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新ビジネス・リーダーいろは講;第17話:『礼節』
第17話:『礼節』
【中国名勝地:九寨溝です】
こんどは「衣食足って礼節を知る」の『礼節』について考えてみたいと思います。
ビジネスの世界に籍を置く、社会人になられた皆さんが、なぜ、「衣食足りる」と『礼節』
を「知る」のかを知っていただきたいので、あえて述べさせていただきます。
今回は「衣食足りる」ことで本当の『礼節』を知るんだということについては何かの機会
にまたお話しさせていただきます。
そんなに豊な生活をしていないにもかかわらず、『礼節』ある生活態度をしている人は
いっぱいいます。
それは、ご先祖様がそうだったからなのです!
途中のどこかでちょっと横道にそれたご先祖様がいて、今は裕福でない人もいます。
ただそれだけなのです。
『礼節』ある生活をしている人達や子孫は、必ずいつかはもとの豊な生活に戻ります。
なぜなら、『礼節』こそ文化レベルを表しており、その文化に応じた波長の合う人達が
必ず迎えに来るからなのです。
私は「文化」とは、「恥を知るレベル・誇りを知るレベル」だと定義しております。
特に「恥を知る」ことの現れ、言動が『礼節』だと思うのです。
どんな時、どんなところで、どんな場合(これをTPOといいます)に、どのような振る
舞いをするべきかが理解しており、その通りできるとき『礼節を知った人』と評価される
のです。
たとえば、食事中にペチャペチャと音をたてて食べる人がいますね。
自分ではまったく意識していないのでしょうが、それなりの所に行って「知らなかった」
では通用しません。
「いや、そんなことないわい!」
と偉そうぶる人がいますが、その人は「成金や成り上がり者」なのです。
少々、お金があろうともやっぱり「成金・成り上がり」なのです。
文化レベルが低い人なのです。
ヨーロッパに行って、レストランで食事中にタバコを吸ったりすると周囲からブーイング
が起きます。
アジアの観光客は、こんな事で軽蔑されているところがあります。
実際にあったお話をします。
広島県福山市鞆という地名があります。
そこに「みろくの里」という一応アミューズメント施設と研修宿泊施設があります。
私は、そこで約20年間ほど毎月、地元のとある成長企業の研修や新入社員研修・訓練で
通ったことがあります。
その企業は当時、毎年恒例行事となっている「新入社員導入研修」「男子行動訓練・女子
基礎訓練」というのを定期学卒新入社員が入社する春に行っていました。
この「みろくの里」のはずれに、今はもう誰も行かなくなった「映画村」というのがあり
ます。
「男子行動訓練・女子基礎訓練」の最終日メイン・イベントが行われます。
それは野外実習といいまして、約17kmの歩行距離があります。
その間に7つほどのチェックポイントと休憩地点があります。
その一つに選ばれたのが「映画村」跡地でした。
そこは、かつての大映画俳優だった故勝新太郎さんの息子が、誤って本物の刀で殺陣の
練習をしていて、指導役であった殺陣師の首を斬ってしまったところなのです。
その殺陣師は残念ながら、お亡くなってしましました。
実は、ご縁をいただいた企業の「新入社員研修、行動訓練・基礎訓練」のあった日程と
その「勝新”座頭市シリーズ”の映画撮影」がちょうど同じ時期にありました。
また同じ宿泊棟(本館:東館)に、映画関係者の衣裳部屋や美術道具置き場、化粧コーナ
ー、その他大勢のスタッフの宿泊部屋がありました。
その宿泊棟の建物を入り風除室を抜け、すぐのところが割合に広いロビーになっておりま
した。
毎日、映画関係者がそのロービーのほとんどを占領して使っておりました。
映画撮影関係者以外のだれもそこに近付けません。
恐れ多いためではないのです。
非常に汚かったからなのです。
食事にでた弁当の食べかすが、あちらこちらに散らかり放題なのです。
タバコの吸いがらが灰皿からこぼれ落ちています。
ジュースの空き缶、飲み残しの缶が散らかり、床にジュースが垂れ流されたままです。
荒れ放題で、まるでスラム街の一角を思わせる光景です。
「なんだこれは?!」怒りが込上げてきます。
他の多くの人が利用する施設を我が物顔で占領する。
まったく、気配りのない輩たちです。
こんなことをしていて「恥なのだ!」といった観念がまったくありません。
これこそ『礼節』のない生活状態です。
「なんだぁ~、こんな連中が人を感動させる映画を作ろうとしているのかぁ?ウソだろう
・・・?」
と残念で仕方ありませんでしたねぇ。
大きな過ちで、人が危篤状態に陥っている時でしたから、撮影なども中止でした。
だったら少しは、きれいにすることだってできるだろうって思いました。
なのにロビーのソファーに踏ん反り返って、タバコを吹かしながら笑い話をしてやがる!
(あれれ・・・私としたことが・・・)
「もっと神妙になって、瀕死の重傷を負っている人に奇跡の回復でも祈れよ!」って思い
ました。
『礼節』の基本は、人・物・お金などなどを大切にすることなのです。
ですから、その大切にするための動作の集まりが言動となって現れるのです。
人の命を大切にする人は、同じ様に周囲に気を配ることができます。
その後、あのときの映画の製作者主宰者である勝新太郎さんご自身が、ハワイにおいて
麻薬所持の現行犯で捕まっています。
ウソぶいた弁明は情けないくらい惨めでした。
『礼節足らず』の見せ物の典型に見えました。
もちろん私は、彼の役者としてのすばらしさは高く評価しております。
もう一つの嫌らしい例をお話ししましょう。
それは忌まわしい『オーム真理教団』のことです。
彼らは「仏教徒団体」だったそうです。
仏教の教えの中に『一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょう・しつうぶっしょう)』と
いうのがあります。
「この世のありとあらゆるものには仏様が宿っている」という教えです。
皆さんが生活してゆく上で必要なもの、仕事や遊びをしてゆく上で必要なありとあらゆる
ものには仏様が宿っているというお釈迦様の教えです。
ですからもちろん、この世のすべての動植物、山も海も川にも仏様が宿っています。
仏教に帰依する(信じる)人たちには、そのような考えがあります。
仏教帰依者は、ですから何んでも大切に扱います。
機会がありましたら多くの人が集まる有名な寺院や教団総本山などに行ってみて下さい。
「オームのサティアン」のようなところは、一つとしてありません!
オーム・サリン事件の首謀者であった麻原なんとかという気色悪い髭モジャの野郎が、
自身の間違った仏教理論を実証するために造った修行のための建物が山梨県上九一色村と
いう富士山を見上げることのできる素晴らしい場所に何棟か建てられていました。
その建物を「サティアン」と称していました。
「サティアン」いうのは修行場所のことです。
仏教徒の修行をする人たちなら、あらゆるものを大切に、大事に扱っていなければなりま
せん!
「オームのサティアン」はどうでだったか?
汚くて、不潔極まりない、スラム街(報道写真などで見たことがあるでしょう?)そっく
りでした。
修行中の者は風呂にも入れなかったようです。
麻原ボケナスと、大幹部と、麻原のハーレム担当女性たちなどの取り巻きだけがきれいな
生活をしていたそうです。
『オーム』という集団はだから、間違いなく「仏教信者」ではないのです!
皆さんも宗教施設と言われるところに行かれたら、汚い場所で、汚い格好や汚い振る舞い
をする人たちが居たら、そこは間違いなくインチキ宗教教団だとお考え下さい。
ぜひ「恥を知る」、すなわち『礼節』ある行動規範を身につけてください。
多くの人から「さすがだ!」と言われるような言動をいつも気に掛けて下さい。
それが『文化』なのです。
どんなに売上の多い企業に働いていても、『礼節』を知らない者は「恥さらし者」です。
皆さんや皆さんの会社も『礼節』を重んじる「良い会社」を目指して下さい。
必ず、同じ波長の人とのつき合いが始まります。
その時、皆さんの生き方まで良い方向に変わって行きます。
保証します!
ありがとうございました。
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