りにも有名ですが、この「率先」を現している典型ですね!
「やってみせ、言ってきかせて、させてみて、 誉めてやらねば人は動かじ!」
ご承知の様に、絶対服従の軍隊の中にあって、山本元帥は将兵たるもの自ら率先することの重要性を訴えておられます!
偉大な起業家の人達は、実際に率先垂範をどうとらえていたのか、逸話から簡単に紹介いたします。
まずは世界のホンダを創業した本田宗一郎氏は、
「言葉とか文字では、人は動かせない!」
とおっしゃっていますね!?
本田氏は、
「言葉というのは一見便利なようなんだが、聞く人によって捉え方が異なる!
りんごの味ひとつとっても、世界中の人が納得できる表現の方法はないよ!」
とおっしゃっています。
このことをリーダーはわきまえておかなければなりませんね!?
往々にして、ダメなリーダーの特徴は「人の話を聞かない!」「人の話を最後まで聞かず、鵜呑みにしてしまう(^^;」
そうなのです!
言葉に頼ることの限界をおっしゃっていますね!
そのために、日々のリーダーたる者の言動によって培われた「信頼」は極めて大事です
よね!?
豊田自動車創業者;豊田喜一郎氏は、本田宗一郎氏と同様に「工場での寝泊り」当たり前の人だったそうです!
豊田喜一郎氏も、国産自動車の量産化に寸暇を惜しんで没頭なされた方です!
常に陣頭に立ち、朝早くから夜遅くまで仕事に熱中することが多々・・・(^^)
時には、工場事務所内にある風呂付日本間に寝泊りしてなされていたといいます!
阪急電鉄をはじめとする阪急東宝グループ(現・阪急阪神東宝グループ)の創業者、鉄道網整備によって都市開発、流通事業を一体的に進め相乗効果の出せることを実証された小林一三氏は、「人任せの店」はいかん! とおっしゃっています。
小林氏の自著「私の行き方」に書かれているのですが、・・・。
友人が東京で洋食店を経営していたのですね!
「銀座の裏通りに、友人がカフェー・リッツという洋食店をやってるんやがなぁ・・・。
そこの友人・・・、商売人としてはいかんなぁ(^^; たぶん、あれではうまくいかん
なぁ(^^; 」
理由を訊くと、・・・とにかく「人任せ」過ぎだと・・・。
「お客商売というのは、オーナーが第一線に立たなくてはいけない!
なんぼ立地が良くても人任せはあかん!」
小林氏の心配通り、この店、数年でもって滅びたそうです(^^;
西武グループ創業者;堤康次郎氏の率先垂範スローガンは「常在戦場」だったそうです(^^)
堤氏が、西武グループの基盤にしていった箱根、軽井沢、国立といった土地開発をする際、「どこも戦場なんだから、大将がいなければならんのじゃ!」
と言って、自ら陣頭指揮に立つのが常であったといわれていますね!
ご存知のあの東急電鉄、東急グループを創った五島慶太氏も「工事現場の陣頭指揮」が常でした。
大正12年に、直前に起きた関東大震災で遅れがちな田園調布と蒲田を結ぶ鉄道の工事現場に自ら入り、シャツ1枚でシャベル・ツルハシをとって陣頭指揮に当たられた。
当時は、目黒蒲田電鉄の専務でらっしゃった。
後に東急グループを築き上げられた!
IY(イトーヨーカドー)堂を起業なされた伊藤雅俊氏は、
「上司は、とにかく率先して行動で示すこと!」
「率先」することの重要性を訴えておられます。
伊藤氏は、お客様やお取引先とのの信頼関係が成り立つためには、会社内部における信頼関係ができていることが必要条件で、上司も部下に口で文句を言うんじゃぁなく、率先して手本を示しなさい!実行して見せて始めて、言葉に説得力が出る!とおっしゃっていますね!?
現在、7iホールディングスの総帥(セブンイレブン創業者)の鈴木敏文氏もまた、
「セブンイレブンのクリンリネス(店の清潔さ)が徹底しているのは、加盟店オーナー に掃除を徹底してもらうため・・・!」
とおっしゃっています。
汚い店で、お客様が商品をまた買おうとはしないですよね!
かく言う、・・・私は条件反射で、飲食店、小売店、そしてホテルのロビーに行きますとたちまちトイレに行きたくなります。
この生理的現象は、無意識に、そこの文化レベルを感じたいからだと思うのです!
セブンイレブンで、やはり若いFC(フィールド・カウンセラー;店舗指導員)は、フランチャイズ加盟店のオーナーになかなか言葉で理解させ、徹底させるができません。
特に、年配のオーナーにクリンリネスを強要することはなおさらですね(^^;
ですから鈴木氏は、「まず1週間でも説明しつづけながらも、FC自ら率先してトイレなどの清掃してみることを薦めているそうです。
このように率先してみせることで、口先だけとは違って、説得力以上に大切であることが分かりますね!?
日本マクドナルド創業者の藤田田氏は、「土日も仕事は当たり前!」だったのですね!
藤田田氏は、
「リーダーは米国のように陣頭に立つべし!これぞリーダシップ!」と著書でおっしゃっています。
事実、藤田田氏は、引退なされる土日も関係なく仕事に没頭してなされていました!
これも皆さんご存知のチキンラーメン産みの親;安藤百福氏の口癖が「口先だけで人はついてこない!」だったそうです。
「電力王」「電力の鬼」と言われた松永安左エ門氏をご存知でしょうか?
そう、今の東電始め多くの地域電力会社の発足に尽力された方です。
松永氏は、九州での電力事業を成功させた後、名古屋で電力事業を手がけている福沢桃介(福沢諭吉の娘婿で友人)に救済を頼まれたのです。
松永氏は、両事業を合併させ東邦電力と名を改め、名古屋に乗り込んだのですね。
当時名古屋では、火力の不足から停電が頻発しておりました。
需用者の信用地に堕ちていたそうです。
松永氏は、停電の原因を知るために、配電室にベッドを持ち込み、寝泊りしていたのだそうです。
こうして、どこの発電所や送電線が故障したか?どこに弱点があるのか手に取るように解った言うのです!
その後、一つ一つ、問題点の改善に取り組み、やがて停電がみるみる減り始めたのだそうです!
松下幸之助翁と同様に、自分で生み出した商品を育てるのは自分の義務であるとおっしゃっていた。
工場の増設に際しても、従業員全員が残業につぐ残業であったそうですが、「人頭」に立ち、他の従業員の何倍も働いたと語り継がれています。
そして、最後にご紹介するのはもちろん松下幸之助翁。
「一心不乱」という言葉が、著書のあちらこちらにありますね!
特に、松下幸之助翁の著書「経営のコツはここなりと築いた価値は百万両」の中で、人を使う上では、何人か問題を起こす人は必ずいる。
そういう覚悟に立った上で、こうしたらいいということを身を持って示すべきだ! まず自分が一心不乱にやれば、まわりも見てばかりいられなくなるものだ!」とおっしゃっていますね!?
何人かの自伝や言い伝えをご紹介しましたが、特に偉大な功績を残され、今の日本国を築き上げられた多くの起業家の人たちは、やはり「率先垂範」なのですね!
どんなことにも、先頭に立って陣頭指揮をなされた!
大事業を築き上げていくことバックボーンは、「率先」なのですね!
世界最大の企業を創り上げられたWal-Martのサム・ウォルトン氏も「情熱」を「率先」なされた。彼の「情熱」は「パッション」であり、あたかもキリストと同様の「受難(英語でパッション)」を全身で受け止められた!
自分自身が燃えることで、ぐいぐい周囲を引っ張っていく。
ビジネス・リーダーの必須条件「率先(Initiative)」を多くの事業成功者から学といいですよ!
ありがとうございました。
いわき経営コンサルタント事務所の詳細は、
https://imcfujimoto.net/
いわき市において、いわき夢実現塾を開催しております。
興味のある方は塾生になるにはハードルが高いですが、こちらをご覧下さい!
https://imcfujimoto.net/free/school