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ビジネス・リーダーに不可欠なキーワード:第22講;『寛大さ(Generosity)』
【イタリア;カプリ島です】
松下幸之助翁の著作「素直な心になるために」に、このようなことが書かれて
おります。
・素直な心の内容には、万物万人いっさいを許し入れる広い寛容の心と
いうものも含まれている。
・素直な心になったならば、いらざる対立や争いがおこりにくくなって、
和やかな姿が保たれるようになる。
・幸せになるためには、心の平和が大切です。
・心の中に対立や争いがあるうちは、幸せに暮らすことは難しいでしょう。
・心の中に波風が立つのは、寛容の心・受け入れる心が足りないからかも
しれません。
「万物万人いっさいを許しいれる」ことが「寛容」なりと定義なされていますね!?
大変に難しいことなんですが、確かに「一切を受け入れる」ことができれば、
人にイライラしたり、腹を立てたりすることはないですよね!?
松下幸之助翁のご経験では、「まぁ・・・こんな人もいるがなぁ!」とか、「自
分のことも変えられんのに、相手を・・・そんなもんできへん!(しかたがな
い)」「多少悪くても、このままでもええがなぁ~!」などと思えるようにな
ったらイライラしないですむようになったとおっしゃっています。
一般的には「寛容さ」という言葉は、他人に対して使うような気がしますね!?
広辞苑を見ますと「寛容」の意味が、3つ書かれています。
1)寛大で人を許し、受け入れること。咎(とが)めだてしないこと
2)他人の罪を厳しく責めないというキリスト教の重要な徳目
3)異端的な少数意見発表の自由を認め、そうした意見の人を差別待遇
しないこと
1)と2)は、相手に罪があることを前提としておりますよね!?
そして、その罪を許して咎(とが)めない態度みたいです(^^)
3)は、なんと気色悪い「異端」なんて言葉を使っていますね!?
まぁ~それはともかくとして、少数者の意見の自由を認めて差別しない態度な
のですね(^^)
「異端」と「少数」という言葉に私なんかどうも「寛容」になれない(^^;
「異端」に対する言葉は、「正統」です。
「正統」というのは、数の論理からいう多数だから正しいのではなく、「伝統」
とか「権威」によって支えられてきたものなのです!
そう!
「えらい人が言うから正しい!」なんていうことでしょうね(^^;
ですから、「正統」は多数の論理から言われるのではなく、「異端」も「少数
者」だからであるとは限らないですよね!?
でも・・・どうも角栄さん以来、多数意見が正統であると勘違いする政局が
あって、政治がまとまらないのでしょうね!?
なんですよね(^^; ・・・このため、少数意見であれば異端というレッテルが
貼られてしまうのですね・・・(^^;
少数民族が「異端」でないために、多数民族を「粛正」「弾圧」で押さえつけ
る政治が歴史的に行われてきましたね!?
昨今の北アフリカや中東イスラム革命の原因でもありますよね!?
民主主義制度というのも、考えると怖いところがあります!?
多数と少数なんていうのは、相対的な関係でしかないはずです!?
なのに現実では、多数が正統であると考えられている・・・???
本来の伝統とか権威に支えられてきた「正統」という意味が今では、「道徳」
「倫理」「文化」も一緒くたにして喪失していますね・・・(^^;
松下幸之助翁もおっしゃる「寛容」は、人の失敗などを咎(とが)めだてしな
いで、いい面を積極的に認めようとすることなのですね!
そうなのです!
基本的に、相手の罪や失敗を前提としながらもそれを許し、咎(とが)めない
態度が「寛容」なのですね!
ご承知の方も多いと思いますが、「寛容」という言葉はキリスト教以前のロー
マ帝国では、金貨などに印字された重要な言葉なのですよね!
ですから、「寛容」は欧米の社会では「精神」を表現する言葉なのですがねぇ・・・(^^)
そんでもって、他人がどうのこうのよりも「脚下照顧」して、自分事に置き換
えますとね!
「寛容の心」、「他人・他人の言葉を受け入れる心」が足りないことって、
よくありますよね!?
実は、このような精神状態の時、自分の境遇とか環境を不満に思ったり、嘆い
たりしてしまうことが多いのです!
最近、「ウツ」「新型ウツ」っていうのが多いのだって、マスコミでも精神科
医の言論からもよく聞かれます。
統計的にそうなのでしょうね!?
でもですね! お叱りを買うかも知れませんが・・・私見を述べさせていただ
きます。
「ウツ」の人たちの欠落している「精神」は、実は「寛容さ」なのです!
他人を自分の論理で咎(とが)めたり、他人のちょっとした振る舞いを罪とし
て厳しく責める心があるのです。
だから・・・考えちゃう(^^;
イライラという精神不安定になる(^^;
だから眠れない(^^; ・・・不眠症になる(^^;
エエ薬があるわけです。
「精神安定剤」「入眠剤」「睡眠薬」・・・。
精神科、心療内科に行けば3分も診断しないうちに、簡単に沢山の薬を処方し
てくれますよ。
そして、付け加える言葉が「ストレス」なんですよ・・・って(^^;
でもですよ!
「こういうこともあるんだから・・・」
「このままでもいいじゃん!」
「まぁ・・・しかたがないじゃん!」
などと思えるようになったら、・・・そんなに不満を感じなくても済むと思い
ませんか?
それに、
「自分には欠点がある」とか、
「自分に問題がある」とか、
クヨクヨしたり落ち込んだりしてしまうのは、もしや「寛容の心」「受け入れ
る心」が足りないじゃぁないのかなぁ? って考えてみてもいいんじゃぁない
でしょうか?
そこで「自分自身」に対しても、「寛容の心」「受け入れる心」で自己観照し
てみるのです!
「そうかぁ・・・今はまだ、これができないんだからエエかぁ~!」
「ここんところは、そのままでもエエかぁ~!」
それに一朝一夕で、自分を変えることなんてできないのですから、そんなに
クヨクヨしないでもいいのですよね!
でももちろん、「変えるべき自分」を、「理想とすべき自分」を明確に描いて
おかなきゃいけません!
他人も、今の環境も、自分をも、そのまま素直に受け入れ、容認できるように
なる自分を創るのです!
「寛容な心」はもっと広く!
「受け入れる心」ももっと深く!
なれば、・・・
それだけ心和やかに過ごせますよね!?
ビジネス・リーダーの必須条件は、時折、自分自身を省みる(脚下照顧・自己
観照)する時間を持つことです!
公私共に、自分自身の生活を振り返って、
「人にイライラしなかったかいなぁ・・・?」
「不平・不満を持たなかったかいなぁ・・・?」
「クヨクヨせんかったかなぁ・・・?」
「寛容に観たかいなぁ・・・?」
などと自問しましょう!
そうしますとね・・・、
「よっしゃぁ! これからは~することにしよう!」と考えられるようになり
ますわ(^^)
これからの世界は、日本は、間違いなく多文化共生時代になりますよね!?
ですから、これからの時代に最も必要な精神態度のひとつは「寛容」ですね!
政治を志す人たちが真っ先に学べばならないのは「寛容の精神」なのですよ!
特に、あら探しばっかする○産党の皆さん!
ありがとうございました。
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