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新人ビジネス・リーダーいろは講;第15話:『揚力』
『揚力』というのは飛行機が重力以上に上昇するのに必要な力のことです。
航空工学や物理学の用語です。
実は、私の趣味の一つに軽飛行機(代表的な飛行機にセスナ)の操縦があります。
30才代の頃には、ULP(ウルトラ・ライト・プレーン)と呼ばれる超軽量飛行機に
乗っていました。
55歳の時に、一念発起して60歳の還暦になるまでに本物の国家資格である自家用操縦
士免許を取得しようと思い立ったのです。
お陰様で運良く、58歳の時に自家用操縦士免許(陸上単発ピストン)を手にすることができました。
高所恐怖症の人、遊園地のジェットコースター程度に乗るのが苦手な人は、もちろん、
飛行機の操縦には向いていません!
ULPやグライダーにも同乗するのが難しいでしょうか?
高所恐怖症を治す方法があるのですが、ここでは割愛します。
私は、仕事がら毎月エアーラインの飛行機(ジェット旅客機)に何度も乗っております。
軽飛行機に較べたら馬力もあり大きいですから空高く、ものすごいスピードで飛びます。
たまに飛行機のすれ違いを窓から見ることがあります。
すれ違いざまの早さはアッという間です!
向こうから来た飛行機が見えた途端に、アレレって言っている間に見えなくなります。
空ではほとんど抵抗がありません。
スキーを経験した人はご存じですね!?
抵抗が少ない斜面ではチョットした傾きでも、なにもしなくてスピードをつけて滑ること
ができます。
空の上も飛行機は滑って飛んでいます。
だから滑空というのです。
「なんとかと~なんとかは高いところが好き(^o^)」といわれますが、飛行機で高いと
ころを飛びますと、その素晴らしさの虜になります。
山の上よりも見晴らしがいいのです(^o^)/
ズッーと向こうの山の稜線、地平線、水平線まで見えます。
色もまったく違います。街の上空を飛びますと真下に人や自動車を見ることができます。
本当に鳥なった気分です(^o^)/
実はですねぇ・・・、飛行機から地上を見ていますと、どこにも土地の境界線など見えま
せん。
どこからどこがオラの土地なんて書いてありません。
なんで地上では土地のことで隣同士がケンカをするんですかね?(^^;
飛行機では先程も書きましたように『揚力』が無いと浮き上がらないのです。
『揚力』は自分で下から大きな団扇で扇いでもダメなのです!
ちょっと飛行機の力学をお話します。プロペラをエンジンで回しますと「推力」という
力を発生させます。
「推力」は飛行機を前に動かします。
オートバイや自転車に乗ってスピードを出しますと経験があるでしょうが前方から風が
来ます。
この風がやや上向きになっている飛行機の主翼にぶつかります。
そうしますと、この風は翼にぶつかって下側に折れ曲がるのと、上の翼に沿って流れるの
とに分かれます。
この辺はチト難しいのですが・・・、
物理の勉強をされた方は記憶にあると思います。
「ベルヌーイの定理」という理論がありました。
この定理で一般的に説明するのですが、正確には飛行機の揚力の理論として、「クッタ・
ジューコフスキーの定理」なんていうのがあり、もうこの辺になるとシッチャカメチャカ
になります。
もっと簡単な方法は、走る自動車の窓から手を出します。(道交法違反になりますので
本当はダメです!)
できれば手のひらをそろえて水平に出してゆきます。
次にやや手のひらを走っている方向に対して傾けていただくと直ちに答えが出ます。
手は自然に上に舞い上がったり、下がったりします。
自動車のスピードを速くしたり、遅くしたりして実験もしたいですね!(して下さいと
書かない理由はお察し下さい!)
想像だけでも理解できます。
手のひらは傾きを大きくすると上下に移動する早さが増します。
自動車の速度を上げますと、同様に上下に移動する早さが増します。
手のひらを上昇させるために傾けたなら、どんどん傾きを増していき・・・ある角度に
なったら、もう上がらなくて後ろに引っ張られる状態となります。
飛行機では、この角度を失速角度と呼びます。本当に飛行機は失速して、放っておくと
墜落します(^^;
『揚力』というは、前からまともに風がこないと発生しないのです。
そうなんです!実は、飛行機は風に向かって飛び立つ(離陸)のです。
また着陸するときも風に向かって降りてきます。
もっとすごいことをいいますか・・・、すべての鳥は風上に向いて真正面になってから
着地するのです。
ですから、鳥の着地をみたら頭の向いているほうから風が吹いていることが分ります。
そう! 風向が判ります。
前から来る風が『揚力』を生むのです!
この『揚力』によって、飛行機はドシンと下に落っこちなくてすむのですねぇ。
実は、人生、ビジネスもまったく同じなのです!
いつも、前からの風が吹いている中を真正面から逃げないで立ち向かってゆきますと上に
上がることが出来るようになるのです。
人生では前からの風を普通「逆風」と表現します。
この言葉は困難な状況のときに使うようです。
この「逆風」に立ち向かったほとんどの人が、「栄光」を手にしております。
「栄光」こそ高い地位とすばらしい人生に違いありません!
「栄光」を手にすることのできた人は、実に多くのすばらしい体験をします。
日本電産社長の永守重信氏は、大変示唆に富む言葉で「困難:逆風」を表現されておいで
です。
「困難」と言わないで「困難さん」とおっしゃっています。
なぜか?
永守氏の長年のご経験から「困難さん」は、必ず、リュックサックを担いでいるらしく、
そのリュックサックには間違いなく「解決策」を詰め込んでいるのだそうです。
だから、「困難さん」に敬意を称するのが当たり前で、かつ、どんなことがあっても喜ん
でお出迎えをするのだと・・・。
ダメな人たちは、せっかく「困難さん」が来られても、
・見ぬ振りをする
・避ける
・逃げる
のだそうです。だから、いつも「知恵」「経験」を積む機会が逃げてゆくと・・・。
あなたにそんな「向かい風」=「困難さん」を与えてくれる人こそ、自分を成長させて
くれる『巡り合うべき師』『先輩』「良き同僚」『お得意先様』『お客様』なんですねぇ~(^o^)
ありがとうございました。
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